2020年9月22日 世界滅亡までもう2ヶ月無いから(by衣玖)→訳:PS5予約させろ
2020年9月22日
真凛「衣玖さんのソウルジェムがあんなに真っ黒に……」
留音「こらえろ……こらえるんだ衣玖!!!」
衣玖「っくっ……ああぁっ!! うわああああああ!!!」
ソウルジェムの黒化現象により衣玖の精神は闇に落ちていく。闇に飲まれてしまったら救う手段はほとんど残されていない。
真凛「あっ……衣玖さんが……闇衣玖さんに……」
ヤン衣玖「……絶対に……許さない……!」
留音「衣玖……」
鳴動する大地。衣玖を中心に負と呪いが高まっていく。それに釣られてか、西香が帰宅した。
西香「ただいまですわー。……あら、またバカみたいな。なんですのこの黒い衣玖さんは」
留音「あれは闇に落ちた衣玖だ……こうなったら世界を滅ぼす発明しかしなくなってしまう……」
西香「あぁそうですかめんどくさい。で、なんでまたそんな感じに」
真凛「新しいゲームが予約できなかったんです……」
衣玖「血がァァ合う!!!(違う) ゲーム機だぁあああ!!」
留音「プレステ5だ。衣玖は初日の争奪戦に負けた。そして大手の抽選に参加出来ないことを知って闇に落ちてしまった」
西香「そうですかめんどくさい。そんなのどうせ時間が経てば普通に買えるでしょうが。ほんとおばかですわね」
衣玖「CPU3.5Ghz……GPU2.23Ghz……メモリ毎秒448GBーーーー!!!」
西香「は?」
留音「衣玖は楽しみにしてたんだ……直前の発表会でFF16も発表され、バイオハザードも超やりたい……」
真凛「あっ、バイオハザード! わたしも気になります~」
留音「なのに通販サイトの予約合戦に大敗北した」
衣玖「カートまでは行ったのに、よっ!!!」
西香「聞いてませんわよ」
留音「そして大手通販サイトの抽選にも登録できないことを知った」
衣玖「そうだ……ソニーストア、どうしてゲームにほとんど関係ないソニーストアでの買い物履歴が抽選の参加に関係ある!! 私の!! ゲームのプレイ履歴を!!! 見て!!!」
留音「他の通販サイトも基本的にそのサイトでの買い物履歴が必要になるんだ。だからほとんど参加できない。だから今の衣玖はPS5を買えない世界線にいる。その事実が衣玖のソウルジェムを……」
衣玖「うわああああああ!! 欲しい欲しい欲しい欲しい!!! 予約したい予約したい予約したい!!!」
真凛「病んでしまいましたぁ」
西香「たかがゲーム機で……っとにおバカ」
衣玖「ああぁぁぁぁあああーどうしようーーーこのまま発売日に買えなかったら終わりだぁ……世界が終わりだぁ……いっそ滅ぼす……転売に関わった奴らから順に滅ぼす……」
真凛「どうせ滅ぼすならいっそ悪い人だけを世界に残したほうがいいと思いますよぉ」
留音「まぁ、まだチャンスが無いわけじゃないし……あたしも協力するからさぁ……」
衣玖「終わりだぁ……生産数絞ったって話あったもん……私はもう一生ゲームの最先端からおいていかれるんだ……」
西香「うざい病み方してますわね。はーもう仕方ない、わたくしのファンに新しいゲームくらい買わせますわよ」
西香はスマホを取り出し、ファンたちメッセージを一斉送信したようだ。するとこんなメッセージが何人かのファンから返ってきた。
『PS5、確保可能です。値段は相場の10倍になりますが、私が買います』
『値段がとんでもないことになってますが、買っておきますか? 西香様のためなら買います!!』
『転売屋が10倍の値段で出品しています。西香様はお気をつけください、私が買ってお納めすることは出来ますが、必要でしょうか』
西香「……10倍? 転売屋……?」
衣玖「転売屋共がとんでもない値段つけて出品してるのよ……こんなんだから本当のファンに行き渡らないの……それで世界が滅びるとも知らずにバカどもが……」
西香「なるほど……どういうシステムかは理解しました。短絡的ですが目の前の儲けとしては簡単な手ですわね。しかしファンの方たちには買わせないことにしましょう」
留音「おっ。珍しくまともな意見だ……そうだよ、転売屋から買うことで後々苦労するのはファンだからな」
西香「わたくしに貢がれるはずのお金をそんなボロい商売に使わせるものですか。それも別に欲しくもないゲーム機のために。衣玖さん、頑張って自分で買いなさいな。別に発売日からちょっと遅れたっていいじゃないありませんか」
衣玖「うわああああああ!!! 世界よ……! 全ての命よ……お前たちの命は11月12日だ……私がPS5を予約出来なかったら……覚えていろぉ……!!」
あと1ヶ月半以内に世界の命運が決まる。PS4のソフトも遊べる(らしい)上に30万のスーパーハイスペックPCを超えるようなレベルの性能をたった5万円で実現してしまったモンスタースペックゲーム機、PS5の発売と共に。




