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神様「次はない」

 ……さて、困った。

 晩御飯のメニューが思いつかない。

 それもこれも全部ドラゴン肉の特性である、『刺激が無くなったら再生しようとする』とか言うふざけた仕様のせいなのだが。

 普段は困ったら揚げ物にすればいいやと相場が決まっていたのに、ことドラゴン肉に関しては衣を纏わせて揚げようものなら食べる頃には中は火が通ってない状態になってしまうだろう。

 一応、辛みを付けたら再生しないってのは聞いたけど……。

 それだとどれも似たり寄ったりな味になるよなぁ……と。

 よし、ここは正直にラベンドラさんに打ち明けよう。

 そして出来れば、向こうの世界にしかないような料理を教えて貰えないかな……。


「ん」


 なんて考えてたら紫の魔法陣が登場。

 さてさて……ん?


「カケル……その……」


 アメノサさん来られてるじゃん。

 何があったか分かんないけど神様から弾かれてたんでしょ?

 許されて良かったですね。


「……血を採ろうとしてごめんなさい」


 ――はい?



「あー……。じゃあ、アメノサさんがこっちに来ようとしても弾かれてたのって……」

「カケルに危害を加えようとしていた、あるいはカケルを使ってこの場所の何かを持ち込もうとしてたからだな」

「しかも複数回な」


 アメノサさん、反省の正座。

 と言うか、俺、血を抜かれそうになってたのか。

 それを神様が防いでいたと。


「もう二度としない。今後は心を入れ替えてカケルを利用しようともしない」

「まぁ、反省しているなら……」

「だとさ、アメノサ」


 正座からの土下座。

 尻尾は全てシュンとしな垂れ、アメノサさんの心情を表しているよう。

 まぁ、謝れるだけ偉いって事で。


「次、僅かでも画策したら持ち帰りの商品すらないですわよ?」

「ヒッ」

「当然『無頼』の同行も拒否だ」

「……だろうな」

「しっかり首輪でも付けておくんだな。言っておくが、カケルの酒のレパートリーはまだまだ百八式まであるぞ」


 ねぇよ。

 いや、調べたらあるかもだけども。

 今この瞬間に百八個酒のレパートリー出せって言われてもないわ。


「まぁ……手綱は握っておく」

「本当にごめんなさい」

「それでカケル? 今日のご飯は?」

「それが無いんですよねぇ……」

「そ、そんな……」


 いや、そんな絶望の色を浮かべないでもろて……。

 だって思いつかなかったんだもん……。


「無い……と言うのは?」

「思いつかなかったんですよ。てなわけで、ラベンドラさん、なんか晩御飯の案無いです?」


 ラベンドラさんだけが頼りなんです……。


「ふむ」


 と言ってあごに手を当て考えたラベンドラさんは……。


「ガブロ」

「なんじゃ」

「アレを出せ」

「? ……おお! あれか!」


 ――また新しい食材の予感……。

 身構えるも、出て来たのは黒とコバルトブルーの板みたいなやつ。

 ……これ食材か?

 えるしってるか? 青い色は食欲減退色と言って、食欲が減退する。


「星晶塩と言うものでな。海底であらゆる生物の魔力の影響を受けた岩塩。それが珍しくこんなサイズになっていたのでプレート状に加工して持って来てみた」

「岩塩プレート……って事です?」

「おおよそその認識で間違いない。だが、想像する岩塩プレートよりも塩味は丸く、まろやかで旨味も深い」

「……ごくり」

「これの上でドラゴン肉を焼肉……いや待て、鉄板焼きはこの間やったな。――であるならば串焼きにして焼き鳥ならぬ焼きドラゴン、と言うのはどうだ?」

「すぐにやりましょう!!」


 なんて最高な提案をするんだよこのエルフは。

 ほらやろうすぐやろうさっさとやろう!


「米はあるな?」

「もちのろんです」

「よし、カケルにはタレ作りをお願いする。他のやつらは私がカットしたドラゴンの部位を串に刺せ」

「「あいあいさー!」」


 ……ん?

 岩塩プレートで焼くのにタレも作るの?

 ちょっと意外なんだけど……。


「醤油とドラゴンの相性が素晴らしいのが分かったからな。タレに付けて焼くのではなく、好みで焼き上がったドラゴン串にタレをかける手法で行く」

「なるほど。であればタレは甘めで作っちゃった方がいいですね」

「そうだな。ついでに香味野菜のみじん切りやワサビ、からしなどの香辛料も欲しい」

「任せてください。そいつらなら常にストックがあるんで」


 チューブだけど。

 さぁて、晩御飯に向けて準備……開始開始~!!



「燃料切れじゃわい」

「ウォッカ飲みたいだけでしょ」


 鉄板……ドラ皮焼きの時のアレ、まだ引きずってやんの。

 ウォッカね……。


「ロックでいきます?」

「おう」


 と言う事で氷を入れたグラスにウォッカを、俺が飲んだらぶっ倒れる量ほど注ぎ。

 それをガブロさんに手渡せば。


「んごっ! ごっ! ごっ! ごっ!」


 喉を鳴らして飲み干すガブロさん。

 ……あの量をショットで飲むの?

 バカだろ、ドワーフ。


「ふしゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」

「エネルギー充電、レギュレーターオープン、スラスターウォームアップOK、アップリンク、オールクリア。GO!」


 リミットオーバーアクセルシンクロォォッ!!


「いつでも焼けるぞい!」


 それじゃあ、岩塩プレート焼き鳥ならぬ焼きドラゴン、デュエルスタンバイ!

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― 新着の感想 ―
神様「アメノサは許す、だが生臭司祭テメェは許さねぇ」
次は無い 次何かやったら多分来られないとか本人がでは無く王家と国が滅ぼされる…… 因果は巡るのだ
T.G ハイパーライブラリアンからのシューティングクエーサーと。。。。 異世界の食材と現代の料理法で新たな光指す道を期待しておりますww
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