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七色蟹を堪能(2)

 お次に選ばれたのは……虹。

 虹って言うか、殻はゲーミングカラーのやつね。

 身にもそのままの色で浸透するんだ……。

 というかさ、そもそも問題、何を餌にしたらゲーミング色に発光するんだ?

 翔は訝しんだ。


「オパールは見た目が華やかですわね!」


 オパールなんだ、ゲーミング色。

 いや、違うくない?

 オパールって、詳しくはないけど石の中の水分が光を反射してうんたらかんたらだった覚えがあるんだけど? 知らんけど。

 これほど見た目から味が想像出来ない蟹もあるまい。

 ……いや、異世界産の食べ物は大体そうなんだけどさ。

 牡蠣バナナ……ウッ……頭がっ……!


「これもまた美味しいですわね」

「微妙な風味の違いなどがあるな」

「わしはこれが一番かもなぁ……」


 という事でオパールをパクリ。

 もぐもぐふむふむほうほう。

 蟹です。

 いや、何と言うか、当たり前に蟹の味だった。

 これまでのどの蟹よりもあっさりであり、かといって旨味や甘みは相応にある。

 あれだな、どれか一つを選んでどれだけの量を食べられるかを競った時、この蟹が一番長く食べ続けられるかもしれない。

 飽きが来ないんだよな、あっさりしているおかげか。


「こういうあっさりした味には塩が一番だ」


 と言ってピンク岩塩を振るマジャリスさん。

 あ、俺にもください。


「うむ! 塩の尖った塩味とほのかな海の風味が蟹の甘さと旨味をギュッと引き出してくれる」


 ラベンドラさんみたいな事言うじゃん。

 さては影響されたな?


「身もやや締まった感じだ」

「確実に繊維を感じますものね」


 なんと言うか、全体的に平均点なんだけど、平均点だからこその良さがあるというか。

 一番慣れ親しんだ味なのでは? と思いました、まる。


「ルビーに行こう」

「これはわしらが普段食べている個体じゃな」


 『夢幻泡影』は普段はルビークラブを食べるっと。

 ん? なんかルビークラブって名前に引っ掛かる様な……。

 確か、某グルメ冒険漫画で――。

 やめておこう。それがいい。


「生で食べるのは初めてだが……」

「食べ慣れているからこそ、楽しみですわ!」


 という事でルビーをパクリ。

 ……おん。


「より甘みを強く感じるな」

「加熱しても美味しいですけれど、こうして生で食べるのもいけますわね」

「食べ慣れていた分驚きはないが、食感や風味は加熱後とはまた違う」

「安心する味じゃわい」


 こう、四人には悪いんだけどさ。

 正直に感想言うね?

 ――カニカマ?

 いや、あの……何と言うか。

 こう、ちょっとお高めの高級カニカマってあるじゃん?

 蟹酢が付いてるような、ほぼ蟹みたいなやつ。

 すっごくそれっぽい。

 もちろん美味しいよ? 美味しいんだけど、凄く庶民――とは違うけど、俺にも慣れ親しんだ味というか。

 マヨ欲しい。

 マヨ付けてご飯と一緒に掻っ込むんだ、絶対に美味い。


「カケル? どちらに?」

「マヨを取りに……」


 なお、我慢出来ない模様。

 我慢は体に良くないって言うしね。


「なるほど、マヨか」

「絶対に美味い奴じゃわい」

「マヨと醤油も欲しいな」

「ユアセルフですわ」


 と言う訳で取ってきたマヨを小皿に絞り出し、ルビーをチョチョンと付けまして。

 パクリ!

 やはりな! このルビーにはマヨネーズがよく合う!!

 ついでに白米とも!!


「美味い」

「間違いないですわね」


 うむうむ。

 カニカマはマヨと合わせてなんぼよ。

 カニカマじゃないけど。


「残り二種類ですわね」

「ラピスラズリとダイヤモンドか」

「青ってサファイアじゃないんですね」

「サファイアも居るには居るが、今回は手に入らなかった」

「結構珍しい個体なんですのよ」


 ふーん。

 ちなみに聞きはしないけど、ラピスラズリとサファイアってどう違うの?

 いや、宝石としてではなく、色として。

 サファイア色ってのはまぁ、何となく想像出来るけど、ラピスラズリ色ってまぁ言わないじゃん?

 どこで判断しているんだろう。


「ラピスラズリにしよう。ダイヤモンドが一番値が張った。それをメインに回そう」


 うん、解釈一致。

 宝石類で一番上に居る存在だよな、ダイヤモンドって言うのは。

 てな事でダイヤモンド個体は最後に回され、ラピスラズリ個体を食べる事に。

 そのお味は?


「んほっ!?」

「ぜんっぜん違いますわね!!」


 不意打ちが過ぎる。

 えー……カニミソです。

 蟹の身食べてるのに味はカニミソです。

 脳みそバグるて……。


「今までとは違う濃厚な旨味だな」

「まぁ、カニミソの味ですよね」


 しかもこのカニミソ、毛ガニのカニミソみたく濃厚だな。

 でも、全然変な臭いしない。むしろ何と言うか、栗みたいなほのかに香ばしい感じがする。

 カニミソ苦手な人でもこの蟹の身なら食べられると思う。

 ……字面にすると何言ってるんだ? となるけど。


「カニミソ……?」

「カニミソというのは蟹の……」


 ガブロさんに聞かれたから答えようとしたけど、そもそもカニミソってなんだ?

 脳みそ……ではないだろうし。

 教えてグー〇ル先生!!

 ――消化器官なのか。 ……あの見た目で?


「食べ物を消化する器官の事ですね」

「こんな味なんか?」

「これはかなり美味い方ですけど、まあ似たような味がします」


 こんな癖が無くて食べやすいカニミソもそうそう無いけどね。

 というか、やっぱり蟹の身なのに味はカニミソって、ちょっと認知のズレが……。


「味のベクトルは似てはいるが、かなり特殊だった」

「わしはラピスラズリ個体が気に入ったぞい」


 うん、酒飲みなら気に入るだろうな。

 そう言う偏見が俺にはある。


「さて……最後にダイヤモンドだ」

「一番高価でしたもの、味にも期待が持てますわ」

「これで案外一番しょぼかったりしてな」

「やめろ、笑えんわい」


 無きにしも非ずなのが怖いところではある。

 さて、まぁここまで来たら鬼が出ても蛇が出ても驚かないし、最後の個体、ダイヤモンド個体を食べますわぞ~。

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― 新着の感想 ―
ラピスラズリ色ゆーたら瑠璃色やろ
カニミソ味のカニの身…また認識が歪む~(ぐにゃあぁ)
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