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第252話 いつメンでのボイチャ その2

「紅生姜って明日も仕事なん?そんなに人いないっけ?」

『んあ?仕事?人はギリギリだなー。最近盛り上がってきたのか毎日探索しに若い人が来るんよ。『配信見て始めようと思って!』って』

『……なんかすまんな』


紅生姜、実家の手伝いしているイメージが強いけど、一応ギルドの職員だからな。

最近ダンジョンに潜る人が増えてきてるからね……

確か菊陽町の鼻ぐり井手ダンジョンの管理を担当してるんだっけ?

すげーマイナーダンジョンだから人来なくて毎日アプリゲーやってるって言ってたけど。


『鼻ぐり、そこまでいいアイテムでないよな?』

『アニー、それは言っちゃダメだぞ!初心者向けダンジョンって言うことになってるから』

『いや、本当に何も無いやん。オークが無限湧きするだけの豚肉ダンジョン』


アニーの指摘をコナモンがつっこむ。

鼻ぐり井手は上層3区、中層2区、下層1区の小型ダンジョン。

上層もほぼ広い空間で、草木が生い茂っている。

出てくるのはほとんどオークや草食動物だけ。

強さも他のダンジョンに出てくるオークに比べて弱いので初心者、多分学生でも狩れる。

その分買取も安いけどね。


『オーク狩って喜ぶのあーさんぐらいじゃん』

「あ?心外な!オークの肉は高級品なんだぞ!初心者が狩りやすいダンジョンに湧くんだから美味しいダンジョンだろ!」

『鼻ぐり井手のオーク肉は安いんだよ!いい加減にしろ!』

『食べ方のコツだろ?大元帥のチャーシューは美味いぞ』

『あそこは、特殊だよ!普通はあんなに手間暇かけないぞ』


まぁ1日以上かけて作るチャーシューだもんなー。

普通の店はサクッと作るんだろうな。

時間をとるかお金をとるかってとこですな。


「紅生姜もオーク肉好きだろ?その辺推して行けば鼻ぐりも発展するんじゃね?」

『仕事増やしたくないのでパス。ただでさえ本部は誰かのおかげで忙しそうなのに地方で頑張ったらパンクするで』

「……すまん」


そろそろ自重するかー……


『あーさんにコラボメニュー考えてもらえば?食堂はギルドと別管轄じゃなかった?』

「お、アニー。いいこと言うじゃん!俺肉焼くぐらいしかできないけど」

『そうそう。あーさんは焼くと煮るしか出来ないから無理だよ』

『どっちにしても俺が主体になるからヤダ。俺は楽して稼ぎたいの!』


そだねー……


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