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206 スライムさんとやくそう

「いらっしゃいませ!」

 スライムさんは、今日も元気にカウンターの上に現れた。


「こんにちは。今日は薬草を、キュウ個、もらおうかなあ」

「やあえいむさん、くもりのひも、それほどわるくない、うん!」

「そうだね? じゃあ、薬草もらえる?」

 私は言ったけれど、スライムさんはカウンターの上から動かない。


「やっぱり、くだものも、そえておきますか? うしはもーですね?」

「牛? 果物はいらないけど。、ひさしぶりに、毒消し草買おうかな。でもお金ないからやめようかな」

「やめてもいいですよ! くるしみながらかうほどでもないので。そうですね。うんうん」

「そうだね……。……ねえスライムさん」

「なんですか?」

「なんか、や、く、そ、う、でしゃべってない?」


 言葉の最初が、そういう順番で始まっている気がする。


「やですねえ、くいずですか? そんなにやりたければいいですよ。うんうん」

「薬草で話してる!」

 私は確信した。


「どうして薬草で話してるの? 薬草で話すより、薬草の話をしたら? 薬草はすごいんだよ。おいしいし、傷を治したり、健康にもなるんだよ」

「やくそうは、くりぬいてたべるのもいいですね! そこにありますよ、うんうん」

「薬草で話してるよね! あと、や、く、そ、うで話すのに、薬草って使ったらだめじゃないの!?」

「やれやれ、くふうしたたべかたを、そうぞうしてるだけですよ。うんうん」

「薬草で話してる! あと、う、だけ、うんが多くない? もっといろいろ言い方変えてよ! う、がかわいそうだよ!」


 スライムさんは、目をぱちぱちさせてから、にっこりした。

「どうかしてたかもしれません。くみあわせがおもしろくて」

「……おや? ど、く、け、し、そ、う、で話しそうじゃない?」

「けんきゅうするのもいいですね」

「毒消し草で言いそうじゃない?」

「しきりにかんがえちゃいます」

「毒消し草で言いそうじゃない?」

「いいかんじですよね」

「うん?」

「むりなくやりましょう!」

「?」

「……」

「ど、く、け、し、い、む、ってなに!? 毒消しイムさんになってるよ! ちゃんと毒消し草でやってよ!」


「どうしました?」

「おや? ど、く、け、し、そ、う、で話しそうじゃない?」

「くつもありますよ?」

「毒消し草で言いそうじゃない?」

「けっしてわるいものじゃないですよ」

「毒消し草で言いそうじゃない?」

「しんぱいしなくても」

「お? 毒消し草で言いそうじゃない?」

「そこにいっぱいのしなぞろえがあります」

「毒消し草で言いそうじゃない?」

「うちのおみせには!」

「……おー! よくできたね……!」

「……はい……!」」

「……」

「……」


「なんで、や、く、そ、う、とか、ど、く、け、し、そ、う、で話してるの!?」

「あ、きょうはやくそうを、きゅうこ、おもとめですね?」

「ふつうに話すんだね?」

「9こもかってくれるなら、ひとつ、どくけしそうを、おまけにつけますね!」

「あれ? だから毒消し草の話してたの?」

「はいどうぞ!」

「ありがとう!」

「それで、や、く、そ、うのはなしって、なんですか?」

「スライムさんが始めたんでしょう!?」

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