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皇国最期の反撃作戦  作者: パイン
対連合国戦線
19/49

ミッドウェーの屈辱を

ージェラルドフォード2番艦 フィリップス艦橋ー


「上空より敵爆撃機、旧式のValだ!!」


「おい、もっと弾幕を張れ!VT信管はどうした!?」


その時、Valから鈍く光るものが投下された。


「面舵いっぱい!避けろおお!!」


「だめだ、間に合わない!!」


ドオオン!!


250キロ爆弾はジェラルドフォード級を直撃した。


飛行甲板に装甲が施されているジェラルドフォード級は、500キロ爆弾の直撃にも耐えるタフな空母だったが、今回はタイミングが悪かった。


攻撃隊の発艦作業中だった敵空母は機体に引火、船体には影響がないが大火災が発生し航空機の運用が不可能となった。


「敵機3機、低空から接近!!」


爆撃隊が去った後、入れ替わるように雷撃機がやってきた。


「流星」はその速度を生かし、対空砲火を潜り抜けた。


高度10メートルを海面すれすれで飛ぶ雷撃機を狙うVT信管は、海面に電波が反射し、正確な攻撃が不可能になっていた。


だが、距離が近くなるにつれ、弾幕は濃密になり、機銃弾も飛んでくるようになった。


艦の四方についているボフォース機関砲は数発食らうだけで墜落してしまう。


距離が2キロを切ると、20ミリ機銃も発砲を始める。


被弾した97艦攻が黒煙を噴く。


だが、エンジンに損傷はないらしくまだ飛び続けている。


距離が1キロを切った。


「全機、投雷せよ!!」


海面すれすれを飛んでいた雷撃隊が一斉に攻撃する。


魚雷がまっすぐ敵艦に向かっていく。


敵空母に3本すべてが命中。


沈没は免れたが、速力が落ち航行不能となった。


止まっている船は航空機にとって格好の的だ。


一式陸攻が高空から800キロ爆弾を3基投下した。


2発が命中。とどめを刺された敵艦は艦首から海に滑り落ちた。


だが、敵も黙ってやられている訳ではない。


他の空母から次々に戦闘機が発艦する。


自分は帰る艦を守るため、敵も必死だ。


低空で離脱中の艦攻隊が狙われた。


銃座が必死に応戦するが、ブローニングにハチの巣にされた機が燃えながら墜落する。


護衛の零戦との激しい空中戦ドッグファイトがあちこちで繰り広げられる。





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