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恩恵

 はい、懺悔します。またもや忘れてました……。

 え? 何をかって?

 シナモンスティックですねぇ……。

 朝起きて冷蔵庫開けたらいの一番に目に入ったよね……。

 よし、今から送ろう。


「……」 


 と言うわけで魔法陣の上にシナモンスティックを置き、なんやかんやしましたけども。

 どうやら何の反応もない様子。

 まぁ、もしかしたら起きてない可能性あるしなぁ……。

 でも魔法陣の上に置きっぱなしにしとけばその内気付くでしょ。

 そんな事より朝ご飯ですよ。

 シャコナリケリを塩茹でして、レタス、トマトと一緒にパンに挟みましたら。

 昨日と一緒でジェノベーゼソースをかけていく。

 最後にチーズを挟んで、シャコナリケリサラダサンドの完成!!

 これがうめぇんだ。ここにコーヒーなんかも添えちゃえば、朝からリッチなご飯ってわけ。

 やっぱり現代社会、朝から美味いもん食って無いとやってられませんわ。


「うし、行ってきます」


 食べたらしっかり片付けまでして、誰に言うわけでもない行ってきます宣言。

 これについてはもう癖だね。ま、仏壇のばあちゃんにでも届いてればいいかなって。



 ただいま! と言う事でね。

 晩御飯何にしましょうかしら?

 いやまぁ、想定はエビフライ……ならぬシャコナリケリフライだったんですよ。

 でもさ、仕事中にさ、


(今夜四人が新たな食材を持って来るからの)


 なんて、知らないおじいちゃんみたいな声が頭に直接響いて来たんですよ。

 こいつ……直接脳内に!? ってなったのと、誰だお前!? ってはなったんですけどね?


(あ、あと、シナモン……じゃったか? あれ、届けておいたからの)


 とか聞こえて来て確信しました。

 これ、異世界の神様です。

 これまでそんな事無かったんだけど、こうして脳内に直接声をかけて来たって事は、昨日のお供えがお気に召したのかなって。

 と言うわけで、シャコナリケリフライはサブプランとして、メインは四人が持って来る食材としてみた。

 楽しみだねぇ、一体どんな食材を持って来るんだか。


「お、来たな」


 首を長くして待つこと二分。全然伸びてないが?


「カケル、お前は何をした?」

「へ?」


 紫の魔法陣が出現し、四人が登場。

 今日はラベンドラさんが先頭だったんだけど、俺の顔を見るなりそんな事を言って来て。


「朝起きたら神から直接シナモンスティックが渡された! ……いや、直接と言っても姿を現してはいないのだが……」

「シナモンスティックが空中に固定され、私たちが手に取ったら、神様から神託が伝えられまして……」

「わしらの知るいかなる場面の神よりも、ずっと上機嫌だったんじゃ。理由を聞いたらカケルに聞けと言われてな」

「何かカケルがやらかしたのだと俺たちは焦っていたんだ」


 ……あー。神様、マジで料理のお供え物嬉しかったのか。

 シナモンスティック届けたのも、四人が食材持って来るって俺に伝えたのも、神様なりのサービスサービスゥ↑ だった可能性あるのか。

 ……とりあえず説明しよ。


「昨日皆さんが帰った後に、神様にもお供え物をしたんですよ」

「ワインか!?」

「違います。マジャリスさん、昨日のご飯食べてる時にずっとワインを欲してたじゃないですか?」

「まぁ、あの料理には確実にワインが合うだろうからな」

「なので、料理をお供えしたんですよ」

「なるほど……ですわね」


 リリウムさんは俺の説明で納得してくれたらしい。


「神様がワイン以外のお供え物を受け取った……?」

「今まで拒否されてなかったか?」

「逆に考えるんじゃ。これより、ワインに合う料理も神様が受け取るようになる、と」

「ワインに合う料理の前に、異世界で食される美味さの、という枕詞が付くがな」


 一応言っておくか。

 また俺なんかやっちゃいました?


「あ、そうそう。その神様からの情報ですけれど、新しい食材を持って来たとか?」

「む、それすらも伝わっているのか」

「その通りで、新たな食材を手に入れて来たぞい」

「諸事情でダンジョンには入れないので、釣りで手に入れたのですけれどね」


 釣り……って事は魚か。

 なんだろうなぁ……。


「『――』という魔物なのだが、この魔物には身が無い」


 ……ん? 今クッソ不穏な言葉聞こえなかった?

 身が――無い?


「ゾンビ系の魔物で、骨だけで動き回る魔物なのだが、我々が釣り上げた個体には鱗が付いていてな」


 あー……ボーンフィッシュとかスカルフィッシュとか呼ばれてる系の魔物か。

 ……でも身が無いんでしょう?


「その鱗が、恐らく食用になる。と言う事で持って来たわけだ」


 で、取り出されるよく分からない骨だけ魚の鱗。

 たださ、その鱗? 俺見覚えあるよ。


「……まさか――ウニ?」

「そう見えるだろう?」


 こう、見た目の色味が濃いけど、間違いなくウニ。

 黄色よりオレンジとか山吹色のそれは、確かに鱗に見えなくもない。

 まぁ、ウニがビッシリ生えている魚とか想像したらキモイけど。

 ただなぁ……魚の鱗って、意外と食べないんだぜ?

 甘鯛だっけ、鱗ごと食べる魚って。

 基本的に鱗は取ってから調理するしなぁ……。

 物は試しだし、やりますけれど?


「……とりあえず、塩水で洗ってみますか」


 神様が食材だって保証してくれてるんだ。

 迷わず行けよ、食えば分かるさ。行くぞー!!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 今まで受け取ってくれなかったんですか。 それはある種今までで1番の革命なのでは。 [一言] 神様が初めて受け取った料理とかで売り出せばバク売れしそう。 でも神様的にそれやるとアウトっぽい案…
[良い点] 今度から神様にも食事が提供される訳なの把握w
[一言] ゾンビフィッシュの鱗……? 見た目ウニっぽいらしいが、それ本当に食えるのか……? いやまあ魔法で鑑定して食用可能って表示されてんだろうけど。
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