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掃除
うさぎのオルゴールは顔だけ陶器で出来ていて
水色のサテンのドレスを着て
クルクル回っていた
21の誕生日 通り過ぎた人がくれた
子どもだましのプレゼント
おめでとうとさよなら
嬉しくも悲しくもなかった
でも泣こうとした
可愛く魅せたかった
笑いたければ、泣きたければ、
そうすればいいじゃないかって
よく言うけど
出来ないんだ
それさえも
ずっと出来ないんだよ
ちらちら、うさぎが見えるんだ
オルゴールの音はしない
ただ、回り続けている
出会いも別れもありがとうもごめんなさいも
みんな浮いてしまうんだ(消えたい)
魂がぬけるように(近寄るな)
真剣じゃないって
聞いていないって
言われたって
必死になってたって
違うって言われたって
努力してないって言われたって
うさぎのオルゴールはどこにいったのだろう
ちっとも想いもなかったのに
やたらちらつく
結局なんにも片付けられないって
まったく
ニンゲンでいるって
しんどい




