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(帰国後)はじめてのおつかい

「さて……持ち帰り料理だが……」


 結局、チラシは『夢幻泡影』はおろか『無頼』アメノサ組まで参加する奪い合いになりまして……。

 そりゃあ、未知なるフレーバーが書かれた文献なんて、大事だろうけどさ……。

 言うてもチラシですぜ?

 で、どうなったかと言いますと……。


「ここ、色合い違う」

「完全再現は不可能だって言ってるだろ」

「説明さえ間違っていなければ大丈夫だ」


 そう言えば地図士だったマジャリスさんが、欲しがる枚数分コピーを描くことで決着がついた。

 描くって言うか写本というか……。

 まぁでも、フリーハンドでほぼほぼ完ぺきに写せてる辺り、マジャリスさん凄いなって。

 ――これが甘いものを対象にした場合の覚醒状態だったらどうしよう……。


「お寿司でしたし、そっちにも握りセット持っていきます?」

「それもいいが……。カケル。今日握った寿司以外にどのような寿司がある?」

「ん~……巻き寿司とかですかね?」

「ほぅ」


 という事でラベンドラさんに巻き寿司を説明。

 鉄火巻き、ネギトロ巻き、まぐたく、マグロ納豆。

 思いついたマグロの巻き寿司を伝授すると、


「どれも美味そうだ」

「まぁ、味は間違いないですよ」


 という反応。

 ……俺も明日の朝ご飯で巻き寿司頂いちゃおうかな。


「向こうで米を炊いて酢飯にし、海苔を敷いてその上にシャリと具材……だな?」

「ですです。乗せる量とかは巻きながら掴めると思うので」

「分かった」


 そう言って米とすし酢、解呪したイセカイマグロを手に持ったラベンドラさんは。


「そうだ。明日は私が料理の献立を考えてもいいか?」


 と提案。 


「構いませんけど……ちなみにどんな想定が?」

「ワインに大層あったからな。コース料理風に作ろうと思う」

「ほう」

「前菜はカルパッチョ。スープは冷製にして、スープに『――』は使わない」

「続けてください」

「タルタルステーキとバゲットをメイン前に食し、メインにはステーキにする」

「デザートはこちらで用意します?」

「いや、口直し含めてこちらで用意する。だから……ワインを……」

「任せてください。まだまだありますからね」


 聞くだけで美味いイセカイマグロのコース料理。

 こりゃあ、明日の晩御飯も楽しみになってきましたわねぇ。


「いや……足りないだろうから追加で……」

「ア、ハイ」


 申し訳なさそうにラベンドラさんが言うけど……足りない?

 ワインが?

 ……まだまだ残ってるのに?


「じゃあ明日、久しぶりに顔出しかねて私が買ってくるかー」

「そういや、今まで帰って来てた時ほとんど外出してないな?」

「うむ。完全オフで引き篭もってた」

「んじゃあ姉貴に任せるか」


 ――と見せかけて。

 神様、明日の姉貴の買い物、ちょっと見張っててもらっていいですか?


(なんじゃ。別に子供でもあるまいに)


 イセカイマグロに合わないワインを買わないようにですよ。

 多少は動きを弄っちゃってもいいんで。


(ふむぅ……)


 お供え用を自分で選べますよ?


(しょうがないのぅ)


 よし、これで安心。


「では、カケル」

「明日はこちらで用意しますからお楽しみにですわ~」

「どうせ必要な素材があるんだろ? どこに取りに行く?」

「久しぶりに国に帰る? やっとカクテル大会の後始末終わったし」

「夜にあいつらが迎えに来てくれるだろうし、久しぶりに戻ってゆっくりするか……」

「アイス用の金型か。まぁ必要じゃろうな……」


 と、いつものように騒がしく紫の魔法陣に姿を消していく六人。

 さて、と。


「ん? まだ食べるの?」

「いやいや、神様用だからね?」


 解呪したイセカイマグロの身をスライスし、グラスに入れて……。

 クリームチーズ、赤身、刻んだオリーブ、赤身、刻んだ玉ねぎ、赤身と層を作っていく。

 仕上げにオリーブオイルを回しかけ、ブラックペッパーを振りかけて完成。

 イセカイマグロのグラスサラダ風カプレーゼ。

 と言う訳で二礼二拍手一礼。

 神様、明日はどうかよろしくお願いします。


(うむ。しかと受け取ったぞい)


 さて、


「とりあえず洗い物してからシャワーかな」

「えー、お風呂がいいー。シャワー飽きた~」

「ほな浴槽洗ってどうぞ。使いたい人が準備する」

「シャワーでいいや」

「洗う位やりなよ……。明日ワインのついでに入浴剤でも買って来な」

「あ、いいかも! そうする!!」


 はぁ、と小さくため息をつき、洗い物に着手。

 と言ってもお寿司だったし、そこまで洗い物多くないんだよね。

 にしても……明日のご飯、楽しみだなぁ……。



 出来るお姉ちゃん、臥龍岡早苗の朝は早い。


「うむ、トルコ時間で朝七時。早起き早起き」


 ……日本時間だとお昼回ってるけど。

 これも海外を飛び回って仕事しているせい。

 時差ボケが常なのだからしょうがない……と思う事にしている。


「朝ごはんは……」


 朝というかブランチ越えてお昼ご飯なのだが、目覚めて最初のご飯なのだから朝ご飯である。

 いいね?


「巻き寿司……巻き寿司!?」


 かーっ! 出来る弟を持つと姉として鼻が高いわ。

 帰ってきたら美味しかったという言葉を浴びせてやろう。


「んーっと? 右からまぐたく、マグロ納豆、中トロ叩き、ネギトロ、大トロ鉄火か」


 最高かよ。

 美味しかったという言葉に追加してありがとうという言葉まで付けちゃう。

 出血大サービスよ。


「んじゃ、いただきまーす!!」

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― 新着の感想 ―
更新ありがとうございます∠(`・ω・´) 神様にマグロに合うワイン買うよう姉に干渉して良いと弟に売られる(´;ω;`)ブワッ 姉、ワイン買ったら何故か手の取った覚えがないワインをダース単位で買ってて若…
更新お疲れ様です。 巻き寿司いいですよね、今では肉や揚げ物を挟んだ モノまであるのだから 自分は昔ながらの助六弁当が好きです
何故だろう……異世界組にバスロマンとかシュワシュワする入浴剤とか試させたい…
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