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〆まで美味し

「ていうか、星晶塩で焼くとマジで美味いですね」


 腹周りの肉も、頬肉も。

 何なら、焼く肉全部が当然のように美味い。

 肉自体の美味しさもそうだけど、やっぱりしっかりした星晶塩の塩味が最高の塩梅なんだよな。


「焼き続けても焦げ付かず、常に一定の塩味を肉に移す」

「カケルは分からないと思うけど、魔力も多分に含まれてるから凄い」

「食べるだけで気力も魔力も体力も回復できる、完全栄養食ですわね」


 ……俺の知る栄養食の定義からはだいぶ外れてる気がするな。

 まぁ、気のせいか。


「ちなみに食べ終わったら卵ご飯で〆る予定だ」

「ほぅ」

「このドラゴンの肉汁をたっぷり吸った星晶塩を削って卵ご飯に振りかける」

「今すぐ食べる!!」

「〆だって言っただろうが」


 ……あっぶねー。

 アメノサさんが反射的に食べるって言わなかったら俺が言ってたぞ。

 それぐらい〆の料理が魅力的過ぎる。

 肉汁+岩塩+卵ご飯=破壊力って小学校で習う公式だもんな。

 選択科目辺りで。


「そもそもメインがまだじゃろうが」

「首肉だな」

「うむ」


 あれだな、首肉って。

 鉄板焼き……ドラ皮焼きの時に飲めた肉だよな。

 あれに星晶塩の塩味がプラスされる……?

 ヤバ過ぎるだろ。


「首肉にはワサビ一択」

「だな」


 一度食べた事がある組は渡された瞬間に素早くワサビを乗せ、そのままパクリ。

 アメノサさんはそれを半信半疑に眺めていて……。


「んで米えぇっ!!」


 一回噛んだ瞬間に白米を掻っ込む『無頼』さんに一瞬引くも、同じくワサビを乗せ、パクリ。

 そして……。


「っ!!? ご飯っ!!」


 同じように白米を掻っ込む。

 その気持ち、大変よく分かる。

 んじゃあ俺も。


「米が美味い……」


 慌てて掻っ込む理由は一つ。

 ぼさっとしてたら口の中から肉が消えるから。

 だから肉が口の中に残ってる間に掻っ込む必要があったんですね。

 口の中で液体になったドラゴン肉は、ただの旨味が凝縮されたスープになり。

 そこにワサビのツンとした爽やかな風味がプラスされ、待ってましたとばかりに舌に乗る星晶塩のまろやかな塩味が、全体を引き締めてまとめ上げる。

 そこに白米を投入し、口の中で混ぜ合わせれば。

 飲み込む頃にはため息が出るような、極上な肉と米の集合体になるってわけ。

 ……家でこの味を楽しめてるのが本当に贅沢。

 どう考えても高級店でしか味わえない味だからな。


「……これだけ食べていたい」

「気持ちはわかるがこればかり食べていては飽きが来る。今日のように様々な部位を味わいながら、ここぞというピークで食べるのが一番堪能できる味わい方だろう」

「……なるほど」


 なるほどなぁ。

 にしても、マジで美味かったな。

 星晶塩、恐るべし。


「よし、ここからは野菜を挟んで口の中をリセットし、〆の卵ご飯に向けて整えるぞ」

「応とも!!」



「ネギの串焼きが最高だった。ほんのり甘く、瑞々しさの中に塩味が隠れる。文字通り極上だった」

「あら、しいたけも美味しかったですわよ? 塩味が移った肉厚ジューシィなしいたけに、レモン汁を垂らすだけでもう最高でしたわ」

「銀杏ってのが美味かったな。あのほろ苦さ、酒と合いまくった」

「同じく銀杏じゃな。ありゃいいもんじゃわい」

「プチトマトと茄子。どっちも食べた事無いほど美味しかった」

「アスパラだ。アスパラしか勝たん」


 野菜串もたっぷり堪能しちゃったや。

 かなり食べた……。


「では……」

「そろそろお待ちかねの……」

「〆の卵ご飯じゃな!!」


 もう卵ご飯しか入らないよ。

 と言う訳で茶碗にご飯を盛り、天辺を箸でほじくって穴を開け。

 そこに卵を割り入れて……カラザを取る。

 そしたら本日使ってドラゴンの肉汁をたっぷり吸った星晶塩を削ってやれば……。

 完成! 〆卵ご飯!!


「ネギと七味かけちゃいましょ」

「大根おろしが合うと見た」

「しょうが、しょうが」

「俺はシンプルにそのまま食うぜ」

「ブラックペッパーを追加しよう」

「ワサビ」


 それぞれが思い思いの薬味を追加し、〆卵ご飯を掻っ込むと。


「星晶塩のまろやかな塩味が!」

「卵のコクとまろやかさが!」

「七味の刺激が!」

「しょうがの香りが!」

「そもそもの米が!」

「「最高に美味い!!」」


 大合唱でござい。

 さて、俺は味付け海苔を散らしてっと。


「あー……うめぇ……」


 いい意味で予想通りの味がする。

 ただの卵ご飯に、すっごい上等な岩塩とカルビとかの肉汁。

 あと、多少の焦げの香ばしさを追加したみたいな味。

 これよこれ、って頷く味ですわね。

 最高が過ぎる。


「ここにカケルの作ったタレを一垂らし……」

「あ、それわしも」

「絶対に合うでしょうねぇ……」


 視界の端で上手そうなことするじゃん。

 俺もやろう。


「甘めのタレがご飯に絡む……」

「しっとりした米たちとタレの相性が抜群ですわ……」

「大体の薬味に合うタレじゃからどれと合わせても美味いぞい」

「うめ……うめ……」


 あ……最高。

 あま~いタレの感じがまろやかな塩味の星晶塩と抜群に合うんだよなぁ。

 大変満足出来る味にございました。


「ふぅ……ご馳走さまでした」

「最高じゃったわい」

「お茶淹れますね」

「食後のお茶もまた格別……」


 とまぁ、こうして食後に団らんし。

 NEXT→デザートタイム。

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― 新着の感想 ―
>腹周りの肉も、頬肉も。 ふと思った 他の皆さんと違い激務でも肉体労働でもないカケルママは 自分の腹周りと頬肉を確認してみた方が良い気が
カケルくんは今どれぐらい米を炊いているのだろう 一升では効かない気がするなぁ。 肉と米、シンプルイズベストで間違いない正解ですよね。
なんか、皆野菜も美味しく食べてるの良いねぇ
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