表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
356/425

356 スライムさんと試験問題

 お店に入ると、カウンターの上のスライムさんが、私を見ずになにかを見ていた。

 そっと近づくと、紙だ。文章が書かれているようだ。


「こんにちは」

 私がささやくと、スライムさんがこっちを見た。

「わっ! いらっしゃいませ!」

 スライムさんは、ちょっとだけ、とんだ。


「こんにちは」

「こっそりちかづいてきましたね……」

「ふふ。スライムさんが、真剣だったから、声をかけられなくて」

「ふふ。どうも」

「ふふ」

 私たちは意味深に笑ってから、紙に視線をもどした。


「これはなに?」

「これは、よろずやけんていの、もんだいしゅうです」

「ふうん?」

「これをべんきょうすると、よろずやけんていに、ごうかくできます」

「へえ。どんな問題?」

 私は紙をのぞいた。


問題

 はがねのつるぎは、枝を切ることができる。○か×か。


「どうおもいますか?」

「できるんじゃない?」

「ぼくも、そうおもいます! ちなみに」

 とスライムさんは別の紙を見せた。


「ここに、こたえがあります。つぎのこたえがみえにくいように、ちょっと、とおめに、ぶんしょうが、ならんでいます!」

「そうなんだね」

「じゃ、これのこたえを、みますね」

 スライムさんは、細目で答えの紙を見た。


「……ばつですね」

「えっ?」

「ばつ。えだも、ほかのものも、きることができる、だそうです」

「ふうん……?」

 それはそうかもしれないけれど。

 そうかもしれないけど……。もやもやする。


「じゃあ、つぎのもんだいです!」

 スライムさんは言った。


 問題

  鉄の盾は、魔物の攻撃を防ぐことができる。○か×か。


「これはどうだろう……」

 さっきの問題のことを考えると、かならず防げるとは言い切れない気がする。

 その考えを言うと、スライムさんも同意した。


「たしかに、そうですね!」

「じゃあ、×だね」

「はい!」

 スライムさんは、答えを見た。


「……まるです」

「えっ」

「ふせぐことが、できる」

「……」

「……」

 そう言われればそうだけれども。


「じゃあ、次の問題は?」

「はい!」


 問題

  薬草は、食事に使うものである。○か×か。


「これは……」

 私はスライムさんと目を合わせた。

「しょくじに、つかいますよね?」

 スライムさんの目は確信に満ちていた。

「そうだね」

 私も力強くうなずいた。


 答えは。


「ばつ。やくそうは、きずを、いやすためにつかいます」

「……」

「……」

 私は、問題がならんでいる紙をひっくり返した。


「えいむさん?」

「この問題集は、気にしないことにしよう」

「……そうですね!」


 私たちは、きりっ、とした顔をして、薬草を食べた。

「食事でもあるよね!」

「はい!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
クソ問題w この一問のせいで他の問題全ての難易度があがる
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ