第203話 購入します!
南阿蘇さんからの話を聞いてゆりと相談。
俺的には蔵に近づかなければ生活する分には問題ないし、ここで良さそうな気がする。
ゆりも同じ考えだった。
「何かあってもあらたが守ってくれるでしょ?楽勝楽勝。問題なし!」
「……流石にノーテンキ過ぎません?俺でも知らないモンスターの可能性あるし。」
「けど今までもちゃんと帰ってきたし、深淵だって余裕でしょ?学生時代バリバリ潜ってたし」
ゆりの信頼、厚いなー。
まぁ、家族がいるから負ける気はサラサラ無いですけどー。
毒とか吐いてきたら大変なんだよー、ここ住宅街だし。
……というか、何か蔵のモンスターを倒す流れになってるけど倒さないよ。
共生して生活するって方向だからね。
封印されているなら触らないことにこしたことないし。
触らぬ神に祟りなしってね。
この後、気絶した南阿蘇さんが復活するまでのんびり過ごしました。
子どもたちも起きてきて庭を走り回ってたよ。
気に入ってるみたいでよかった。
復活した南阿蘇さんから頭下げられたよ。
よくあることなので気にしてませんよー
とりあえずこの家を購入することを伝えて手続きをして貰う。
書類作成とか色々あるそうで実際に引っ越せるのは秋頃になるらしい。
そもそも来週ぐらいには王女様が来るからその対応で手一杯になりそうだし。
そんなこんなで今日の内覧会は終了ということになりました。
いやー、最後にとんでもない爆弾が来たけど、いい家が見つかってよかったよたった。
購入費は何だかんだで厄介事を引き受けたので安くして貰えるとのこと。
ついでに新型のエアコンとかテレビもつけて貰ったよ。
やったね!
「封印の件、極秘事項ですのでくれぐれも配信等でしゃべらないでくださいね」
「大丈夫ですよ、南阿蘇さん。こんなこと、しゃべりませんよ。そもそもしゃべったら討伐確定になるじゃないですか!そうしたら手間が大変ですから」
「……もし討伐することになったら連絡をくださいね」
討伐なんてしませんから!
そもそもここ、住宅街ですし!
モンスターが暴れたらどれだけの被害が出るか!
しかも羽が生えてる系のモンスターだったら外に逃げ出すことも想定しておかないと行けないですし……
警察、いや自衛隊も配備してガチガチに結界を張ってから挑まないといけないだろうな……
いやだよーそんなの。
ただでさえ入学式ボサボサで出席して人目を引いたのに、近所でそんなことしたら暮らしていけないよ……




