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常識が通用しない……

「邪魔するぞ」


 というわけできんつばも焼き終わり。

 どのマンドラゴラを使おうかという吟味も済ませまして。

 玉ねぎ、人参、茄子、ピーマン。

 そして水分用のトマトっと。

 用意も終わったころに四人が登場。

 いらっしゃいませ~。


「今日はマンドラゴラの調理か」

「肉は無いんか……?」

「お野菜だけのお料理……楽しみですわ!!」

「何をすればいい」


 いつものようにドラゴンエプロンを着用しつつ、俺の隣に並んでくるラベンドラさん。

 三人は……テーブルに着席してますわね。


「まずは玉ねぎをみじん切りにしましょう」


 と言って玉ねぎのマンドラゴラをラベンドラさんに渡せば。


「切った後はどうすればいい?」


 瞬きの間にみじん切りになっている玉ねぎ。

 わーすげぇ……。

 玉ねぎ切ったのに目に全然沁みなーい。

 いや、だってさ。どうせ魔法でしょ?

 じゃあ全然驚く事じゃないな。


「フライパンできつね色になるまで炒めましょう」

「……きつね色?」


 あ、これもしかして翻訳されてない奴?

 それとも理解出来てない感じ?

 ――まさか、


「ちなみにラベンドラさんの中のきつねって、どんな色です?」


 こちらの世界で言うきつねが、異世界で言う何に当たるのかは分からない。

 例えば思いつくきつねのモンスターは……九尾?

 九尾がこちらの世界のきつねと同じ色であるって保証は無いな?

 というわけで確認したわけだが……。


「水色?」

「あ、さっきの忘れてください」


 水色かー。ちょっと見て見たい気もするなぁ。

 そりゃあこれ炒めて水色になるまでって言われたら聞き返すか。


「えーっと」


 きつね色って……何色だ?

 こげ茶……? 茶色?

 まぁ、茶色でいいか。


「茶色っぽくなるまで炒めてください」


 なるよな?

 マンドラゴラだから、炒めたら灰色になるとかないよな?

 ……やってみるしかないか。


「分かった」

「その間に俺は他の材料を切ってますね」


 玉ねぎを炒める時間で他の材料のお準備をば。

 人参は皮剥いて、ピーマンはへたと種抜いて、茄子と合わせてみじん切り。

 トマトは一旦茹でますか。

 茹でたトマトは冷水に晒し、皮を剥いてっと。


「これくらいでいいか?」

「あ、そうですね」


 ラベンドラさんに確認を頼まれたから見て見たら、うん。

 いい感じにきつね色になってました。

 それじゃあ、今切った材料をぶち込みまして。


「このまま炒めていきます」

「分かった」


 で、火が通るまで再度炒めていきますと。

 人参が柔らかくなるまでかな。

 ま、その間にまた材料を刻むんですけどね、エルフさん。


「それは?」

「固形コンソメです」


 何を刻んでいるかというと、言った通り固形コンソメね。

 これ入れて、味のベースを作る感じ。


「……コンソメはスープでは?」

「その成分をぎゅっと縮めて固形化してるんですよ」

「……出来るのか?」


 出来てるんだなぁこれが。

 もちろんだけど俺がやったわけじゃないけどね。

 企業努力に感謝!


「あと、同じようにカレールゥを刻みます」


 ちなみに用意したカレールゥは、スパイスの香りが際立つ~みたいな文言がパッケージに書かれてるやつ。

 ドライカレーはスパイシーであるべき。

 鳥獣戯画にもそう書かれている。


「む、火が通ったようだ」

「マジっすか?」


 で、そんなやり取りしてたらラベンドラさんからの報告。

 ほんと? というわけで人参をお箸で刺して……。

 あ、ほんとだ。しっかり柔らかくなってる。


「よく分かりましたね」

「まぁ、鑑定したからな」


 なるほど、鑑定か。

 ……ちなみに鑑定ってどう見えるんだろ?

 ゲームみたく、ポイントみたいなのが延びて、状態が表示されるとかなのだろうか……。


「次は?」

「あ、トマトを入れて、水分が出てきたらコンソメとか、カレールゥを入れます」


 とかなんとか思ってたら、ラベンドラさんから指示の催促。

 ここで登場水分役のトマト!

 というわけでトマトから出る水分を頼りに、コンソメとカレールゥを溶かしていく。

 あとは水分が飛ぶまで煮詰めれば、オールマンドラゴラのドライカレー、ここに完成。


「後は、上に乗せる目玉焼きを焼いて、晩御飯完成ですね」

「マンドラゴラだけを使った料理、か」


 う~む。やっぱり肉無しってのは腑に落ちないところがあるのだろうか?

 ひき肉だけでも入れるべきだったかなぁ。


「匂いは滅茶苦茶美味そうじゃぞい?」

「そもそもカレーなのでしょう? 約束された勝利の美味しさなのではなくて?」

「実際に食べてみてからでなければ判断出来まい」

「それもそうだ……な」


 ほら、三人もこう言ってるし、とりあえず食べてみる所からですって。

 というわけで炊飯器オープン。

 ――しまったぁっ!! 俺としたことが……ぬかったわ!!

 ご飯……ターメリックライスにするんだった……。


「チーズ要る方……」


 うう……かなりの不覚。

 多分明日まで引きずる。


「要る……なんか落ち込んでいないか?」

「何か失敗したのか?」

「いえ、お気になさらず」


 言っても分からないだろうし。

 はぁ、気を取り直してご飯を盛り、とろけるスライスチーズを一人二枚ご飯に乗せまして。

 たっぷりとドライカレーを乗せ、その上に、ラベンドラさんが焼いてくれた目玉焼きを乗せて完成。

 ちなみに目玉焼きは片面焼きの黄身半熟。

 片面焼きって黄身の周りの盛り上がった白身が生の事がよくあるけど、この目玉焼きは白身にもしっかり火が通ってて白く固まってる。

 この辺が料理の腕なんだろうなぁ。

 もうすっかりガスコンロの扱いにも慣れた感じだし。


「カケル、食べるぞ?」

「あ、はい。では……いただきます」

「「いただきます!」」

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― 新着の感想 ―
[良い点] > 鳥獣戯画にもそう書かれている 嘘つけっっっ!! 突っ込んどかないとエスカレートしそうな
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