表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔族令嬢の奴隷にされたけど、面白半分に付与された外れスキル【豚化】を活用して反逆します  作者: 三門鉄狼


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/37

25 魔族に変装して城を探索します

「おい」


 城内をうろついていると、兵士に呼び止められた。


「へ、へい」


 俺は振り返り返事をする。


「料理人がこんなところでなにをしている」


「すいやせん。実は……」


 俺はコック帽で顔を隠しながら、考えておいた言い訳を告げる。


「明日の宴会で使う食材の鶏が逃げ出しまして、手分けして探しているところでございやす」


「なにをやっているんだ、ばか」


「へえ、申し訳ございやせん」


 へりくだって頭を下げる。


 しかし全然気づかれないな。


 そう、俺はさっき豚化して気絶させた料理人の服を奪い取ったのだ。


 魔族の城を探るなら、魔族のフリをしてしまえばいいってわけ。

 我ながらいい考えだ。


「そ、それじゃ急ぎますんで」


 俺は頭をさげると、その場を立ち去ろうとした。


「待て」


 兵士が呼び止めてくる。


「お前、どうして顔を隠している」


「へ、へい。それはその」


「ちょっと顔を見せてみろ」


「……わかりやした」


 俺は覚悟を決めてコック帽をあげ、顔の一部を見せる。


「うっ」


 思わず呻き声を上げる兵士。


 そこには、黒い肌がべっとりと血で汚れた頬があるのだった。


「申し訳ございやせん。さっき豚をやったときに血が飛んだのがそのままでやして。お見苦しいと思い隠しておりやした」


「も、もういい。さっさといけ!」


「へい。失礼いたしやす」


 俺はそそくさと立ち去る。鶏を探しているフリも忘れない。


 実は料理人に化けた後調理場に立ち寄ったのだ。

 黒い肌は炭、血は鶏のものだ。

 念のため塗りたくっておいてよかったぜ。


 その後も何度か遭遇した兵士に同じ言い訳をしながら、俺は城内を進んでいく。


 やがて、それまでより内装の豪華なエリアに入った。

 毛足の長い絨毯が敷かれ、周りには調度品が並んでいる。


 この辺りに城主であるラッシュがいるはずだ。


 ハピネも一緒にいるだろうか?


「おい、なにをしている」


 キョロキョロしていると、また兵士に声をかけられた。


「へい、実は――」


 もう言い慣れてきた言い訳をすらすら口にする。


 しかし今度はさっきまでと同じとはいかなかった。


「ここは本丸だぞ。どんな事情があるにしろ、ラッシュ様の許可なく立ち入ることは許されない」


 げ、そうだったのか。


「す、すいやせん。うっかりしてて……すぐ出ていきやす」


「待てっ」


 逃げるように立ち去ろうとする俺に、問答無用で槍を突き出してくる兵士。


 うわ、危ねえな!


 俺はとっさに避けたが、槍はコック帽を貫いた。顔がさらされてしまう。


 全体を見られれば炭と血の偽装は簡単に見ぬかれるし、なにより俺の頭には魔族特有の角がない。


「貴様! 脱走したという人間かっ」


「くそっ!」


 俺は全力で逃げて廊下の角を曲がる。


 そこで豚化して、壺を飾ってある台の下の隙間に隠れた。


「逃げ足が速いな。どこに行ったっ」


 兵士はそのまま廊下を通り過ぎていった。


 ふー……豚化してもサイズはそれほど変わらないけど、体型が全然違うからな。


 まさかこんなところにいるとは思わなかったんだろう。


 いざとなったらオーク化して兵士をぶっ倒すって手もあるだろうが、できれば騒ぎは起こしたくない。


 さて……さっきの兵士がほかの奴らに伝えて、捜索の手が厳しくなる前にハピネを見つけないと。


「まったく、バカなやつだな、お前は」


 ふと、俺の耳に声が飛び込んできた。


 一瞬、俺に話しかけてきたのかとびっくりしたが、違うようだ。


 声は、近くの扉の向こうから聞こえてきた。


 俺は人に戻ると、そちらへ向かう。


 扉は半開きで、中の様子が窺える。


 そっと覗き見ると、そこにはラッシュとハピネの姿があった。

「面白かった!」「続きが気になる!」と思いましたら

ブックマーク登録や

広告の下にある☆☆☆☆☆で応援をよろしくお願いします!


↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ