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ガールズクロスライン 第9話(夜) 街角と水都

 水辺に立つ彼女の前に、巨大なアーチ状の巨大な都市が広がっていた。

 水中に浮かぶ塔、星々のように瞬く灯、ゆったりと行き交う大きな船影。


「ねえ、海の底にも空があるって知ってた?」


 夜の水面に映るその声は、まるで小さな灯火のよう。

「いつか——あの光の一つになりたい。見上げるだけじゃなくて、自分で灯せるように」


 その言葉は、昼間の明るさとは違う静かな強さを帯びていた。

 彼女は朝の宣言と、夜の願いをつなげる存在なのだ。


挿絵(By みてみん)

お読みいただきありがとうございます!

第9話は「街角の宣言」と「水都の願い」を対にしました。

朝と夜の交差が、彼女の物語を少しずつ広げていきます。


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