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Lilium

「ちなみに俺らは丼ってより、茶碗にイセカイマグロを乗せる感じになるかな」

「そうなの?」

「一つの丼に乗っけて味変とかやってたら他と混ざっちゃうだろうしね」


 お代わりする異世界組はともかく、俺と姉貴の一般人枠は茶碗でいい気がする。

 そもそもそんなに食べられないわけだし。


「山芋も買って来たし、大葉とかもあるからね」

「流石」


 ただのマグロ丼に興味ありません。

 嘘ですただのマグロ丼でも十分好きです。

 ……さて、


「中落ちと中トロを叩いてくるね」

「んむ」


 という事でラベンドラさん達が来る前に準備を終わらせてしまおうの回。

 まずは昨日いただいた中落ちを、いい感じに切りまして。

 これはそのままご飯に乗せる用。……ヅケにもしたいな。

 いっその事、ご飯を丼によそって勝手丼よろしく好きに乗せて言ってスタイルでもいいな。

 むしろそっちがいいか。


「予定変更」

「何々?」

「勝手丼って分かる?」


 俺は動画で知ったんだけど、北海道の市場にあるスタイルらしい。

 ご飯を買い、丼によそって貰ったら、あとは好きな具材を乗せるだけ。

 乗せた具材の代金を後で払えば、自分だけの好きな物しか乗ってない丼の完成ってわけ。

 

「知らない」

「ご飯だけ貰って、バイキング形式で好きなだけ乗せるスタイル」

「ほぅ?」

「乗せた後で代金を支払うんだけど、家の中だとそんなのいらないし」

「自分の好きなように乗せられるからいいかも」

「ね」


 という事でそちらへ。

 となるとお皿を用意しまして……。

 まずは中落ちと中トロの切り身を綺麗に並べ……る前に、ヅケダレを作って切った赤身と中トロを漬けておく。

 ゴマを使い切っちゃったな、また買って来とかなくちゃ。


「そういや、ネギトロってネギが入らない事知ってる?」

「? じゃあどこからのネギなのそれ?」

「中落ちをねぎ取って作った事かららしいよ、語源」

「ほへー」


 なんて姉貴に説明したけど、俺もさっきレシピ検索してから知ったんだよね。

 ……でも、マグロとネギの相性いいから入れたくならない? 俺だけ?


「まぁ、調味料として置いておけばいいか」


 という事で。

 たたきはラベンドラさんが来たら魔法で炙って貰うとして、ネギトロの時間だぁ!!

 中落ちに少量の塩を加えて包丁二本で細かく叩く!!

 叩き終えたらお皿に盛り付けましてっと。


「細切りのたくあんとかあったら嬉しいよね?」

「滅茶苦茶嬉しい」


 ならば刻みましょう。

 後はイセカイカワブタ節とイセカイハモで出汁を取ったお吸い物でも付ければみんな満足のイセカイマグロの勝手丼定食の完成って寸法よ。

 ……ハッ!? ねぎま鍋……。

 クッ! 思いついてしまった……!!


「何悶絶してるの?」

「ねぎま鍋を思いついた」

「?」

「マグロの大トロや中トロとネギを煮込んで、仕上げにワカメとか入れる鍋があるのよ」

「ふむふむ」

「出汁は異世界食材で極上な物が用意出来るし、それ作ったらクッソ美味いはずなんだ」

「作ればいいじゃん」

「そうすると今日のメインが鍋と丼になってしまう」

「? 別に良くない?」


 ……確かに。

 別にいいか。

 ヨシ、じゃあねぎま鍋も作っちゃうぞ~。


「食べたいと思った物はすぐに食べる。人生を楽しむコツよ」

「姉貴ほど奔放にはなれねぇわ」

「私のどこが奔放なのよ?」

「普通の人は赤福食べたいと思っても新幹線乗り継いでわざわざ大阪に買いに行かねぇんだわ」

「でもそうでもしないと食べられないじゃん?」

「もっと手前でも買えるだろ」

「たこ焼きも食べたかったの!!」

「それだけの理由で日帰り弾丸ツアーしてくるなって言ってるの!!」


 誰かこの姉に常識と言うものを叩き込んであげてください。

 ……まぁ、おかげで今日のデザートは確保できたし、大阪のお酒も買って来てくれたから大助かりなんだけど。

 

「今日は何もっふ出来るかな♪ フルモッフしたいな♪」


 弟の俺には分からない単位をご機嫌に皮算用しながら宝石を並べる姉貴を余所に。

 俺は、八人分の刺身とヅケ、ネギトロを用意するのであった……。



「終わってみれば、ですわね」

「特に苦戦はしなかったな」

「……もう少し他の冒険者でも可能な討伐方法をお願いしたかった……」


 ダイアンからの依頼を受け、残機一桁のリボーンフィンチの討伐に向かった『夢幻泡影』は。

 報告を受けた場所の周辺を捜索中に該当個体を確認。

 記録の為にと付いてきたギルド職員の前で、リボーンフィンチに対して転移魔法を発動。

 近くにあった川の底へと突如として送られたリボーンフィンチは、あまりにも突然すぎる出来事に対応出来ず。

 それでも、水面へと向けて浮上しようとし、無事に水面から顔を出した瞬間に『レンジでチン』にて残機を消費。

 即座に水から飛び出して警戒態勢に入るも、飛び出した先に転移されたガブロの斧による一閃で残機を減らし。

 より高く空中へ逃げたところで、マジャリスから不可視で不可避の矢で羽を射抜かれ撃ち落され。

 いらっしゃいませと言わんばかりにラベンドラの短刀が、リボーンフィンチの喉元を切り裂く。

 そうして、最後となった残機を消費して、少しでも遠くへと逃げようとしたリボーンフィンチの前に。


「チェックメイト、ですわよね?」


 森生まれのLさんが、


「破ァッ!!」


 残機の無いリボーンフィンチに、トドメの一撃を放つ。

 やっぱり森産まれってスゴイ。

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― 新着の感想 ―
タイトルから某アニメの主題歌を連想して、まさかのグロ展開を覚悟したけれどそうでもなく…と思ったけどリボーンフィンチさん的にはR18gもいいとこの激グロ展開でしたか、食肉鈎殺人事件でしたか。(きっと食肉…
山芋マンドラゴラは引き取られたのかな?
更新ありがとうございます∠(`・ω・´) 山芋マンドラゴラ君(最近切られなくて良いな)(*´ω`*) 翔君(山芋買ってきた)山芋マンドラゴラ君Σ(゜Д゜) これは……………お役目御免((((;゜Д゜)…
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