日本の最強魔改造飯
カレーが、食べたい。
たまにさ、無性に何かを食べたくなるときあるじゃん?
まぁ、今回は、別にその場合には当てはまらないんだけどさ。
仕事帰りにフワッとさ、香ってきたわけよ。
カレーの匂いが。
瞬間だったね。脳に直撃したような衝撃が体を駆け巡ったのは。
何を隠そう俺は重度のカレー中毒者だ。
そもそも、日本のカレールゥにはクラックコカインが間違いなく使われているので、そうなるのも仕方ないだろう。
……なんて、脳内に某アメリカのカレー中毒者を召喚した辺りで正気に戻った。
既にスーパーを出ており、車で自宅に帰宅中。
マイバッグの中には、人参に玉ねぎ、ジャガイモといったカレーの材料がしっかり入っていた。
*
というわけでやったりますか!
まずは飯ィッ!! お前を炊き忘れると他の料理の時の何倍もガッカリするからまずは最優先だオラァッ!!
米を研いで、吸水モードからの炊飯を予約してポチッとな。
これで米を炊き忘れるという憂いは無くなった!
というわけでカレーのお準備。
角煮を作る時に使った寸胴鍋を用意して。
まずはたっぷりのバター!
姉貴がいたらすっ飛んでくるようないい匂いが部屋に充満するまで熱し、一口大に切ったトリッポイオニクをしっかりと炒める。
マジでな~、鳥皮欲しかったな~。
無いものに言ってもしょうがないので諦めつつ、人参ジャガイモ玉ねぎも投入。
ちなみに人参とじゃがいもは皮つきのまま乱切りにしたやつ。
皮とか食べても死にはしないし、剥かなくて平気平気。
流石にジャガイモの芽は取るけどね? 人体に有害なんでしょ? そんなもの食べようとは思わんからね。
あと玉ねぎは、皮を剥いてるよ。流石にね。
「もうお腹すいてきたわ……」
バターによって炒められる具材の匂いで腹が鳴る。
このまま醤油とかで味付けても美味いからなぁ……。
まぁ、そうはいかんけども。
肉に火が通ったんで水を入れる――わけじゃないんだなこれが。
最近のハマりはここで水じゃなく、市販の鍋の元スープを入れること。
スーパーとかでパウチで売られてるやつね。本日は醤油味の寄せ鍋スープをご用意しました。
こいつを全部鍋にドーン!
足りない量を水で埋めて、後は野菜が柔らかくなるまで煮込んでいく。
出汁の香りがする和風のカレー……和カレーとでも言うの?
あれが滅茶苦茶好きでさ。よく言うじゃん、蕎麦屋のカレーが美味いみたいな話。
その話で一回すき焼きの〆にカレールゥを入れたことがあってさ。
これが滅茶苦茶美味くて、今じゃあカレーを作る時にもこうして鍋の元スープを入れてるってわけ。
最初は麺つゆとか、顆粒出汁でやってたんだけど、どうにも思ったようにならなくてさ。
そこで目にしたのが鍋の元スープだったってわけですわ。
浮いてくるアクを丁寧に取り除き、人参とじゃがいもに箸を突き刺して柔らかくなったかを確認。
これならもうカレールゥ入れてもいいな。
「だが、その前に!!」
ここでオリジナルチャートを発動!
自衛隊のトップシークレット! ネットに流出した時には大騒ぎになったというカレーの隠し味!!
ズバリ! 焼き肉のタレとコーヒー牛乳!!
こいつらを先に投入してかき混ぜる!
……あまったコーヒー牛乳は俺が美味しくいただきました。
風呂上り用にちょっと残しておこう。
「大人な辛さと、金ぴかな美味さっと」
そしてようやくカレールゥの出番。
ちなみにカレーを作る時は、こうして二種類のルゥを使って作る。
一方は好みの辛さにするための、市販のルゥで一番辛いやつ? 南国の島がパッケージに描かれてるやつの中辛。
もう一方は好みの味にするための金色のパッケージのやつ。
それの甘口。
それらをしっかりと溶かしながらかき混ぜて。
不味くなっていようはずもないが、念のため味見。
あーだめだわー、しっぱいしたわー。
しょうがないからこのなべいっぱいのかれーをしょぶんしなきゃー。
……こんな美味いものを目の前にしてあの四人が来るまで待たなきゃってマジ?
飢え死ぬが?
まぁ、ちょっと酸味が欲しかったからケチャップをちょっと入れ、まぁ完成っと。
で、ここで思い出したわけよ。
ラベンドラさんの前で調理しなきゃいけなかった事実を。
もう駄目ね、頭の中がカレーに支配されてた。
こう見えても俺は重度のカレー中毒者で(略)。
まぁ、しゃーなし。
作り方はカレールゥのパッケージの裏に書いてあるし、それ読んで貰いましょ。
カレーに合わせる福神漬けも買って来てるし、ラッキョウは漬けてあるし、チーズも買った。
最強の布陣であの四人を待つ私に一部の隙も無い。
ヌハハハハ。
……あの、えっと、マジでフライングして俺だけ食べたいんですけどダメ?
いいじゃん、ちょっとくらい。
え? 四人が来た瞬間に俺がカレー食べてたら襲われかねないんじゃないかって?
……それはそう。
仕方ない、我慢しときますか。
――こうして待つこと永遠にも思える時間、ようやく見慣れた魔法陣が部屋に浮き出て、四人が登場。
比喩でも何でもなく、人生で一番長いと感じる時間だった。
この待ち時間が。
鍋の〆カレーはマジでおススメしたい(迫真)




