贅沢ソース作り
改めまして新年明けましておめでとうございます!!
今年も変わらず毎日更新致します!!
何卒よろしくお願いいたします!
……コミカライズの方も多分きっと恐らく今年中には出ると思うのでそちらも合わせてよろしくお願いいたしますめいびー
さて、仕事納めも終えまして。
束の間の休暇を味わいましょう。
実はやりたい事があってさ。
かなり贅沢なんだけど、自家製のオイスターソースを作りたいなって。
普段はオイスターソースを自作するなんてとんでもないんだけど、今だと魔牡蠣がたっぷりとあるからね。
さて……。
「本当に出来るのか?」
ラベンドラさんに渡された皮手袋を着用。
この皮手袋で物を触ると、そこに流れる魔力を遮断するんだってさ。
ダンジョン探索でトラップを解除するのなんかに使うらしい。
そんな手袋を渡された理由はもちろん、魔牡蠣を分離させるため。
と言うわけで大雑把に分けた魔牡蠣を、さらに皮手袋で撫でてバラバラにしていく。
ボウルに一杯になるよう取りましたら、ここに塩を入れて塩揉み。
汚れとか、ぬめりを除去しまして。
水で洗って鍋に入れ、玉ねぎ、にんにくをスライスしてこれらも鍋に。
醤油、砂糖、酒、塩を入れたらよーくかき混ぜて煮込んでいく。
その間に牡蠣カツパンでも食べようか。
「やっぱこの弁当箱、いかれてるよな……」
魔改造された弁当箱。
そこから取り出した牡蠣カツパンはアツアツであり。
包丁を入れたら、衣がザクって音を立てる。
どう考えても揚げたてのその感触に、やっぱり理解が追い付かない。
まぁ、美味しいならいいだろ。
「いただきます」
と言うわけで早速パクリ……。
なんだけど。
中身が肉じゃなくて牡蠣の弊害で、噛むとトロリと流れちゃう。
慌てて無理やり頬張ったけど、ちょっと食べづらいってもんじゃないな。
でも味はクッソ美味しい。
ミニョネットソースの酸味と味わいが、とんかつソースと共に牡蠣の味を引き立てる。
魔牡蠣も口に入った瞬間、とろけるようにソースと絡み合うし。
絡んだそれらがパンを包み込んでもう最高。
一口で全部を頬張れないせいでカキフライとはまた違う感じが出てるのが凄くいい。
「おはよ~」
「あよ」
「……あー! カツパン食べてる!!」
「美味いよ? はい、姉貴の分」
起きて来た姉貴が、食べてた俺を指差して騒ぐもんだから差し出したけど、
「歯磨いてくる」
と言って消える姉貴。
ゆっくり磨くのよ~。
*
「~~~~っ!! 最ッ高!!」
「中身が流れ出るのさえなければ最高だったね」
「加熱しても身が固まらないんだもんね。それはそれで美味しいけど」
「国内の牡蠣と比べても中々の美味しさだとは思う。ブランド牡蠣とかあまり食べた事無いから分からんけど」
「結局私達には質より量だしねぇ」
とか言いつつ二人で既に30個は魔牡蠣を生で頂いております。
美味いんだこれが。
「牡蠣だけでお腹一杯になるこの贅沢よ」
「貰った牡蠣、まだ3ブロックは残ってるからね。まだまだ食えるよ」
痛風鍋、牡蠣カツ、オイスターソース、生魔牡蠣。
これだけやってようやく四分の一が食べ終わりました。
マジでしばらく牡蠣尽くしが出来そうで最高ですわ。
「ちなみに何作ってるの? 煮込み?」
「オイスターソース」
「……作れるんだ」
「材料が材料なだけに、普段なら絶対に考えないだろうけどね」
「そういや、干物作るとか言ってなかった?」
「それは今から。と言うわけでゴーレム君に頼んでくる」
「あいあい」
姉貴が起きてくる前……何ならオイスターソース作りに着手する前。
干物にする魚は既に下処理をして、開いて塩水に漬けこんでいたのだ。
……まぁ、開くまでは買った魚屋さんでやって貰ったんだけども。
あん肝とか、白子を買ったお店ね。
いやぁ……食べたかったんだよなぁ、のどぐろの干物。
ゴー君、ちゃんと作れるかしら。
「ゴー君」
「ンゴ!」
……う~む。
尻尾が一本と眉が出来ただけなのに、ゴーレム君の感情が手に取るようにわかる。
尻尾が千切れそうなくらい振られてるし、眉毛も60度くらいの角度になってる。
とりあえずご飯ですよ~。
「ンゴッ! ンゴ!!」
バケツ一杯の腐葉土と、たった今魔牡蠣の解呪に使った塩水。
美味しそうに食べてますわ。
「ンゴ?」
「お、分かる? 今日の塩水は闇属性らしいよ?」
「ンゴゴ~!!」
後、解呪水の違いに反応してた。
これまでは毒属性だったからね、急に闇属性になって驚いたかな。
「ンゴゴ~ゴゴ」
「はいお粗末様でした」
……あれ? ちょっと待って?
昨日確かに翻訳魔法の感度をあげて貰ったはずだよな?
でも俺の耳にはゴーレム君が変わらずンゴンゴ言ってるように聞こえてるな?
――けど、ゴーレム君がなんて言ってるか俺は理解出来てるな?
……これが、動物が何喋ってるか分からないギリギリのラインってこと?
耳に入ってくる音と脳が理解する言葉が情報違い過ぎてバグるんだけど?
「ンゴ~?」
「大丈夫。よし、ゴーレム君、こいつを干物にしてくれる?」
「ンゴ!!」
ゴーレム君に心配されつつ、ゴーレム君の中にのどぐろを置きまして。
「仕上げに燻製で香りを付けてくれると嬉しい」
「ンゴ!」
「じゃあよろしくね」
ヨシ。
これでのどぐろの美味しい干物が味わえるはず。
ゴーレム君曰く、三時間ほどかかるらしいから、それまでにオイスターソースをある程度進めましょ。
「たでま」
「おかま。出来た?」
「三時間後だって。その間にオイスターソースの仕上げ」
「なる」
姉貴の反応が薄いのは宝石の整理をしているから。
そんな仕事中の姉貴を尻目に、オイスターソースの仕上げをしていきますわぞ~。




