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朝ねる昼ねる夜ねるね

「さて……」

「持ち帰りですね?」

「あぁ……。と言いたいのだがな」

「どうかしました?」


 ねるねるね〇ねの原理紹介動画……もっと言えば、手作りでねるねるね〇ねを作る動画を見せてから、ラベンドラさんのテンションが低い。

 これは恐らく、再現は可能だろうが必要な素材が滅茶苦茶珍しいものか、そもそも翻訳魔法さんが翻訳に失敗してるかのどちらかと見た。


(ちゃんと翻訳したと言っとるぞい)


 あ、翻訳はちゃんと出来たんだ。

 それなら……素材が滅茶苦茶珍しいもので、作れはするけど採算が合わない、とかかな?

 開発は出来ても安価に出来ないと、流通って意味でも難しいだろうし……。

 高級な魔法薬作成体験キットとして、知育菓子が用いられる場面が見たくないかで言えば超見たいけども。


「カケルの見せてくれた動画のおかげで、原理も、再現の目途も付いた」

「良かったじゃないですか」

「それについてはそうだ。さらに言えば、再現の為の材料も、そこまで集めるのは難しくない」

「じゃあ、すぐ出来る?」

「まぁ、出来はする」


 何だろう? さっきからラベンドラさんがかなり含んだ言い方してるのが気になるんだよな。


「問題は、この原理が、複数の属性の掛け合わせで属性の特性を消し、その結果、あのような反応を引きおこす事を主としてるんだが……」

「?」

「これ、恐らくだが、この先にあるのは無属性の生成だ」

「!?」


 ねるねるね〇ねは確か、アルカリ性から酸性に粉を入れる事で変え、ペーハー値で色が変わる色素を入れてるから色が変わるんだよね?

 中和とかの事を言ってるなら、グミ釣〇たの方だと思う。

 それか、翻訳の関係で異世界ではそうなる、みたいな感じか?


「最初から属性が無いものを作るのではなく?」

「元からある属性に他の属性を足して打ち消していけば……」

「無属性の誕生……なのか?」


 俺には分からないんだけどさ?

 やっぱり、無属性になってたゴー君って割と凄い存在だったりするの?


(少なくとも、わしの管理する世界に連れてくれば、唯一無二のゴーレムになるのぅ)


 抗菌土をあげてただけなのにね。


「問題はどの程度の打ち消し具合で無属性になるか、それらを粉末化、水に混ぜるだけで再現出来るか、という所になる」

「こればっかりは研究を重ねていくしかありませんわね」

「……そこでだ」

「わし、嫌な予感がするんじゃが」

「奇遇だな、俺もだ」

「研究の結果が安定するまで、しばらくはこの知育菓子なるものの試作に付き合って貰うぞ」

「「やっぱり……」」


 異世界組の皆様ご愁傷様。

 知育菓子の研究が終わるまで、食事が異世界版ねるねるね〇ねに固定となりました。

 流石にきつ過ぎるなぁ。俺だったら初日で心折れると思う。


「ちゃんと飽きないように味を変える」

「具体的には?」

「現状チーズ味は可能だ。それに、ワインを含ませてもいける。クラッカーくらいは用意するからそれらで食えるだろう」

「あら、なら割と何とかなりそうではありませんこと?」


 なりそうかなぁ?

 俺は食べないから何とでも言えるけど、少なくとも、アメノサさんに『無頼』さん、ガブロさんは苦い顔したままだよ?


「各属性の打ち消し具合から、それを逆順でしても再現可能か。味を変えてもやってみたいし……」


 そんな周囲は置いといて、ラベンドラさんは一気に研究者モードへと突入。

 これあれだな。

 異世界に戻ったら真っ先に試すだろうから、持ち帰りの食事もいらない感じかな。

 今せっせとアサリの炊き込みご飯をおにぎりにしている所なのに。

 そうだ。


「ガブロさん、『無頼』さん」

「なんじゃ?」

「これ、一つくらい懐に入れておいてくださいよ」

「む……。感謝する」

「マジで助かる」


 どうせ握ったし、飲兵衛二人には知育菓子生活は絶対にきついものがあるだろうからね。

 アサリの炊き込みご飯のおにぎりを持たせてあげましたとさ。

 ちなみに大きさはコンビニのおにぎりを二回り大きくしたくらいのサイズ。

 俺なら一個でお腹一杯になるサイズだね。


「よし、やりたい事が山のようにある。早速戻って試すぞ!」

「甘い一辺倒では飽きますわよ? ちゃんと味を変えてくださる?」

「もちろんだ! コーンスープ味にトマトソースパスタ味辺りは恐らく可能だ!!」


 ……嫌だなぁ。

 知育菓子からそんな味がしたら。

 いやでも、それしか食べられないってなったらそういう味も需要あるのかなぁ……。

 今のところ、某アイスのおふざけ味としか見てないけど大丈夫そ?


「ではカケル、また!!」

「ワインをよろしくお願いしますわね!!」

「明日も楽しみにしとく」

「じゃあな」


 という事で、紫の魔法陣を潜って異世界に戻る六人。

 ……さて、と。

 この大量に握ったけど残ったおにぎり、どうしようか?

 どうせなら押し付ければよかったな。

 ――見た目ただのあさりの炊き込みご飯だし、会社の人に配っちゃうか。

 残ったとしても、出汁をかけて出汁茶漬け風にすれば食べれるだろうし……。

 待てよ? それいいな。

 最近こってりした物ばっかり続いてたから、出汁茶漬けでサラサラと食べるの。

 よし、明日はそれにしよう。

 で、ワインのリクエストをされたから、ワインに合うアサリを使ったおつまみを何品か作って……。

 よしそれで行こう。

 それじゃあ……おやすみ!

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― 新着の感想 ―
俺には分からないんだけどさ? やっぱり、無属性になってたゴー君って割と凄い存在だったりするの? (少なくとも、わしの管理する世界に連れてくれば、唯一無二のゴーレムになるのぅ) つまりゴー君が異世界…
知育菓子とはいえ時間がいくらでもある種族に知識与えていったらそのうち科学と魔法両方がそなわり最強に見える時が来るかもしれませんね。
更新お疲れ様です 知育菓子から知育魔法になったりしないですよね? それはそれで大変な事になりそうなので神様が 許可はしないですけどね…ですよね?
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