第276話 じゃ、よろしく!
「結構わかってきました!連絡先はここから入れていけばいいんですね」
「そそ。とりあえず俺と熊本県ギルドを登録してっと。これでよし」
「ついでのように配信チャンネル作ってるのはなんでですか?」
「ほら料理動画とかティム君見るかもだし……」
配信者になってバズって俺の存在を薄くしてもらおうなんて、そんなこと考えてませんから!
ええ、もちろんです!
「はいしん?は分からないですけどこれで動画とか見れるんですね?楽しみです!」
「そもそも通信費って誰持ちになるですの?これWiFi経由じゃないですよね」
「あー、確かにねー。その辺どうなんだろ?」
サヒーリ王女の指摘も尤もだ。
通常ダンジョン配信する際はWiFiは使えないのでダンジョン用回線を使用している。
確か月額500円ぐらい取られなかったかな?
スマホとかを契約する時に一緒のプランに付いてくるんだよね。
このタブレット、元々契約してる前提の設定になってるから多分今のままじゃ無線機としてしか使えないね。
副社長に聞くこと山のようにあるわー……
とりあえずカメラチェックした感じしっかり映るのは確認。
ダンジョン内なら俺のスマホに連絡が取れなので今度から差し入れとか持ってくる時はタブレットに連絡する感じになった。
「親方、嬉々として使い込みそうなので隠しておかないと」
「え?あのアル中、こういう機械うとそうだけど結構触る感じ?」
「いえ、機械はほとんど触りませんけど、これ通販さいと?にいけるんですよね?お酒、ガッツリ買い込む気がするんですよね」
「……受け取り場所どーすんの?」
「……行きつけの新宿の酒屋か旦那の家じゃないですか?」
「俺の家の住所教えてないだろ!そもそもアパートにそんな荷物来ても置けないから!」
「親方のことだから持てる力全部使いますよ……酒は血液っていつも言ってるので」
「……どんどん白沢のイメージが崩れていくのですが……神獣とも呼ばれるんですよ……白沢」
まぁ引退してるジジイの白沢なので、サヒーリ王女、受け入れてください。
というか、酒の山が来るのは本気でやめてくれー。
そもそも飲まないのに家にあっても邪魔なんよー。
買うならそれこそ元禄薬品とかに送ってやれよ。
「とりあえず俺の回線で使えるようになったから使ってみて感想聞かせて。通信料とかは後で確認しておくー」
「わっかりました!少しずつ触っておきます!」
「じゃ、よろしくねー」
「……ノリが軽い、軽すぎますね」
こんなもんです。
慣れていただいて。




