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ゴー君「誠に遺憾である」

公開から二周年ですってよ奥様

「うめぇ……」


 トマト鍋、しっかり美味しい。

 というか、異世界トマトを食べて思うんだけど、日本のトマトって甘いんだね。

 何言ってるの? と思われるかもしれないけど、異世界産のトマトはマジで甘くない。

 というか、しょっぱい感じがする。

 日本のトマト程身が固くないし、ちょっと汁っぽい。

 その汁っぽさが鍋とかソース、スープに適すんだろうけど。


「出汁は魚介か?」

「コンソメも入ってるんで、マジで何でも有りな出汁になってますね」

「ふむ」

「入っとる具材からの出汁もしっかり出とるんじゃろ?」

「それはもう」


 あ、ちなみに異世界ナマズのパンチェッタはしっかりと作って貰いました。

 もちろんお鍋にも入ってる。


「やっぱり揚げると肉のような食感になりますね」

「だな。戻って調べてみたが、沸騰したお湯を越える温度から食感が変わってくる」

「へー」

「温度を調整すれば、かなり不思議な食感に仕上げることが出来るぞ」

「ふんわりとしたスフレのような食感になったりしましたわよ?」

「豆腐みたいな時もあったぞ」

「不思議食材ですねぇ……」


 加熱した温度で食感が変わるって、流石に現代じゃあ存在しないよね?

 いや、多少は変わるかもしれないけど、スフレから魚の白身、牛肉や豆腐みたいな、全く違う食感に変化するのは無いよね? ってこと。


「パンとお鍋、合う」

「鍋の味付けがかなりパン寄りだな」

「今日はそっちに寄せてみたんですよ」


 ザクッという小気味のいい音をたて、バターを塗ったバゲットと鍋の具材を頬張るアメノサさん。

 ベーコンをふーふーして口に入れ、噛み締めてバゲットをザクリ。

 一緒に咀嚼し、ザクッ! ザクッ! と二口バゲットを齧って鍋のスープを飲む。

 楽しみ過ぎだろ。

 昨日ダストシュートされた奴の姿か? これが?


「ガーリックバター、うめぇな」

「バジルの香りとガーリックのパンチがいいですよねぇ」

「ピザのソースに応用できない? ガリバタソース」

「ピザのソースには基本的にニンニクが使われてる印象ですし、足すならバターとかになりそうですけど……」

「そう」


 バターだけ足すの、なんか嫌だなぁ。

 明らかに体に悪いって分かるし。

 あれだよね、某自由の国の映画館でポップコーンを買うと、好きなだけバターがかけられるとか聞いた事がある。

 だから太るんだぞ、と思ったよね。


「既存のピザをアレンジする視点は面白いが」

「ソースは正直、トマトソースが丸いだろう。なんにでも合う」

「海鮮用にホワイトソースもあれば、その二つだけでたいてい賄えますわ」


 分かる。

 結局ピザなんて、トマトソースとホワイトソースがあればいいんだから。

 ……テリヤキとかたまに食べたくなるし、プルコギソースとかも美味しいけども。


「ちなみにカケル」

「何でしょう?」

「私たちが知らなさそうなピザの工夫は何かあるか?」

「えぇ……」


 また変な事聞く。

 異世界組が知らなさそうなピザの工夫……?

 えぇっと、例えば?


「ハーフ&ハーフとかです?」

「ピザの具材を半分ずつ変える、という事?」

「具材どころかソースも変えたりしますね。あとはクォーターもあります」

「色ンな味を楽しむ事が出来るっつー訳か」

「後は……耳にチーズが入っていたり、ソーセージが入っていたりとかです?」

「……はい?」


 俺がそう口にした途端、全員の食べてる手が止まる。

 ……あれ? なんか変な事言った?


「どうしてそのような事を?」

「いや、ピザの耳って固くなったりして残されることがあるんですよ。だから、そうさせないように、じゃないですかね?」


 知らんけど。

 あと、チーズとかソーセージが入ってたらもっと美味しいじゃんって考えたとか。


「確かに耳は残すマジャリスとかは居たな」

「最近はチョコソースを付けて食べてるだろ!!」

「耳部分に仕込むは確かにありじゃな」

「だったら、薄い生地でチーズを挟んでその上に具材とかでもいい」

「ミルフィーユピザという事か。それも良さそうだ」

「レシピが出来たら寄越してくれよ。祭りが終わったらばらまくから」

「流石に祭り中に広まったら収拾がつかなくなりそうですものね」


 こうして異世界に現代の物が広まっていくのでした、ちゃんちゃん。


「カケルに言われて作ったパンチェッタが美味い」

「ここのハーブ類が美味しいんですもの。そりゃあそれを使って作ったものが美味しくないはずがありませんわ」

「水分の抜け感が絶妙で、パサついていると感じる寸前で止まっている。その分旨味が濃縮された感じだ」

「トマト鍋のスープの旨味も吸ってるんですよね。トマト鍋の方にも旨味を溶かしてますけど」


 というわけで異世界ナマズパンチェッタ、翔ミシュラン☆二つです。

 魚としても肉としても使用できて、味もいい。

 今後の活躍に期待。


「あ、そうだ」

「どうした?」

「ラベンドラさんに作って欲しい料理があったんですよね」

「ほぅ」


 という事で、忘れないようにラベンドラさんにコンフィを布教しまして。

 あわよくば作ってくれないかムーヴ。

 その結果は……。


「……庭のゴーレムで作れないか?」

「……確かに」


 ゴー君に頼ったらよくね? だった。

 なお、その通りなもよう。

 どか弁を活用するって事に頭が支配されて、ゴー君の事すっかり抜け落ちちゃってたや。

 

「とはいえ興味深い調理法だ」

「やっぱり異世界には無い?」

「油自体が貴重だったからな。こうした油を用いる料理はこれから発展していくだろう」


 あー、確かに。

 そもそも材料が無いと、それらの料理は発展しないか。

 

「戻ったら早速試してみるか」

「楽しみにしてますわね」


 と、第二陣のバゲットが焼き上がりましたわよっと。

 お代わり希望の方ー? ……はいはい、全員ね。

 知ってた知ってた。

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― 新着の感想 ―
最近読み直してたから気づけたんですが、501話でハーフ&ハーフは話してるからラベンドラさんたちが知らないのはちょっと違和感ありますね。無頼・アメノサ組はいなかったけども
今更ながら、あちらもアレを耳扱いするんだ アナポリスみたいに、食パンの耳をアーマーと呼ぶようにはならないんだ
そういえば、某自由の国に揚げバターなんて言うやべー料理(??)が存在するらしいね……ラベンドラさんに見せたいな たぶん、宇宙猫みたいな顔しそう
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