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ガールズクロスライン 第17話(夜) 教室と電脳都市
摩天楼のように積み上がる電脳の構造物が空を覆い、無数の光が網の目のように走っていた。
彼女は黒いパーカーのポケットに手を突っ込み、涼しい表情を浮かべながら歩く。
その瞳には都市のネオンが映り込み、まるで未来の地図を描いているかのようだった。
頭上を走るデータの川がきらめき、足元の床も仮想と現実の境界を失っていく。
彼女は一歩立ち止まり、口元にわずかな笑みを浮かべた。
「ここからが本番だよ」
その声は夜のノイズを貫き、無限の物語の始まりを告げるようだった。
朝は日常の延長線に広がる小さな舞台。夜は果てしなく拡張された未来の舞台。第17話では、教室と電脳都市という対照的な場所を通じて、少女の笑顔と決意を描きました。次回もまた、現実と幻想を交差させる旅路へ。




