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行動力の化身

「中央のソレはチーズか何かですか?」


 まぁ、たまらず聞いたよね。

 ちなみにドレッシングは掛かってなかったから、ゴマドレッシングと青じそドレッシングの二つを用意。


「豆腐だ。自作してみた」

「……は?」

「色々と拘ってみたからな。きっと美味いぞ」


 いやいやいやいや、ラベンドラさん……あなた、ついこの間までにがりを知らなかったでしょう?

 なのにもう豆腐自作してるの何?

 行動力の化身かよ。


「こう、一度崩して他の野菜と一緒に掬い、ここにドレッシングだ」


 と自分の分を取り分けながら実戦形式で食べ方をレクチャー。

 選ばれたのは青じそドレッシングでした。


「んー……。鼻に抜ける爽やかなドレッシングの香り。そこに乗る滑らかな舌触りの豆腐。レタスやトマトの瑞々しさが前菜としての役割を完璧に果たしていると言えるだろう」


 美味そうに食うなぁ……。

 実際美味いんだろうけど。

 ……食べるか。


「……? おー。あ、美味い」


 最初間があったのは豆腐の風味が思ったより強かったから。

 俺がてっきり異世界ピーナッツで作った豆腐と同じだと勝手にイメージしてたからだけど、これ……異世界ピーナッツから出来た豆腐じゃないな?

 若干の青臭さというか、野菜感のある風味がする。

 枝豆豆腐とかに近いかもしれない。

 あと、舌触りは滑らかだけど食感は微妙に弾力ある。

 木綿豆腐とかよりも胡麻豆腐とかの感じに近い。

 でも、味はしっかり豆腐……何なら、市販の豆腐より味が濃いから、ヘタすりゃなにもかけなくても食べられそう。

 野菜と一緒にこうしてサラダで食べる分にはドレッシング欲しいけど。


「へぇ。面白れぇ」

「美味いだろ? こうしてサラダに使ったり、デザートに混ぜたりできる」


 豆腐白玉とかね。

 割と豆腐って使い道多いよね。


「先に崩してからドレッシングをかけることで、断面にドレッシングがよく絡みますわ」

「ドレッシングの味を殺さず、しかし負けない程度の主張もある。そしてデザートにも使えるならこの食材は及第点だな」


 ……マジャリスさんのその評価、後半に重きを置きすぎてない?

 これで実はパクチーもデザートに使えますとか言って生のパクチー出したらどういう反応するんだろうな。

 ちなみに調べたらパクチーを使ったデザートはいくつか見つかるよ。

 流石にそんな対マジャリスさん専用嫌がらせみたいなことしないけど。


「よし、前菜を終えたな。いよいよメインだ」


 で、全員フォークを構え直し、ラベンドラさん特製のドラ墨パスタへ。


「ドラゴンのブレス液なんでしたかしら?」

「そうだ。爆発的なに広がる濃厚な旨味と舌を刺激する辛さが特徴」

「あ、辛いんだ」

「だがそこまでの辛さではない。むしろ私は後でタバスコを追加するつもりだ」


 ダソウデス。

 ドラゴンの墨って辛いんだねぇ……。

 いや、まったく使えない知識だけども。


「ちなみに希望があればチーズを削る。ただ、一口はそのままで食べてみてくれ」


 との事なので挙げようとした手をそっとおろし。

 ドラ墨パスタ……いただきます!!


「うっま!」

「あら!」

「いけるぞい!!」

「こりゃあうめぇ!!」


 反応ヨシ。

 では俺も……。


「うめ~……」


 ファルファッレを二つフォークで刺し、その先にベーコンを刺して落ちないように固定。

 ソースをたっぷり絡めて口に含めたら、説明通りの爆発が口の中に。

 まず最初にピリリとした辛さが来るのよ。

 で、これが割と辛い。

 だから辛いなーって意識をそっちに持っていかれかけるタイミングで、舌の根っこに響くほどの旨味が一気に押し寄せて来てさ。

 美味しさの部類としてはビーフシチューとか、カレーとか、そっち系統の美味しさ。

 ボロネーゼソースとかも近いな。

 時間をかけてじっくり煮込んだようなうま味が、更にギュッと凝縮されて流れ込んでくる。

 そして風味、何と言うか、イメージ的にかなり獣っぽい風味なのよ。

 野性味とでも言うのかな? 物凄く荒々しい感じの肉! って風味が、辛みの後から一気に鼻に抜ける。

 これはワイン。後味の余韻だけで分かる。


「ワインが欲しくなりますね」

「お、分かっていますわね」

「まぁ、準備をお願いされましたからね……」


 で、俺が欲しくなるって事は、目の前の五人はもっと欲しくなってるという事で。

 お待たせしました凄い奴。

 ドラゴン肉のBBQの時に思ってたんだけど、味わい的には牛肉に割と近いのよね、ドラゴン肉。

 となると牛肉に合う赤ワインがいいだろうって事で、買って来たのは『カベルネソーヴィニヨン』の赤ワイン。

 カベルネソーヴィニヨンってのがブドウの品種なんだけど、これで作られたワインが肉、特に牛肉と合うのよ。

 と言う訳でワイナリーは特に気にせず品種だけで買って来てみました。


「ちなみに微発泡のもありますよ」


 肉に微発泡はもう定番だからね。

 で、同じくワイナリーを気にせずランブルスコを。

 どっちも値段はお手頃だし、ワイナリー気にしなければ毎日でも買えると思う。

 ……俺一人だったら絶対に一本飲み切るのに五日とか掛かるけど。


「ノーマル赤」

「同じくノーマル赤じゃわい」

「微発泡を」

「俺にも微発泡」

「微発泡をくれ」


 ええと、リリウムさんとガブロさんがカベルネソーヴィニヨン。

 ラベンドラさん、マジャリスさん、『無頼』さんがランブルスコね。

 了解。


「あ、ラベンドラさん」

「ん?」

「俺のにチーズ削っといてもらっていいですか?」

「任せろ」

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― 新着の感想 ―
正直、このディナーが食べられないアメノサちゃん…… ケモ耳と尻尾モフらせてくれれば許すよ?(ぐへへ) たぶん、セクハラ扱いになりそう(^-^;
ドラゴンにワインでバリバリ最強No.1だったのか
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