第232話 戦闘開始じゃあ!
「さぁて、ゴーレムたち、戦闘開始じゃあ!」
俺の掛け声とともに走り出すゴーレム。
スタイリッシュなフォルムにしたから流石に移動早いねー。
槍タイプが先陣をきって突撃し薙ぎ払ってらー。
ナイフタイプは残ったヤツに肉薄して切り倒してる。
シャインオーラもしっかり発動してるみたいだし、これで楽になった。
空を飛んでいるレイスはライフル銃で撃墜。
バララララっと軽快な音が響いていく。
……銃弾もミスリルだから俺の魔力がモリモリ減っていくので早めに倒してね。
俺はアイテムバッグからエーテルを取りだして一気に飲み干して魔力を回復させてリッチに向かう。
リッチは広場の真ん中で黒い霧をジョーさんに噴射してる。
マジで何やってるんだ?
:リッチ、こっちに無関心で笑ったw〈1000円〉
:あっちから喧嘩売ってきたのに無視かよ
:おっさんの力に怯えてるんじゃね?〈5000円〉
:後ろからどついたれ!おっさん!〈5000円〉
:奇襲がいちばん早いよな。いっけー!
確かに、後ろががら空きだしね。
一見サクッとどついて倒せそうに見える。
ただ、こういう時は成功しないもんだよー普通。
近づいたら黒い霧で襲ってくるんでしょー、わかるわかる。
何なら霧をガードに使って別の魔法とか使ってきそうだし。
こういうとき、どうすべきか。
黒い霧を防ぐには風魔法で吹き飛ばしてから肉薄するに限る。
「ツイスター!フルパワー!」
俺はツイスターを発動させリッチを竜巻の中に閉じ込めた。
黒い霧は風で吹き飛ばされて霧散していく。
「どんなもんよ。なんか分からん黒い霧は吹き飛ばすに限る!さて、『巨人の拳』!『樹鹿王の導き』!」
俺の体を遥かに超えて膨張させた腕を振り上げる。
ツイスターが消えるタイミング、そこにしっかり合わせて一撃を入れる。
「……いま!」
ドッゴォォォン……
振り下ろされたこぶしがリッチを押しつぶす!
……はずだった。
「は?!マジかよ!」
俺の拳は巨大な下顎で受け止められていた。
「……グルルルゥゥゥ」
そこに居たのは骨となったグレイトジョードラゴンだった。




