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第166話 花畑さんとの打ち合わせ

「……というわけになります。王女様がいらっしゃったあとも配信は続けていいらしいです」

「王女様、ですか……」


今日は週末になったのでこの前のギルドで決まったことの報告も兼ねてライヲンに来てます。

子ども二人もつれてきて部屋で遊ばせてます。

花畑さんのとこも4歳のお子さんがいるそうで一緒に積み木で遊んでる。

ほほえましいわー、いつまでも見てられる。


……イカンイカン、配信の話に戻らねば。


「とりあえず5月からなので王女様がいらっしゃったタイミングで挨拶に来ますね」

「いえいえいえ、こっちから伺いますから。王女様に来ていただくなんて烏滸がましいですから!本来ならこの打ち合わせも伺わないといけないのに」

「いえいえ、大丈夫ですよ。それより最近奥さまの体調はいかがですか?」

「今のところ発作はなく、安定しているようで」


花畑さんの奥さん―花畑マコさん―は魔力欠乏症という病気だった。

魔力欠乏症はある日突然魔力がゼロになる病気で、魔力がゼロになると体のバランスが崩れて嘔吐などを起こす。

最悪の場合は死に至る病気で現代医学では治す方法は見つかっていない。

一応安静にすれば1ヶ月ほどで回復するが発病のリスクを抱え続けて生活しなければならない難病だ。

存在する治療法はただひとつ、ダンジョンからの薬だけ。

ただでさえダンジョン産のアイテムは高額で取引されているのに唯一の治療薬となるとひとつ辺り3~4億は下らないとされる。

俺が打ち合わせに福岡にきたのも花畑さんが、看病で動けないとの連絡があったので来たってところだ。


「薬のためにはこの仕事、止められませんから。田島さんの活躍も気力になってますよ」

「自分が持ち帰ってお渡しできれば早いんですが……」

「そのお気持ちだけで救われます。ありがとうございます」


ダンジョン産のアイテムの譲渡は法律で規制されている。

俺なら深層、深淵から薬を持ち帰ることなんて造作もないけど譲渡するなら要らぬ炎上が発生するよね。

『うちの家族にも!』とか『身内びいきか!』とかね

法律が変わるか人が変わるか……

悩ましいところですね。






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