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反乱で処刑された若き領主、気づいたら過去に戻っていました。  作者:


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次の候補

セキシャク鳥の追加分については、悩むまでもなかった。


(今と同じでいいな)


柵。

小屋。

管理方法も餌も、水の量も、すでに把握している。


問題は羽数が増える事だけだ。


「なら……隣に増築だな」


今ある柵の横。

構造も同じ、広さも同程度。

違うのは、中身が“試験用”になる事。


雄同士の相性。

距離。

視界。

鳴き声の影響。


(増えてから考えるより、今だ)


エドワルドは、簡単な図を頭の中で描いた。


次は、豚。


商人との話し合いで決めた頭数は――

雄二匹、雌五匹。


(増やす前提なら、妥当か)


商人からは、各地の育て方も聞いた。


家ごとに囲って放し飼い。

家と畑の間をうろつかせる地域もあれば、

ある程度の広さに柵を作り、小屋を建ててまとめて飼う所もある。


(……ばらばらだな)


だが、エドワルドの答えは早かった。


「うちは、後者だな」


理由は単純だ。


管理しやすい。

逃げない。

病気や怪我にも気付きやすい。


そして何より――


「糞を集めやすい」


肥料として使う以上、ばら撒かれては困る。

集めて、寝かせて、混ぜて、畑へ。


(循環だ)


商人からは、最後にこう言われた。


「到着しましたら、坊ちゃんの元へ直接お連れします」


(……楽だな)


父の根回しが効いている。

それを改めて実感する。


「果物も、考えてみては?」


ふと、商人の言葉が頭をよぎった。


果物。


(悪くはないが……)


エドワルドは、すぐに首を振る。


「木は時間が掛かりすぎる」


苗木。

成長。

実を付けるまで、数年。


今の流れには、合わない。


(もっと早く、結果が出る物)


答えは――書庫だ。


エドワルドは、久しぶりに書庫へ足を運んだ。

埃の匂い。

紙の重み。


(確か……)


果樹の項。

作物分類。


そこで目に止まったのが――


「ベリー種」


小さな実。

低木。

挿し木で増える。


「……早いな」


春先に花。

同じ年に実を付ける物もある。


管理も、木ほど手が掛からない。

場所も取らない。


(これなら……)


エドワルドは、ページをめくりながら考える。


酒に出来るか。

保存は。

加工は。


「……悪くない」


セキシャク鳥。

豚。

そして――ベリー。


(次は、これか)


静かな書庫で、エドワルドは一つ頷いた。

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