表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
661/782

その反応はズルじゃん

「玉ねぎとか、ピーマンとかも串に刺して焼く?」

「シイタケとしし唐なら買って来てるけど……」

「良きに計らえ」


 串焼き用のお肉をどっちゃり準備してたら、姉貴が珍しく野菜の心配をしてきた。

 だが、そんなものはこの翔の眼に映っておるわ。

 と言う訳でシイタケも串焼き用にいい感じにカット、と。

 焼き鳥用のタレももちろん準備OK。

 醤油、みりん、日本酒、砂糖を鍋に入れてアルコール飛ばして煮詰めまして。

 七味唐辛子なんかを振り入れちゃって、本日はこれを焼き鳥のタレとする。


「来るわよ」

「あいあい」


 で、異世界組が登場する次回予告が姉貴から告げられ、それに応えるように紫色の魔法陣が出現。

 ――魔法陣の色でチャンスアップ示唆とか無いかな。

 虹だとか赤だとか。

 ちなみに緑は嘘吐きの色。


「……焼き鳥か?」

「ですです」


 魔法陣を潜ってこちらの世界に現れたラベンドラさんが、山のように積まれてる切り分けられたお肉たちを見て、今日のご飯を看破。

 このエルフの料理への嗅覚というか、観察眼というか、日に日に鋭くなっていってない?


「串に刺す作業は我々に、という事だな?」

「話が早くて助かります」


 と言う訳で残りの準備をお願いしつつ、今の内にお通しの用意を……。


「カケル」

「? どうしました? アメノサさん」

「お願いがある」


 と思ったら、アメノサさんから何やら頼みごとが。

 一体何でござわれましょう?


「『夢幻泡影』達は、カケルに魚の干物をお願いしてると聞いた」

「結構な頻度でお願いされてますね」


 鱧だのマグロだの、異世界産の魚をこっちで食べてる時はあまり無かったけどね。

 それでも、それより前はゴー君に干物や燻製にして貰うってのを頼まれてたね。


「それをお願い」

「もちろん利用料は『もふ』でのお支払いよね!!?」


 俺の知らん単位で勝手に話を勧めようとするな姉貴。

 後それ、俺受けとっても特にメリット無いだろ。


「支払いはカケルに。あなたにはもふらせない」

「チッ」


 露骨に舌打ちしてますけどこの姉貴。

 あと、アメノサさんも勝手にもふ払いで話を進めないでほしい。

 受け取る側の俺の意思を無視しないでもろて。


「そういうわけだからカケル。もふどうぞ」

「えぇ……」


 ダメだ、話が通じねぇや。

 でもまぁ、よくよく考えたら『夢幻泡影』からは干物化の報酬とか特に徴収してるわけじゃないし。

 もふ払いは置いといて、アメノサさんの要求を断る理由は無いのよな。


「早くもふる」


 何故かアメノサさんに急かされてるけど。

 じゃあもふるか。

 尻尾……に手を伸ばすのは色々とアカン気がするし、ここは獣耳にしよう。

 そっと触るくらいで……。


「ひぅ////」


 ……。

 とりあえず大急ぎで手を引っ込めたよね。


「翔……結構大胆だったのね」

「貴方は何をおっしゃってるので?」


 姉貴が変な事言ってるし。


「串打ち終わったが……お前たち何をしているんだ?」


 なんてやり取りをしてたら、『夢幻泡影』+『無頼』さんチームが今日の焼き鳥用の串打ちを終えたとの事。

 よし、そっちに意識を持っていこう。


「じゃあ、庭で焼きましょうか」

「うむ」


 忘れずに野菜たちも手に持って、と。


「くすぐったかった?」

「……あなたみたいな無遠慮な触り方じゃなかったから」

「私は欲望を解放してるだけだから」

「だからあまり触らせたくない」


 姉貴たちが何か話してるけど、早く庭に来なー?



「冷奴に冷やしトマトです。冷奴には醤油や塩を、トマトにはお出汁がおすすめです」

「うむ」


 現在お庭で焼き鳥の準備中。

 魔法で空中に浮かせた鉄板の下に、これまた魔法で発生させた炎が燃え盛り。

 いつものようにガブロさんが焼き係としてスタンバイし……。


「カケル、今日は燃料は無いんかい?」

「燃料!?」


 俺と異世界組にしか通じない事を口にするガブロさん。

 で、この場で唯一理解出来ない姉貴が驚いてると。


「ウォッカの事、みんな燃料って呼ぶのよ」

「……何故に?」


 知らないよ、とは言えないんよな。

 確実に俺起因だろうし。

 けどまぁ、黙っていればバレないだろうし、肩をすくめて誤魔化しとこう。


「ありますよ、ウォッカ」

「やはり一仕事する前にはこれじゃよなぁ!!」


 で、カクテル作る様にと買って来たウォッカだけど、当たり前に残ってるよね。

 というか、俺が普段飲むわけもなく……。

 何なら異世界に持って帰ってくれた方がありがたいまであるんだけど……。


(流石にのぅ)


 ですよねぇ。

 まぁ、こうしてガブロさんが飲んでくれるし、その内無くなるでしょ、多分。


「よし! エネルギー充填完了じゃわい! なんでも焼くぞい!」

「じゃあまずはもも肉からで」

「タレと塩は?」

「両方で」

「あい」


 と言う訳で、注文をしたらガブロさんが職人の眼差しで焼き始めてくれる。


「ちなみにご飯ももちろんあるので、欲しい人は受け付けます」

「一巡は焼き鳥だけで楽しもう」

「ご飯バウンドは二週目のお楽しみですわね」

「私は最初からご飯欲しい~」

「同じく最初からご飯」


 アメノサさんと姉貴が最初からご飯を所望してて、その他は二週目からご飯ね。

 了解。


「あ、カケル」

「どうしましたガブロさん?」

「わしには米じゃなく日本酒で頼むぞい」


 ……ウォッカのチェイサーに日本酒を飲むな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
なんか、ちょこちょこパチンコの演出ネタが混じってるのw
ウォッカはダメでもワインがあるならグラッパを作れるのでは? サイゼで飲んだ時は思ったより強くて驚いた。 ワイン由来だし、神様も気にいるかも。 いや、ダメか? 酒造ギルドが過労で発狂するか⋯?
更新お疲れ様です。 ウォッカを平気で飲み干すガブロにスピリタスを 教えたらどうなるんだろう? アレは飲み物と言うより消毒っぽいし
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ