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皇国最期の反撃作戦  作者: パイン
対連合国戦線
23/49

被弾多数

数百門の対空砲と数千基の機銃が発砲する。


上空には無数の黒煙が現れ、海面には水柱が立った。


だが、相手は高速で飛行する小型の飛翔体だ。


米軍機に対して猛威を振るっていた対空砲火もやつらには無力だ。


距離はどんどん縮まる。



ー「翔鶴」艦橋ー


「見張員より報告、計10基がこちらに向かってきます!!」


歴戦の空母「翔鶴」に多数の誘導弾が向かってきた。


機銃や高角砲の射撃では落とせそうにない。


「距離8キロ!!」


「回避航行!面舵いっぱい!!」


艦長の下命で艦は回頭する。


だが、無線誘導の敵弾はしっかりと追尾してくる。


「総員、対ショック、浸水防御用意。艦内非常閉鎖!!」


艦長の目に敵弾が映った。


「あいつが!!」


「総員、衝撃に備え!!!」


ドオオオン!!



「翔鶴」には8基が直撃。


飛行甲板は吹き飛び、艦載機の燃料や爆弾に誘爆していく。


「被害状況知らせ!!」


かろうじて艦橋は残ったが、艦は持ちそうにない。


「機関室火災・浸水発生!」


「機関停止。艦載機格納庫火災発生!!」


「左舷対空砲、機銃全滅! 死傷者は現在400名!さらに増えると思われる!!」


「艦傾斜角30度。これ以上傾いたら一気に!!」


艦長はある決断を下した。


「艦長より総員に達す。退艦せよ!繰り返す、総員退艦!!」


生き残った水兵が次々に海に飛び込む。


艦長は最期まで軍刀を携え、艦と運命を共にした。



攻撃は終わらない。


次に狙われたのは戦艦「榛名」だ。


「榛名」は持ち前の高速を生かして回避航行に入った。


合わせて10基の誘導弾が襲ってくる。


すさまじい弾幕を潜り抜けて迫る誘導弾。


距離が5キロを切ったところで一斉に取り舵を取る。


「距離1キロ!!」


見張り員の絶叫が響く。


ドオオオン!!


「榛名」は艦尾に一発くらい、カタパルトが損傷した程度だった。




これ以上距離を取って戦われると厄介だ。


そう考えた山本五十六は、空母と護衛の駆逐艦数隻をハワイ沿岸に撤退させ、残りの艦艇で再び艦隊決戦を挑もうとしていた。


上空にはハワイと残った空母から発艦した戦闘機が直掩についている。


中破した「武蔵」はハワイの真珠湾に引き返し、「大和」は残りの艦艇を率いて一路、敵空母艦隊を目指した。


また、米軍もこの動きを察知し、生き残った戦艦や巡洋艦を再び突入させた。


4月16日午前8時。


「大和」から発艦した偵察機が敵艦隊を発見した。


そして、そこには戦艦に囲まれた軽空母の姿あった。


ほぼ同時に日本艦隊を発見した米艦隊は軽空母から雷撃機を発艦させた。


午前10時。重巡の電探に敵編隊が映った。


「全艦、対空戦闘用意!!」


「大和」の46センチ砲に三式弾が装填される。


「照準よし!!」


「主砲三式弾、砲撃はじめ!!」


グワッ!!


敵編隊を捉えた三式弾は6機を撃墜。


さらに迫ってくる敵編隊には直掩の戦闘機隊が対応した。



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