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レディオ回です。

会話多めの描写少なめ!





「今日も始まりましたセタデーナイト!パーソナリティの瀬田涼です。本日はスペシャルなゲストをお呼びしているのでチャンネルはそのままで!」


目の前で喋る女性は瀬田涼といい、バラエティ番組のMCとして活躍している人気お笑い芸人だ。


なんでそんな人のラジオを聞いているのかというと、瀬田さんその人が目の前でマイクに向かって喋っているからだ。


そう…ついにラジオ収録のときが来てしまったのだ。


男護官の皆はこの部屋には入れないので部屋の外で待機しているのだが、悲しくも部屋の中の声はマイクを通さないと聞こえないので、オフのときの談笑を悔しそうに眺めている。


今回のラジオでは台本を渡されてはいるのだが、初めてなので瀬田さん任せで大丈夫というありがたい言葉をディレクターから貰い、収録の流れの確認だけをしておいた。


「えぇ〜オープニングトークをいつもは長々だらだらやってますけど、今回はそんなオープニングトークをやってる暇はないんですよ!徹頭徹尾スペシャルゲストのお二方と話をしたい!


というわけで…今回のスペシャルゲストはサンライズのカズとジュンでーす!」


「あっどーも…サンライズのカズでーす…。よろしくお願いしまーす…。」


「どーもジュンです。」


マイクのスイッチを入れて自己紹介をし終わると、拍手をしていた瀬田さんの手が止まり、いよいよ本格的にラジオ収録が始まってしまった。


「ふぅ…流石の私も興奮が抑えられませんね…。ラジオ収録中に現行犯逮捕されないように気をつけないといけませんね!


さてさて…人気急上昇中のサンライズのお二人なんですが、今日もしっかりと仮面をつけていますね…。


ラジオ収録でなら仮面の下を見れると思ったんですが残念です。まぁそんなことしたらサンライズファンから刺されかねないですけどね!


でも、なんでお二人は仮面をしてるんですか?」


かなり自然な流れでの質問…やはりバラエティ番組のMCとして鍛えられている人は違うなと感心させられたが、今はそんな所で感動している暇はない。


「それはやっぱり歌手としてやっていきたいからですね。

どうしても男というだけで人気が出がちですけど、それでも歌手としての実力を見てほしいので顔を隠しています。」



「それは珍しいですね。メディアに出る男性というのは見てほしい人という人が多いので、そんな考え方を持っているとは思いもしませんでした。


でも、どうして歌手になろうと思ったんですか?わざわざ…ね?男性が目立ちたいという理由でもなく社会に出てくるなんて…。」



「単純に保護され続けているのは嫌だからですね。私から見ると今の男の立ち位置は大切にされているペットと大差ないです。


籠の中の鳥よりは自由に羽ばたく鳥でいたいんです。


自立していたいというのが私の思いなので、歌手になってからは補助金は止めてもらっています。」



今の男の立場はペットだ。


喚けば女性が世話をして機嫌をとり、お腹が空けば料理は用意される。


そんな現状に甘んじている今の…この現状は変える必要がある!


昔からこういう生活が当たり前という世界なので仕方ないのかもしれないが、そんなものは関係ないところから来た俺が変えなければならないものだと思っている。


「本当に珍しい人ですね。そんな考え方したこともありませんでした。


私がこのことについて何かを言うとネットが燃え上がってしまうのであれですけど、中々考えさせられることです。


しかし、本当にいい曲を歌っていますよね?特にフェスで歌った新曲などは最高でした!あれは誰の作詞作曲なんですか?」



ここで純が親指を立てて横にクイクイ動かす。


もちろん純の横には俺しかいないわけで、珍しく純がアクションを起こしたと思ったらこれだ!


ニヤニヤしながらクイクイする純に肩パンを入れることが決定した瞬間だった。


「え!?あれはカズさんの作詞作曲なんですか!?あんないい曲が作れるなんて、歌手じゃなくても作詞家とか作曲家でもやっていけますよ!」


そり立つ壁のような角度でテンションが上がっていく瀬田さんに若干引いてしまうが、あの名曲が認められるというのは純粋に嬉しい。


こうして自分の手柄のように褒め称えられるのは素直に喜べないが、こうしてこちらにはない向こうの名曲を復活させていると考えると楽になった。


「カズは昔から何でもできたから作詞作曲も訳ないよ!」


何故か急に一也株をあげようとしてくるのだが、純のこの評価の高さはなんなのだろうか。


「そうなんですね!昔からということは二人は幼馴染なんですか?」


「カズとは小学生のころからの仲だよ。あの頃からカズはカッコ良かった…。」


瀬田さんと純の間で良からぬ空気感が生まれ始めている。


褒められるのはいいのだが、褒め殺されるとなると話は別だ!


「まぁ…珍しいですけど幼馴染に恵まれていたのは確かですね。私の歌手デビューに付き合ってくれましたし。」


そう言うとあからさまに照れる純…ちょろい…。


「二人は昔から仲がいいんですね。あぁ…私も幼馴染の男の人がいればなぁー!………ってそんなことはどうでもいいですね。


ん?そろそろお便り?どうやらメールの数と嫉妬の電話が凄いらしいので次にいきます。」


あんまりトークをしていないと思うのだが、すでにディレクターから次へいってくれとの合図が来ている。


その顔は今にも泣きそうで、どうやら本当に嫉妬のメールや電話対応に追われているようだった。


「それでは初めのお便りから…ゆうさん!えぇ…現在受験勉強真っ最中なのですが集中できません。エールをくださいっ!ということで、これは全受験生とゆうという名前の人は最高ですね!


私の名前がゆうじゃないのが悔しい!


それではゆうさんに向けてエールを…指名はジュンさんのようですね…お願いします。」



瀬田さんからパスを受けた純は戸惑っているがゆうさんからの指名は純なので、もちろん純の心を込めた言葉を聴かせてあげなければならない…!


「もうっ!拗ねるなよカズ!………はぁ…えぇと…ゆうさん。受験勉強に集中できないのなら息抜きに何かを思いっきりやりなよ。根詰めてばっかだと頭に入るものも入らないよ。


頑張ってね。」


割りとまともな事を純が言うとは思わなんだ…。


こういうお話は基本的ひこっちが担当してきたので、純はトークがダメだと思っていた。


が、苦手なだけで喋らせればちゃんと喋れることが分かった。


これは本日最大の収穫といっても過言ではないかもしれない。


「ふぅ…よかったですねゆうさん!むしろこのエールだけで志望校に合格できるんじゃないかってくらいですっ!


ささっ次のメールに参りましょう。


えぇ…次はぁ…えりかさん!なになにぃ……最近悩みがあります。それは、男の人に好意を寄せているのですが全く相手にされないことです。どんなアプローチをすればいいですか?


だそうです。どうですか?女性からアプローチされることっていうのはかなりあるとは思いますが、どういったアプローチや告白がいいと思いますか??」


「僕はハッキリと告白してくれるのがいい。モジモジしたりするよりも自信を持ってたほうが好感は持てるよ。


アプローチはあんまりしないほうがいい。引かれるのが目に見えてるし、あんまり来られても結果は目に見えてるでしょ?」


まさかの純…先に答えるとはこれまた意外だ。


わりと純もノッてきてくれてるのかもしれない。


「私はアプローチは軽めであれば何でもいいと思います。他の人のアプローチを見てどの程度までなら許されるかを見て、それを反面教師にしてアプローチをかければ間違いないかと。


告白は気がある相手からならどんなのでもうれしいですね。気がない人からは丁重にお断りします。」


短く纏めたつもりなのだが少しだけ語ってしまった気がする。


せっかく目の前にあるチャンスを生かせずにシュートまでいけないのはかわいそうだし、外れるにしろ決めるにしろシュートが打てたということが大事なのだ。


やる前から決まってる勝負なんて面白くなんともないし。


「ジュンさん好きです!」


「ごめんなさい。」


「カズさん!」


「ジュンのついではちょっと…。」


瀬田さん勢いに任せて轟沈…。


「悲しい……私は振られてしまいましたが次に行きましょう。えぇ…サンライズの皆さんこんばんは、まさやです。うおぉ!?まさかの男性からのお便りですね!


僕は周りの女の人が恐くて仕方がありません。あの視線とがっついたあからさまなアプローチ…外に出たくなくなるほどなんですが、皆さんはそんな女の人の中にいて怖くないんですか?」


瀬田さんの顔が若干暗くなっている気がする。


この世界の男というのは高慢になるか臆病になるかのケースが多く、多くの女性を侍らせ王様気分になる高慢男子か、身内にしか心を許せず引きこもってしまう内気男子だ。


今回はどうやら後者のようで、あの舐め繰り回すかのような視線に耐えられないようだ。


「ん〜……私は逆に話しかけるようにしてますね。向こうは話しかけるかかけないかの葛藤の中で話しかけるを選んだんですよ。


それは並々ならぬ決心で、はやる気持ちを抑えられないのもわかります。


なので、出来る限り話しかけられそうな雰囲気を察知したらこっちから話しかけますし、話しかけられても逆に質問して主導権を握ります。


女性は男性から話しかけられることが少ない…というか、人生で一度もないなんて人もいるので、普通に話をすると女性側の勢いも下がっていきますし、照れてガツガツなんて来れなくなりますよ。」


「僕は冷たくあしらうね。」


結構まさやくんに対していいアドバイスをしたと思ったのだが、ここでブラック純が出てきてしまった…。


こういう女性の嫌悪するところが話題に上がるとすぐにブリザード純になってしまう…。


「た…確かに話しかけても普通に話し返されるだけで嬉しくなっちゃいます!質問なんかされちゃうと、もう何て答えていいか分からなくなっちゃいますよ!」


瀬田さんがふんすと鼻息を荒くしながら言うが、おそらくは本当にこの対応は全女性に共通して効果が診られるものだと思う。


事実この対応で外したことはない!




そうして数々のお便りを消化していきラジオ収録は無事に終えることができた。


「今日は本当にありがとうございました。」


オフトークにて挨拶を交わしたのだが、握手をした時に一枚の紙切れをこっそりと渡された。


後で確認しようと思うが十中八九連絡先が書かれた紙だろう。


最後に記念撮影をして終わるとのことらしかったので、瀬田さんの顔を男子ーずで軽く挟む写真を撮影した。


これが後に嫉妬に狂った女子にやんや言われることになるのだが、瀬田さんが放った勝者のセリフによって鎮火していくことになる。


ディレクターさんと瀬田さんに別れを告げ、桜子さんや男護官の皆に労いの言葉を貰い、今回の反省会は後日行うこととなったので、本日はここで解散となった。


純と鍋を食べに行き、家に帰って二人にしっかりと癒やされ幸せな一日となった。



完治!

中々時間かかりましたね…。


ラジオなんて聞かないのでどんなことかけばいいか迷いANNを聞きました。


色々難しいですな…。


最近新しくあべこべものが出てきてますが、既存のあべこべの更新速度が悲しいことになってますね。


私もそうならないように頑張ります。

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