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とうとう干渉し始めたな……

「卵は無限に供給されるはずでは?」

「いや、そうなんだけどさ」


 仕事を終え、買い物をし、帰宅。

 そしたら、姉貴から買って来たものチェックが行われて……。

 その中にあった、6個1パックのちょっとお高めの卵を咎められ。

 現在、その説明を余儀なくされている所である。


「ほら、リボーンフィンチの卵って大きいじゃん? 普通の卵に比べて」

「まぁ、そうね」

「あと、異世界産だから生で使うの怖いじゃん?」

「それもそうね」


 海外を飛び回って宝石商をしている姉貴の事だ。

 日本みたいに当たり前に生で食べられる卵のありがたさは身に染みているだろう。

 つまり、日本以外の卵の生食の危険も分かっているという事。

 まぁ、リボーンフィンチの卵に関しては神様から生食できるってお墨付きはあるけれども。

 それでも、やっぱり俺としては安全な生卵を使いたい訳よ。

 だって、


「ユッケとタルタルステーキにはどうしても卵が欲しかったんだよね」

「納得」


 本日のメニューはタルタルステーキとユッケなんですもの。

 どちらも生卵の黄身が欠かせませんわよ。

 ……単純にリボーンフィンチの卵はデカすぎるし、何より黄身が緑色だし……。


「他には何作るの?」

「一応前に貰ったヒツジナゾニクと合わせて二種類のユッケとタルタルステーキの食べ比べセットにしつつ、ケルピー肉でカルパッチョを作ろうかなと」

「美味しそう。……あ、そう言えば翔に荷物届いてたよ?」

「ワイン?」

「ワイン」


 お、ようやく届いたかすみれ色ワイン。

 早速開封開封。


「わ、何それ綺麗」

「異世界の神様へのお供え物」

「供えた後飲んじゃお」

「いや、残らんと思うぞ?」

「へ?」


 そういや、姉貴は神様へ供える所を見るの初めてか。

 まぁ、あの神様が俺らの分残すとは考えにくいし……。

 とりあえず供えましょ。


(一応確認しますが、ワインだけで構いませんか?)

(どういう事じゃ?)

(もう少し待てば、ワインに合いそうなおつまみも付いてきますが)

(……………………………………待つ)


 長ーーーい葛藤があったな、今。

 まぁ、待つって言うならそれでいいけど。


「んじゃ、俺はちょっと作るものがあるから」

「? 何作るの?」

「デザート。ちょっと作りたい物が出来ちゃって」

「ふーん」


 と、姉貴にしばらく構えない宣言をし、腕まくり。

 さて、と。

 それじゃあ作っていきますか。

 プリンパフェ! 別に昼の番組で特集があったとか、職場の近くに喫茶店あったなぁとかじゃなく。

 何となく作りたくなったんだ、うん。

 信じるか信じないかはあなた次第!



 プリンは一度作ったことあるよね。

 デカクカタイタマゴの時だっけか。

 それをリボーンフィンチの卵でまずは作る。

 一人プリン三個は使いたいから、単純に……十八個作るのか……。

 軽く心折れかけたけど、へーきへーき。

 何故ならあの四人は絶対に喜んで食べてくれるという確信があるから。

 姉貴? ああ、姉貴は多分平常運転だよ。

 

「うし、後は蒸し焼きにするだけっと」


 材料を混ぜ合わせ、型に流し。

 残りは加熱するだけ……なんだけど。

 流石に一度に十八個もは入らないからさ。

 半分に分けることにした。


「あ、そだ。翔」

「?」

「なんか無性にワインをお土産にしたい気分だったから持って来た奴あるの、忘れてた」


 ……思い当たる節が。

 神様?


(……わしじゃない)


 いらないんですか?


(いるに決まっとるじゃろ。何のために――)


 何のために?


(……飲みたかったんじゃもん)


 最初からそう言えばいいのに。

 先に四人に飲ませますよ?


(絶対に! わしのだけは!! 確保しとくんじゃぞ!!!)


 ボトルに『神様の』って書いとくから大丈夫です。


(デカデカと! 油性ペンで!! 目立つところに書くんじゃぞ!!)


 心配しなくてもいいのに……。

 んじゃあ尚更タルタルステーキとか待った方がいいですね。

 飲み比べから食べ比べまで楽しめますよ。


(今から心が躍るわい)


 さて、プリンが出来上がったら盛り付けるだけだけど、アイスとか使う都合上盛り付けは食べる直前だね。

 アイス、ヨシ。

 チョコソース、ヨシ。

 赤いスカーフ巻いた虎が腕組んでるコーンフレーク、ヨシ。

 生クリーム、ヨシ。

 カラースプレーチョコ、ヨシ。

 フルーツの缶詰、ヨシ。

 細工は流々、後は仕上げを御覧じろ。


「そういや姉貴」

「んー?」

「ゴーレム君にご飯やった?」

「…………あ」


 おい。

 やったわ、こいつ。

 知らんぞ? もっと嫌われても知らんぞ?


「一日でご飯忘れる奴があるか」

「いや、本当に頭からすっぽりと抜けてた」


 全く……。

 ゴーレム君、怒ってないと良いけど……。


「ンゴゴ~~!!」


 ご立腹ですね、間違いない。

 それもこれも姉貴のせいです。あーあ。


「ほんっとゴメン!!」


 なお、姉貴は謝りながらゴーレム君の口の中にスコップで腐葉土を入れている模様。

 んで、ゴーレム君も入れられた土はちゃんと食べてるんだよな……。

 さてはそこまで怒ってないな?

 本当に頭に来てたら食欲とか沸かんし。


「宝石とかあげたら?」

「まだリリウムさんから宝石届いてないもん……」


 んで、自分が忘れてたとはいえ流石に商売道具を与えるようなことはしない、と。

 まぁ、それが普通か。


「液体肥料希釈して飲ませてあげたら終わりでいいんじゃない?」

「許されたかな?」

「多分……」


 まぁ、許されはしたと思うよ?

 顔も最初の時より穏やかになってるみたいだし。

 ただなぁ、許されはしても好感度は戻ったかと言われると……。

 厳しそうだなぁ。

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― 新着の感想 ―
宝石与えて進化させようぜ!ゴー君!!
ご飯の恨みは恐ろしいですからね……。 でも勝手に食べちゃわないゴーレム君すごく良い子
正直、分裂する卵がサルモネラ菌さんまで複製するとは思えんのだがw そもそもこの卵がサルモネラ菌ごときに汚染されるのか?
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