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第145話 亜人との出会い

「マローさんも亜人と会ってたんですね」

「あぁ、まぁ一人は人でなかったけどね」


人ではない?あー、二足歩行じゃないタイプか。


「俺があったことがあるのはマーフォーク族とサンダーバード。マーフォークは魚の特徴を持つ二足歩行の種族さ。サンフランシスコ沖の海中ダンジョンの深層に街があったんだ」


マーフォークは魚の頭をした種族を指すことが多いんだけどマローさんが出会った種族は人間的だったそう。

違いはエラがあることと水掻きが発達して手が大きい。

水属性魔法の使い手だったそうで、水の中でも早く詠唱ができるよう修行に行ってたそう。


「もう一人のサンダーバードはユタ州のダンジョンで出会った。アイツから加護をもらったことで俺は最速の魔法使いになったのさ。だけどまだまだアイツには届かない。修行の身なのさ」

「魔法発動短縮なんて、現実的に無理だと思ってましたけどやはり加護の力でしたか……しかも、まだサンダーバードの速度に追い付いてないと……」


おそらくそのサンダーバードは歴戦のモンスターだろう。

長い間深層や深淵で生き続けたモンスターは上位種にランクアップし、独自の知識を持つことがあるそう。

俺が出会った『樹鹿王』がそれにあてはまる。

あいつ、元気にしてるかなー?基本ヨーロッパにいるらしいけど繁茂期には日本にきてたから会えたら会いたいな。


「……なんかSSSランクの会話、次元が違いすぎる」

「俺たちは足元にも及ばないんだ」

「田島さんがトミーさんの話をして驚いたけどマローさんの話もぶっとんでる……」


クリーチャーズの方々は呆気に取られてる。

まぁ亜人の存在なんて日本だと俺の配信で知られるようになったらしいし無理もないよね。


「私たち4人は深淵で神に出会ったんだ。それぞれの神について聞くかい?」

「ワオ!神かよ!俺は神は信じないけどスゲーな!」

「フフ、神は気まぐれだからね」


『四つの太陽』のメンバーは深淵に到達した時にアステカ神話の4つの神に認められて加護を授かった……という体になってるそう。

まぁ神が探索者やってるって誰も信じないよねー


「最強はケツァルコアトルよ!覚えておいてね!」

「いやいや、テスカトリポカだからね。戦の神なんだから」

「と、トラロックは知識の神なので強さは興味ないので……パス!」

「チャルチウトリクエも医療の神だから戦いには興味ないわ。2人で話し合いなさい」


2人でにらみ合いは不味いですよ!

まぁテスラさんはケルーさんをいじってるだけな気もしないけど!


「ヘイヘイ!落ち着きな2人とも!他の参加者がびびっちまうぞ。OKーOKー。人語を話すモンスターについてはわかったぜ。じゃ次の話だ。あんたらが潜った深淵の情報が知りたい」


深淵の情報?

また意外なことを聞かれるもんだ。




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