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第240話 あ、知ってましたよ

「厄介事ですか、これは手厳しい。ハッハッハ」


ドムリさんが腹を抱えて笑う。


「そこまで笑います?最近色々ギルドから頼まれることが多くてですねー。処理が追いつかないので極力自分から行かないようにしてるんです」

「いえいえ、自分を守るには1番の手かと。中々ストレートに口に出される方はそういないかと」

「えー。そうですか?」


そんなもんですかね?

家族のこともあるし厄介事は回避しないとね。

まぁ約1年の付き合いになるのでドムリさんの口からおいおい説明してもらえればいいですよ。

多分おおよそ見当はついてるし。


サヒーリ王女を守る執事さんなので、日本、しかもぽっと出のSSSランクの探索者がどれほどの実力なのか確認したかったんでしょう。

アメリカでも言われてたけど日本の探索者は世界的に見ても低ランクだからね。

あともしかしたら王女様の命を狙う輩がいるかもしれないしね。

お金で買収されてダンジョン内で亡きものにしようとしたりする可能性を考慮してしっかり身辺調査したいんでしょう。

……流石に小説の読みすぎかな?

日本じゃそんな事ないよね。


「とりあえず俺は突っ込まないので、一緒に帰りましょう。この前の件も同じく聞きませんのでヨロシク」

「祝賀会の件ですか……やはりお気づきでしたか」

「なにか違和感がありましたので。まぁ初対面ですからスキャンか透視系の魔法かなーと思って対抗魔法で守らせてもらいました」

「……普通の方は地上では魔法を使うことが出来ないのでは?そもそもワタシの術をかける寸前で気づいていたと?」


ドムリさんが絶句してる……

まぁ地上で魔法が使えるのは探索者の秘密ってことで。

そもそもこうやって喋ってるのも若干翻訳魔法を使ってるからであって今更聞かれてもってやつです。

アメリカでもツッコミされてないしね!


「まぁまぁ、そこは措いておいて。とりあえずサクッと行きましょう。モタモタしてるとアンデッドが湧いてきちゃいますし!」

「措いとくって……釈然としませんがその方が良さそうです。案内お願いします」

「喜んで!そもそも熊本城ダンジョンの閉鎖時間が近づいてきてるので行きましょう!」


時間が無くなって怒られるのが1番悲しいからね。




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― 新着の感想 ―
正式に依頼をして受諾されて顔合わせの席や顔合わせの後にこれって国として無能すぎないかな? ご自慢の異能も泣くよ
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