第六十五話 開店前夜
マオマオ魔王ちゃんが独り占め計画をしていた温泉は、最下層獄炎ダンジョンの中洲より先の空間に広がっていた。
まるで、夜空のような空間だ。金羽カブトムシという昆虫が天井にたくさん生息していて、その羽が光を放つ。天然の星空を演出している。
温泉の源泉発見でクエスト報酬は、まあ、テーマパーク建設費としては足りない。ランドルフを脅そうかと思ったけど、マオマオ魔王ちゃんを白竜神ギルドにつれ帰ったことにより。まさかの『重要クエスト』である魔王討伐が、和解と言う形で達成された。
この、三年間誰も成し遂げることができなかった偉業を、俺は達成した! でも、マオマオ魔王ちゃんと俺は報酬金額をいち早く女湯をうるおすことに全額使いこんだ!
コウタには、【魅了……特に女を】で、主に女性客にビラ配りをしてもらった。ときどき海の男ポーズを決めてメロメロにしてもらって。
ヒュドラと、ミミネにはそれぞれ、男湯と女湯の番頭になってもらったんだ。
『あんさん、魔王と仲良くやってるなんて信じられへんわ。さすが英語話せただけのことは、あるで。ほんでな、女ミミックのミミネは従者の呪い解けてたわ』
「そうだろ? だって、ドリアン、クソちびって戦闘不能になってたからな」
「ダーリン!」
ミミネが足で抱きついてきた。だから、その筋肉モリモリの足は好みじゃないって!
「ごめんね! ヤンデレ化してほんとにごめんね!」
「もういいって。それより、温泉の湯加減、熱かったりぬるかったらお前の足で温度調整してくれよ? あとサウナの温度も」
「分かった。あたし、足にすべてをかけるわ!」
ミミネの『温もりの恩恵』は回復魔法として役立つというよりサウナと温泉の温度管理に活用させてもらった。
いよいよ、明日は開店日。
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