決戦2
ー富嶽1番機ー
「機長、敵艦隊の上空に到達しました!」
「よーし、1番機より全機へ、爆弾倉開け 投下投下投下!!」
巨大な機体から次々に爆弾が投下される。
「いいぞいいぞ!景気よくいけ!!」
敵艦隊の中央に爆弾が降り注ぐ。
敵艦隊の輪形陣は、爆弾を回避するために大きく乱れた。
ドオオオン!!
隙間なく投下された爆弾は戦艦や空母に直撃し、駆逐艦や巡洋艦にも命中した。
富嶽の一太刀で大型空母2隻、小型空母1隻、戦艦1隻、重巡5隻、駆逐艦一隻が航行不能、沈没した。
そして、敵が消火と浸水を食い止めている最中、本隊が到着した。
「彗星」や「99艦爆」は敵艦隊の上空から。
「流星」や「97艦攻」は低高度から全速で突入する。
無数の対空砲火を回避し、艦爆隊は急降下する。
「彗星」の装備する800キロ爆弾は、直撃させれば戦艦といえども甚大な被害を与えることができた。
ー99艦爆 隊長機 大池中佐ー
「おっしゃー!誉れの一番槍じゃ!全機我に続け、ミッドウェーのお礼参りじゃ!!」
「2番機より1番機、一番槍はお譲りしますが、私の空母は取っておいてくださいね!」
「おお、心配せんでもうじゃうじゃおるぞ!急げえ!!」
米空母を守っていた輪形陣はもうなく、各艦がバラバラに航行している。
多くの航跡がハワイの綺麗な海をズタズタに引き裂いている。
ブーーーーン
「よーし、俺はあの一番デカい空母を狙うぜ!お前らも来い!!」
旧式の爆撃機は、最新鋭の超大型空母を狙った。
「エアブレーキ展開、よし行くぞ!頼むぞ・・・」
「高度5000 4000 3000 2000 1000! 500 300!!」
「久々だな米空母、会いに来たぜえ!!」
対空砲火の薄い艦後部から降下した大池機は確実に敵空母をとらえた。
ドオオオン!!
敵の甲板を直撃した爆弾は、大火災を引き起こした。
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