そんな子供みたいな……
後書き、並びに活動報告にお知らせがあります。
ぜひどちらかだけでも見ていってください。
「お邪魔しますわ」
お、みんな来たか。
「……マジャリスさんは何をしておられるので?」
「前みたく、目が痒くなったりしないか不安と言っていてな……」
いつも通りかと思ったら、マジャリスさんだけ普段と違ってさ。
こう……仮面舞踏会でイメージされる仮面あるじゃん?
マダムとかが付けてそうな、蝶を模したような奴。
あれ付けてるのよね、マジャリスさん。
「分析完了、鼻詰まりや目の痒みが発生する可能性は絶無だ」
しかもなんかよく分からん事言ってるし。
まぁ、無視しよ。
「今日はグリーンカレーを作ります」
「……ほう?」
「これまでのカレーと違って、スパイシーですよ」
知らんけど。
なんせ初めての挑戦だし。
「何をすればいい?」
「じゃあ、野菜とテンペストワイバーンを炒めてください」
と言う訳で早速調理に入っていく。
「あ、そうですわ、カケル」
「? なんでしょう?」
「今朝がた、神様が枕元に立って恨み節を呟いていたのですけれど……」
? 神様が?
「もしやと思うが、わしらに飲ませたワイン……神に供えてないわけないじゃろうな?」
「? 供えてませんけど?」
ガタッ! と、分かりやすく慌てる三人。
ちなみに動じなかったのはラベンドラさん。
「そりゃわしらに恨み節を言うわけじゃわい」
「だがその後、ワインとバハムートの血は捧げておいた。幾分か留飲は下がっていると思うが」
「なるだけ早くこの世界のワインをお供えした方がいいと思いますわ」
……ううむ。
まぁ、しばらくすれば姉貴からワインが届くだろうし、それらをお供えとさせて貰おう。
それでいいですよね?
(嫌じゃが?)
……今後一切のワインのお供え物が無くなるのと少しの間我慢するの、どちらがいいです?
別に俺はどちらでも構いませんけど?
(神を脅す気か?)
じゃあ、今すぐ買って来ますね。
姉貴から送られて来たワインは神様の目の前で『夢幻泡影』の四人と飲みます。
あ、いつも守ってくれてる八百万の神々の方にも感謝の意を込めてお供えしようかな。
(ぐぬぬぬ)
じゃあ、買って来ます。最後のこの世界のワイン、楽しんでくださいね?
(えぇい、我慢すればええんじゃろ我慢すれば!!)
流石神様、話が分かる。
「火が通ったぞ」
「では、一旦お皿に移してフライパンの油を拭き取ります」
神様との『交渉』を終えたら、ラベンドラさんも野菜を炒め終えてました。
ちなみに今回使う具材は赤パプリカと茄子、そしてたけのこ。
たけのこがカレーに入るんだ……と驚きつつ、必須みたいに説明されてたから既に水煮されたものを買って来ました。
どの野菜も大きめにカットしてるから、気分的にはゴロゴロ夏野菜カレーみたいな感じ。
……ピーマンとかあればよかったかも。
「そしたら、ペーストを炒めて、香りが出てきたらこいつを少しずつ加えて伸ばしてください」
「分かった」
パウチからグリーンカレーペーストを絞り、香りが立つまでサラダ油で炒め。
香りが立ったら、少量ずつココナッツミルク。
後は伸ばし切ったらさっき炒めた具材を投入して、煮込みつつ味を調えて完成、らしい。
味の調整例みたいなのがグリーンカレーペーストのパッケージに書いてあるけど、ナンプラーあったかな……。
あ、あったわ。
良かった良かった。
「伸ばしたぞ」
「では具材を入れてしばし煮ます」
味付けもラベンドラさんに任せるか。
砂糖、ナンプラー、塩コショウ……一応鶏がらスープも。
大体味が整うでしょ、これだけあれば。
「ところでカケル」
「はい?」
「米は炊かないのか?」
「そう言えば米の炊ける匂いがしとらんのぅ」
不思議そうにマジャリスさんに聞かれちゃった。
思い返せば、カレーとご飯って組み合わせしか出してないもんね。
だからまぁ、四人にとっては今日がナン初体験って事か。
「今日は別の物を用意しております」
「それに、この料理にチーズ水を使っていない。つまりカケルの言う『別の物』の方で使っているんだろう」
お、さっすがラベンドラさん。
分かってるじゃん。
「まぁ、確実に美味しいんで楽しみにしていてください」
「ハードル上げて大丈夫か?」
「どうせ超えてくるんですもの。あってないようなものですわ」
なんか、凄い期待されてる気がする……。
まぁいいか。
「一応出来たみたいだが……」
「ちょっと失礼しますね?」
出来たと申告を受けたので、スプーンで掬ってグリーンカレーの味見。
……おっほ。鼻に突き抜けるスパイスの香り。
大変刺激的でおじゃる。
……だがまぁ、ココナッツミルクのまろやかさとコク、スパイスの強烈な香りはあれど、やっぱり日本式カレーと比べると旨味が足りない。
「鶏がらスープと……あと、お砂糖を少し入れましょうか」
「分かった」
砂糖はスパイスの刺激の角を取る感じ。
刺々した味わいだと楽しめないからね。
「こちらの液体は?」
「ナンプラーです。……舐めた方が早いかと」
ナンプラーも入れた方が多分味に深みが出るよな。
じゃあ入れましょう……と言う前に。
「なるほどな」
味見を終えたラベンドラさんが、グリーンカレーに投入。
うむうむ、考えは同じか。
「確かにカレーだが、明確に違うな」
「でしょう? では、今日の主食を持って来ますね」
グリーンカレーも出来て、残りはナンの準備のみ。
と言う訳で焼け上がっているであろうゴー君の所へ。
ふっふっふ。ナン初体験……一体どうなるんでしょうねぇ!
活動報告の内容をざっくりと書きます。
二週間後の4月11日にコミックポルカ様(https://www.123hon.com/polca/)で掲載が始まります。
コミカライズ担当の漫画家先生は剛田ナギ先生(https://x.com/nagi_g)となります。
その他、詳しくは活動報告をご確認ください。




