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第266話 精霊の話

「その中でも上位精霊を使役できるのが初代ナウル王から続く数少ない一族。ワタクシのイミウルも上位種になります。」

「サヒーリ王女の一族と他にもいるんですね。精霊にも種類があるんですか?」

「各属性いますが、王家は代々樹木の精霊と契約しています。ナウロの歴史に関わるので詳しくは後日お話しますが、イミウルも食虫植物の精霊と説明しましたがナウロでは上位種の精霊である、ということを知っておいて欲しいです」

「道理で食虫植物なのに鎧を着ているんですね。ガチガチに硬そうだったので戦の神かと」

「あの鎧はまだ他にも神々が地上にいた時代に世界樹を守るために樹の神より頂いたものと伝わっています。本当かどうかは分かりません。イミウルに聞ければ1番なのですが……」

「ウゴゴゴゴ」


契約を結んでいるからある程度は考えていることは分かるらしいけど会話できないらしい。

神々が地上いた時代……

まぁトミーが言ってた天まで届く塔を作ってた時代のことかな?

なかなか大発見だけどナウロの根幹に関わって来そうな内容だなー


あ、そうだ。


「あれ使えばいいじゃん。共通言語魔法」

「共通言語魔法?」

「ですです。前トミー……じゃなかった亜人の知り合いに教えてもらった魔法ですよ」


オークションに行った時にお世話になった共通言語魔法。

サヒーリ王女達は日本語喋れてるから使わなくても意思疎通出来るから忘れてた。

共通言語魔法は亜人達の交流のために生み出された魔法らしいから精霊とも会話出来るでしょ。

イミウル、一応自分の意思もあるっぽいし。


「とりあえず使ってみますか。それっ」

「ウゴウゴ?……ア……アレ?特ニナントモナイ?キョウツウ言語魔法って久し振リダカラどんな効果だったか忘れちゃった」


イミウルの声がだんだん聞き取りやすくなっていく。

魔法がしっかり聞いている証拠だね。


「イミウル!アナタの声が分かる!」

「え?サヒーリ?声がわかるの?あ、共通言語魔法ってあれだ!長様が契約の時に使うやつか。なるほど納得!サヒーリ、イミウルだよ!よろしくね!」

「うんうん。イミウル!アナタと話せて嬉しい!」

「へへへ!ありがとう!」


……声は低いのに喋り方は若いんだなーイミウル。






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