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閃いた!

 その時、翔に電流走る……っ!

 いやまぁ、どの時だよって話ではあるけどさ。

 晩御飯、何にしようかなーって考えてたのよ。

 そしたらさ、一つ、やりたい料理を思いついちゃってね。

 急遽買い物の予定を変えて、その料理の為の買い物に変更。

 ……ついでに食後のデザートも変えようっと。

 と言う訳で帰宅!!



 ただいま! と言う事でね。

 買って来ましたよ。

 それじゃあ、買われたメンバーを紹介するぜ!!

 白菜! エノキ! 大根! 人参! ネギ! そして薄切りにスライスされた餅!!

 ここにイセカイカワブタを追加することで、今日の晩御飯コンボが完成する。

 材料から鍋なのは聡明な皆様ならば確定的に明らかなので割愛するとして。

 火を通すまでは河豚、火を通すと豚肉っぽくなる異世界の食材はフ~グ?

 加熱時間を自由に選択出来る鍋にすれば、食べる人がそれぞれ自分の食べたいように調整するんじゃね? って事で。

 そう! 今日の料理はイセカイカワブタのしゃぶしゃぶなり!!


「早速準備をしておきますか」


 ……と、ノリノリで野菜とかを切ろうと思ったけどさ。

 白菜やエノキ、ネギはまぁ、適当に切ればいいんだけど……。

 人参と大根は桂剥きしたくてねぇ。

 でも、あれって中々大変じゃん?

 だったら、こっちに来たラベンドラさんにやって貰えばいいなって。

 同じ理由でイセカイカワブタの切り出しも任せちゃおう。

 と言う訳でやる事と言ったら……。


「タレの準備と解呪か」


 一応ごまだれもポン酢もあるけど、ただそれらに付けて食べるだけじゃあ……ねぇ?

 と言う事で、某しゃぶしゃぶ店みたく、自分でタレをアレンジ出来るようにしときましょ。

 と言っても大根おろしを作って、もみじおろしも作って、ネギやらあさつきやらをみじん切りにするだけ。

 そうそう、今回はちょっと漬物も買って来たから、それらも細かく刻んでみるよ。

 買って来たのはザーサイ、たくあん、柴漬けの三種。

 梅干しも買って来たけど、これに関しては刻むってより叩くって感じだし。


「ご飯だけ忘れずにセットして、と」


 これくらいは食べるだろうな、と思うイセカイカワブタの身……の倍の大きさを切り出して、それを炒り塩水にドポーン。

 さて、と。

 ラベンドラさん任せの代償に、俺は今から暇な時間を過ごさねばならない。

 いやー、退屈だなー、早く来ないかなー。


「あー……そういや花見とかしなかったな……」


 人をダメにするソファに身を預け、動画サイトでお気に入りの投稿者の新しい動画を見ていたら、夜桜を見ながらお酒を飲む、みたいなやつでさ。

 それ見てたら、桜、見なかったなと。

 近くに咲いてる所が無いんだよね。

 ちょっと車を走らせないと。


「ん」


 なんて桜に思い馳せてたら、紫の魔法陣が登場。


「邪魔するぞい」

「どうぞどうぞ」


 今日はガブロさんが先頭か。

 ……何か決まりでもあるのかな? この並び。


「……鍋か」

「です」


 で、用意された土鍋を見て、ガブロさんの後ろから出て来たラベンドラさんが反応。

 そしてその後ろから続々と甘党、食いしん坊、『無頼』さんと続いてくる。


「何をしよう?」

「大根と人参の桂剥きと、この魚の身のスライスをお願いします」


 と言いながら俺はタレを入れる皿や刻んだ漬け物達をテーブルに並べていきまして。


「ふむ」


 ラベンドラさんは言われた通り、大根と人参の桂剥きを魔法で一瞬で終わらせて。

 イセカイカワブタの身をうすーくスライスしていってる。

 河豚用の包丁ってさ、めっちゃ薄くてペラペラしてるって聞いたことあるんだけど、そうじゃないと身の弾力とかの兼ね合いで薄く切れないから、らしいんだよね。

 ……そんな事は無いはずの異世界の包丁でめっちゃ薄く切れてるのって、ラベンドラさんの腕前がいいからなのかな?


「……アメノサさんは来てないんですね」

「まぁ、言った通りに政務が溜まっててな」

「凄かったらしいですわよ? 『無頼』がここに行くとなると、全力で行かせないように妨害したとか」

「ここで出た甘味と持ち帰りの料理を分けるって約束でようやく拘束が解かれたンだ」


 ……アメノサさんさ、俺の勘違いじゃなかったらだよ?

 ――だいぶ……いや、かなり飯チョロインじゃない?

 気のせいかな。


「まぁ、あいつも昔から色々あったからな」

「そうなんですね」


 あんなアメノサさんに悲しい過去……が語られる前に、


「カケル、出来たぞ」


 ラベンドラさんに頼んでおいた作業が終わったらしい。


「じゃあ食べますか」


 土鍋に水を張り、昆布を敷き。

 ガスコンロに乗せて……着火!!


「うぉっ!?」


 コンロに火を点けただけでちょっと驚いた『無頼』さんの反応に満足しつつ、今日の料理の説明をば。


「今日の料理はしゃぶしゃぶと言って、メインは肉です」

「ほぅ」

「ですが、この魚は火を通すと旨味が出るのは昨日のお酒で理解出来たかと思います」

「文字通り骨身に染みてる」

「なので、自分でこの魚の身を箸で掴み、好みの火加減になるまでしゃぶしゃぶ。その後、旨味がたっぷりと出たこの出汁で、野菜を煮込んで食べます」


 やってることはてっちり鍋とあまり変わらない。


「ポン酢にゴマダレ、後は薬味もいくつか用意したので、お好みの分量をお使いください」

「へぇ」


 ちなみに『夢幻泡影』のみんなはしゃぶしゃぶ経験者だからね。

 主に『無頼』さんへの説明なわけで。

 じゃあ四人は何をしているかと言うと、いつでもしゃぶしゃぶが始められるように構えてて。

 俺の説明が終わるのを、今か今かと待ってる感じ。


「まぁ、詳しい事は他の四人を見てたら分かると思います」

「なるほどな」


 それでは……。


「「いただきます」」


 食事開始の宣言をしろ!! 磯野!!

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「……アメノサさんは来てないんですね」 「まぁ、言った通りに政務が溜まっててな」 「凄かったらしいですわよ? 『無頼』がここに行くとなると、全力で行かせないように妨害したとか」 「ここで出た甘味と持ち…
??「食事開始ィィィ」
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