表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/87

第八十話 実戦

 あけましておめでとうございます。。今年もよろしくお願いします。皆様にとっていい1年になりますように。


「キャーーーーッ!」


 川の中でデカいゴブリンが裸のマリンの右手を吊り上げて持ち上げている。僕は震える手でサリナのクスリをポケットから出して飲む。デカいゴブリンは裸のマリンの顔を長い舌で舐めている。もう見慣れた光景だ。けど、一瞬二度見する。シミュレーションの時のように危険なところがピンクのハートで隠れている。もしかして、サクラか誰かが僕にタチが悪い魔法でもかけてるのか? それともシミュレーシこョンの後遺症か? 少しがっかりだけど、これで少し緊張がほぐれた。これからは1回こっきりだ。何かミスると誰か死ぬ。ミスは許されないけど、何度も何度も繰り返してるからそこまで緊張しない。これが最後のチャンスだ。なんとしてでも勝利を掴み取る!


 目の前でプリッとしたお尻をこちらに向けているウルルに声をかける。この時ネガティブなイメージをウルルに与えたら一緒に戦ってくれない。本当は無いけど自信満々な顔を作る。


「僕にまかせろ。逃げるんだ」


 ここが面倒くさいとこで、一緒に戦おうって言うとあまのじゃくなウルルはなんと逃げるんだ。逃げろと言うと一緒に戦ってくれる。


「何言ってる、私も戦うぞ」


 振り返るウルルの胸の先端にはピンクのハートマーク。けどそれでも引き締まったウルルの体は魅力的だ。けど、目をやらないようにしないと、また、気を悪くして逃げる。


「頼む。まずはマリンを助ける。武器を持ってきてくれ」


 走り出しながら叫ぶ。時間を取り過ぎと、デカゴブリンはなんとマリンを千切って投げてくる。その前に戦いに持ち込まないと。ライラに向かって叫ぶ。ライラも裸でこっちにお尻を向けている。ライラはウルルよりお尻も胸も大っきい。時間があったガン見するのに……ここでライラがきょどってるのをなんとかして下がらせないと、僕と戦う前にデカゴブリンの犠牲になる。


「ライラ呆けるな。ウルルから武器を貰え!」


 ここでのセリフは結構なんでもいいけど、武器って言葉をいれとか無いと、ファイアーボールで牽制してくれない。たったそれだけで僕らはミンチになる。


「はっ、はいっ」


 ライラが胸をぶるんぶるんしながら下がる。先だけ隠れてても十分エロい。けど、ここでライラを見過ぎると、ガンが使いものにならなくなって摘む。まじ全部紙一重だ。そして、ここでゴブリンが叫ぶ。


「グゥアーーーーーーッ!」


 デカゴブリンはマリンを握ってない方の手で剣を抜く。今まであまり気にしなかったけど、めっちゃ黒くて禍々しい剣だ。呪いの剣って感じだ。


「タッキ!」


 ウルルの声に振り返ると、棍棒が飛んでくる。すぐに振り返らないと棍棒をキャッチ出来なくて摘む。僕の後ろでバシャバシャ音がする。ウルルとライラだ。何度かこのあと死んだ時に見たけど、ライラは裸に魔法使いの杖的なもの。ウルルは裸に剣だけという凄い格好だ。


「キャッ」


 マリンをデカゴブリンが投げる。この時近づき過ぎてたら、なんとゴブリンはマリンで殴りかかってくる。逆に遠すぎるとマリンは地面に叩き付けられて大怪我する。良い距離だった。上手くマリン後ろに勢いを逃がしながら受け止める。棍棒を持ったままだから難易度は高い。けど、ここで投げられた人間を上手にキャッチするコツを掴んだ。多分、これに関しては日本でトップクラスの自信が有る。まあ、役立つ事が無いスキルだけど。クスリが無かった時はマリンに怪我させまくってたけど、今は力が強いので無傷でキャッチ出来る。マリンを優しく地面に立たせる。ここもマリンに触れすぎるとガンが……


「下がれ」


「ありがとう」


 ちょっと冷ために言わないと、マリンが残ってゴブリンに石を投げ始めて死ぬ。ここでウルルが僕の横に立つ。


「行くぞ」


 ここでウルルが声を出すのはヘイトを自分に向けるためだっていうのが何回か周回して分かった。だから簡単にライラのファイアーボールが命中する。


「油断したわ。ファイヤーボール!」


 僕の横をバスケットボールより大きい火の玉が通り過ぎる。そして、ゴブリンの腹に当たり爆発する。どうでもいいけど、何回周回してもライラの「油断したわ」って言葉はイミフだ。主語はゴブリンなのか? ライラなのか?

 ゴブリンは怒り狂って僕に駆け寄ってきて、剣で横薙ぎ、振り下ろし。曲芸のように寸分違わず棍棒の先端で受ける。これも極めだ。綺麗に剣が棍棒に刺さって動かなくなる。棍棒を捻って、ゴブリンは剣を放す。サリナのクスリでブーストされてるから僕の腕力は凄い。右手でガンにあて狙いを定める。


「ハイメガウォーターカノン!!」


 三発分だ。ガンがレベルアップしたから威力が増している。ニ発分だと足りずに追撃が必要になる。手負いのゴブリンは強く、負傷した状態でデーモンに即殺される。

 けど、この瞬間だけはサイコーだ。あんなに僕を甚振ったゴブリンをぶっ飛ばせるから。


「ひょー! サイコー!」


 だからここで声を上げるのはしょうが無い。けど、時間が無い。


「ウルル、ライラ! まだだ装備を着けてこい!」


 これを言わないと裸のまま戦う事になる。これからが本番だ。


 読んでいただきありがとうございます。


 みやびからのお願いです。「面白かった」「続きが気になる」などと思っていただけたら、広告の下の☆☆☆☆☆の評価や、ブックマークの登録をお願いします。


 とっても執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ