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テッテレー

「ふぅ……美味かった」

「最高でしたわね」


 ご馳走さまでした。

 いやぁ、美味しかった。

 最近はやれ鱧だのフグだの高級食材が続いてたからさ。

 こう、アサリとかの身近な食材に安心感を覚えるよね。

 ……リボーンフィンチは一応鶏だけど、味的に高級側だしなぁ。

 この異世界アサリを見習ってほしい。

 現実のアサリよりちょっと大きいだけなんだし。


「さて、カケル」

「デザートですね?」

「うむ」


 で、軽く一息ついて、マジャリスさんからのデザートの催促。

 ふっふっふ。今回のデザートは驚くぞ。


「これです」

「??」


 持って来たのはお菓子の袋。

 それも、子供の頃によく見かけた奴。

 好奇心旺盛な僕は思ったのです。

 異世界の、それもエルフ達に、知育菓子を作らせたらどうなるのだろう? と。

 という訳で本日のラインナップ!

 まずは純粋に俺がやってみたかった、グミ釣〇た、という知育菓子。

 リアクション動画とかでも面白そうだから、一度体験して見たくて……。

 そしてもちろん、知育菓子と言えば! な代表のねるねるね〇ねもご用意しました。

 魔女の姿をした女性が大釜を混ぜながら美味い! って言うCMが印象的。

 ――魔女の大釜? ビビ煮込み? ……ウッ……頭がッ……!!


「それらは何だ?」

「知育菓子と言って、子供たちの想像力や好奇心を高める目的のお菓子ですね」

「ほぅ? ……つまり、自分たちで作る、という事か?」

「ですです。と言ってもそんなに難しい工程とかなくて、本当に子供でも作れる簡単なやつですね」


 なお、大の大人がまともに作れなかったりもするもよう。

 知育菓子に遊ばれる大の大人も、それはそれで面白いか。


「とりあえず、まずは作って食べてみた方が早いと思うので」

「そうだな」


 という訳で、本日の企画!

 異世界組に、知育菓子を作らせて食べてみた!

 面白かったらチャンネル登録と高評価、通知もオンにしてください。


「……で、何をするんだ?」

「基本的にというか、裏に書いてある説明通りに作れば終わりです」

「ふむふむ」


 まずは俺がただやりたいだけのグミ釣〇た、から。

 袋を開けて取り出して……あー、懐かしい。

 このプラスチックの容器ね、マジで懐かしいわ。

 で、まずは容器の片方に水を内側の線まで入れてっと。

 そこにジュースのもとを入れてよく混ぜる。

 次に、容器に付いてる三角カップを取り外し、そこに水を入れて、ジュースを作ったスペースとは別の、もう片方のスペースに投入。

 そこに泡ソースのもとを入れてかき混ぜれば……。


「な、なんだこれは!?」

「もこもこが発生した!?」


 水と粉から、メレンゲみたいなソースが完成。

 アメノサさんが目を輝かせながら作ってる。めちゃめちゃ子供っぽくてかわいいな。


「どういう原理じゃ?」

「水と合わさった時に膨張するような食材を素材にしているんだろう……」


 一方で、こちらも興味津々だけど解明の方に振れている『夢幻泡影』の皆さま。

 ……あれ? 『無頼』さんは?


「…………」


 あ、滅茶苦茶真剣に作ってらっしゃった。

 『無頼』さん、俺のイメージ的にこういうの適当にやりそうなのに、キッチリ作ってるのギャップが凄いな。


「これがグミになるのか?」

「そうらしい」


 で、ジュースの中に引き上げようのストローを沈め、そのストローが見えなくなるくらいに最後の粉、グミのもとをかけて……。

 ゆっくり引き上げたら、あら不思議。

 ジュースに触れたグミのもとが、即座にグミになり。

 グミになった粉の上を、まだジュースに振れていない粉が滑り落ちてジュースに触れ、グミに。

 この繰り返しで、粉が無くなるまで、長ーいグミが出来る。


「!!?」

「これもう魔法ですわよ?」

「魔法薬とか、そっちのジャンルにはなるだろうが……」

「あまりにも素早い形態変化、私は見逃したな」


 で、出来たグミはそのまま食べるもよし、さっき作った泡ソースを絡めて食べるもよし。

 もちろん俺はソースを絡めるぜ。

 いただきます。


「あー……マジで懐かしい」


 ちなみにお味はぶどう味。

 いやぁ、懐かしいね。

 なんと言うか、チューイングキャンディの味がする。

 こう、明らかに作られた果実味って言うの?

 子供の頃によく食べてた味だぁって。


「本当にグミだ……」

「味も普通に美味しいですわよ?」

「これは確かに好奇心や想像力に働きかけるな」

「これ、理屈が知りたい!」

「同じくだ。これは是非共に持ち帰りたい」


 と言われましても……。

 知育菓子って、結局は化学の範囲で、ゲル化とか中和反応とかの作用がベースにあるわけで。

 それらの知識があるかも不明な異世界人に、そのまま説明したところで完全には伝わらないはず。

 一応聞いてみるか。


(神様、翻訳魔法さんに化学反応とかを翻訳出来るか尋ねて貰えます?)

(む? ……おい、わしの話を聞け。……無理だそうじゃ)


 やっぱりか。

 というか、神様、ちょっと聞き出すのに手こずってなかった?

 どうしたんだろう?


(お主らの作る菓子に興味津々なんじゃわい)


 翻訳魔法さんも知育菓子に興味津々だったか……。

 じゃあどうするか。


「えぇっと、俺も詳しくありませんけど、この粉とジュースが触れるとゲル状に固まります」

「ふむふむ」

「で、こっちは水と混ざると泡になります」

「ふむふむ」

「後はそれらに味を付けるだけですね」

「うぅむ……」


 雑な説明で済まない。

 でも、俺にはこれ位しか説明が……。


「なァアメノサ」

「なに?」

「……粉無くなっちまったから、お前の分のグミ、俺に釣らせてくれ」

「…………は?」


 『無頼』さん、ハマり過ぎだろ。

 という訳で今回の動画、『異世界人に知育菓子を作らせてみた!』、結論はグミ釣〇た、は異世界人も、翻訳魔法の精霊も釣れた、でした!

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― 新着の感想 ―
翻訳魔法さんも知育菓子に興味津々だったか……。 妖精さんは知識は凄いあるけど、心は永遠の5歳児だと思ってます!
普段とは逆に菓子をねだる無頼さんが可愛い。
大人になってから見ても、知育菓子って不思議すぎて何起こってるか分からないですものねー。異世界の面々は言うまでもなく、ですか。魔法薬技術のブレイクスルーになっちゃったりするのでしょうか!? ビビ煮込み…
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