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第24話 誠の周りの『変な女』たち

「ああ、義父上はあのように三人の愛する人と素敵な時を過ごしている……誠君、僕達もどうだろうか?」


 弁当を食べる手を止めると誠の右隣に座っていたかえではそのままユニフォームのボタンを外そうとした。


「あれは『駄目人間』だから許される行為なんです!僕は『駄目人間』にはなりたくはありません!」


 左隣から誠のベルトを外そうとするリンの手を止めて誠はそう叫んだ。


「でも意外よね……あれほどお堅いと思っていた安城隊長が一度隊長と寝たぐらいでもう隊長無しでは生きていけないような感じじゃないの……前はあんなに体調を袖にしていたのに……それとかえでちゃん。あなたも変わったわよね……」


 目の前でかえでとリンのコンビネーションによる変態攻撃に狼狽えている誠を面白がるようにアメリアはそう言った。


「僕が変わった?それは僕が誠君と直接出会って進歩したということなのかな?それだったら嬉しいんだけどな」


 かえでは再び弁当を手に取るとそう言ってアメリアに笑いかけた。そしてその視線を明らかに嫉妬を満面に浮かべた姉であるかなめに向けた。


「進歩?ただ単に変態が増しただけじゃねえの?まあ、最近はアタシへのセクハラが無くなったのは良いことだ。それは進歩と言えるな。ただ、神前に対するそれは……おい、かえでいい気になるんじゃねえぞ」


 敵意をむき出しにしてかなめはかえでを見つめた。


「そうかもしれないね……僕は本格的に姉離れが出来てきたのかもしれない。これまでの僕の心の中ではお姉さまの存在はあまりに大きすぎた。僕をこのような素敵な女性に育ててくれたのは他でもないお姉さまだからね」


 そう言って笑う屈託のないかえでの笑みにかなめは明らかに嫌な顔をした。


「露出狂の変態マゾヒストを素敵な女性と呼ぶ習慣は私には無い。それはただ西園寺が日野を完全な性犯罪者に染め上げたという児童虐待の末の悲劇的結末にしか私には見えないのだが」


 そのスレンダーな見た目とは裏腹に大食いで早食いのカウラはすでに食事を済ませてまるで汚いものを見るような目でかえでとかなめを見比べていた。


「そうかい?確かに僕は自分が露出狂でマゾヒストなのは認めるよ。でもそれは変態だからではないんだ。このような美しい顔と完璧な体、人を惹きつけてやまない秘部の持ち合わせを持って生まれてしまった僕の宿命なんだ。それを不幸だと思ったことは一度もないし、それを人々に披露する快感を与えてくれたお姉さまには感謝の言葉しかないよ」


 かえでは弁当を食べながら言っている内容からは想像もつかないようなさわやかな笑顔を浮かべた。


「カウラちゃん。そう言う風にマゾの人を自分では見下すような言葉で言っても無駄よ。マゾの人にとってはそれこそが喜びなんだから」


 こちらはと言えばあくまで冷静にアメリアはあきれ果てているカウラに向けてそう言って弁当を食べ進めた。

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