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現代発食事沼行き姉ガイド

 出汁茶漬けを頂き、梅昆布茶で一息。

 食べ終わったタイミングで姉貴が風呂から上がって来て、着席。


「ちゃんと髪乾かして来なよ」

「私自然乾燥派だから」


 とかよく分からない事をぬかしてたけど、まぁ言うて俺も自然乾燥派ですし。

 変なところで似てんなと思いつつ、出汁茶漬けを提供。


「今回鮭なんだ」

「だね」


 短い会話を交わして、姉貴がまずは焼いたトキシラズにかぶりつく。

 

「!! 美味しい!!」

「脂はノってるけどもくどく無いし、鮭の生臭さも感じないよね」

「それ! あと出汁と海苔の風味が最高!!」


 と、ご機嫌にずるずるベロベロ食べ終えてましたわ。

 で、同じく梅昆布茶で一服と。


「今日の予定は?」

「昼は特に考えてないけど、夜はホイル焼きにでもしようかなって」

 

 姉貴の問いにそう答える。

 正直、朝食後に昼や夜のご飯の事はあまり考えたくないけども。

 冷蔵庫内のマンドラゴラたちも使わなきゃだし、ホイル焼きだったらどうやっても美味しいからね。


「あー、ゴメン。純粋に出かけたりとかって話」

「あー、そういう。無いね」


 なお、姉貴の質問はマジで今日の予定に関する事でした。

 だってさぁ、姉貴からの質問だぜ?

 そりゃあ飯に関することだって勘違いもするってもんよ。


「んじゃあさ、ちょっと連れて行って欲しいところあるんだけど」

「そこらのタクシーより高くつくぞ?」

「そこはほら、目的地に着いた後での交渉と言う事で」


 とかなんとか言っててさ。

 とりあえず洗い物して、洗濯物回して、干して。

 ……姉貴のはもちろん姉貴自身にさせた。

 やだよ、この歳になって姉貴の洗濯物触るの。

 んで、言われるがままに車を走らせることニ十分。

 辿り着いたのは……パン屋?


「ここでお昼調達と、この世界のパンってあの人らあんまり食べてないよね?」

「スーパーで買った食パンくらい?」

「パン屋で買える美味しいパン……晩御飯と持ち帰り用に買っていかない?」

「発想が悪魔的すぎる」


 と言うわけで、姉弟選考を勝ち残ったパンを、四人の晩御飯兼お持ち帰り用に買っていくことに。

 ちなみに俺と姉貴はそのお店でコーヒーと一緒にパンを昼食として食べました。

 一階がパン屋で二階がカフェになっててさ、一階で買ったパンをカフェに持ち込めるんだよね。

 俺が買ったのはクロックマダムって奴とチョココロネ、塩バターパンとクロワッサン。

 姉貴はラフランスタルトにメロンパン、あと明太バターフランスを買ってた。


「それ何?」

「ハムとチーズを挟んだフレンチトースト? みたいなのに目玉焼きを乗っけた奴っぽい」


 ちなみにここでの会計も持ち帰りの会計も全部姉貴持ち。

 俺は快く帰りの運転も申し出ましたわよ。


「一口寄越せ」

「はいはいっと」


 姉貴の子供の頃からの流れ。

 俺が食べてるやつを一口強奪していく。

 まぁ、もう織り込み済みだけどさ。

 このクロックマダム、店員さんに言うと温めて貰えてさ。

 しかもナイフとフォークまで運んでくれた。

 絶対に食べる時に手が汚れると思ってたからありがたかったね。

 で、肝心の味なんですけど……。

 不味いはず、ある?

 分厚いハムとたっぷりのチーズが挟まったフレンチトーストは、もう美味しいの塊よ。

 乗せられた目玉焼きの黄身を突いて破き、流れた黄身をパンにまぶして食べるのがもう最高。

 半分ほど食べた後に姉貴に回したら、


「これ美味っし!!」


 とか言って残りを取られた。

 ちなみに知ってた。だから半分だけは食べるまで渡さなかったんだから。

 その代わり姉貴が食べてた明太バターフランスの残りを貰ったよ。

 ……三分の一くらいしか残ってなかったけど。


「……あ、こっちも美味い」


 で、当然美味しいと。

 バターの香ばしさと明太のしょっぱさ、後粒々の感覚がいいね。

 ベースにあるフランスパンも、口の中を怪我するような硬さじゃなくてさ。

 固さよりも弾力がある感じで、噛むのは大変だけど、その分バターを吸ってて。

 噛むほどに味が溢れて美味しくなるパンでございました。


「ザクッ!」


 で、姉貴は続いて軽快な音を立てながらメロンパンにかぶりついてた。

 メロンパン……このお店のは特にメロン果汁とか果肉とかを使ってない、いわゆるオーソドックスなタイプのメロンパン。

 ただ、クッキー生地とパン生地は別で焼いているらしく、そのおかげでクッキー生地がザクザクした焼き上がり。

 特にクリームとかは入ってないけど、生地には練りこまれているようで、姉貴がご機嫌で食べ進めてたよ。

 口の周りにクッキー生地のカス付けてね。

 汚いなぁ、ったく。


「まぁ、クロワッサンかな」


 俺が次に手を伸ばしたのはクロワッサン。

 クロワッサンてさ、お店によって甘かったり、バター濃いめだったりでかなり表情変わるじゃん?

 だから好きなんだよね。そのお店の拘りが見て取れるからさ。

 んで、このお店のクロワッサンは……。

 ザクリ!

 むほっ! 生地が極薄で層が一杯。

 軽い食感で香ばしく、バターの風味最高。

 表面こそ固いものの、中の生地はどちらかと言えばもっちりタイプで、固さと柔らかさの二段クッション構造のクロワッサン。

 うっまいね。このクロワッサン最高。


「クロワッサンも美味しそう……」

「こっちはやらん。食べたいなら下で買って来いよ」

「ちぇ」


 姉貴はちゃんと下に買いに行き、クロワッサンにありつけましたとさ。

 この後も買ったパンはどれも絶品でさ。

 姉貴と一緒に、どれを買えば四人が喜びそうかを議論して購入するのはマジで楽しかった。

 ……とはいえ、帰りにコーヒー豆まで買いに走らされたのは流石に料金の範囲を脱してると思うんだけど、そこんとこどう?

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― 新着の感想 ―
[良い点] ついにパン屋!日本のパン屋はとってもおいしいですよね。 [一言] 評価は★5ですが、タイトルは★3を特殊召喚しそうですねw
[一言] クロワッサン美味しいよね。 ホテルの朝食ビュッフェであると、つい食べちゃうやつ
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