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箱庭の薬術師  作者: ぷにちゃん
第4章 初代勇者の英雄奇譚
112/175

4. 現状を把握します

【交換日記】 =3ポイント加算


【鉢植え:小】 1

【鉢植え:中】 10

【鉢植え:大】 20

【野菜の種セット】 10

【果物の種セット】 10

【ハーブの種セット】 10

【小麦の種】 50

【稲の種】 100

【レンガ:1個】 5

【噴水 - バージョンアップ】 2,000

【テラス席セット】 3,000

【瓶:100個】 3

【部屋】 50

 New!【お風呂 - 増築】 10,000

部屋ひなみ - 増築】 2,000

部屋イクル - 増築】 2,000

部屋まろ - 増築】 2,000

【屋上 - 増築】 10,000

【地下室 - 増築】 30,000

【調合室 - 増築】 15,000

 New!【箱庭の扉 - 増築】 300,000

【無詠唱】 50,000

【文通:1往復】 300,000


【お風呂 - 増築】 =5000ポイント使用

【レンガ】 5×30 =150ポイント使用

【鉢植え:中】 =10ポイント使用

【鉢植え:大】 =20ポイント使用


【合計:5180ポイント使用】


【所持ポイント:999,298,643】



「よいしょっとー!」

「ひなみ、お水くんできたのである〜!」

「ありがとうー!」



 おはようございます、ひなみです。

 私は現在、庭で薬草などの花壇作りをしております。エルフの人たちにもらった薬草があるので、新しくレンガと鉢植えをポイントで交換した。



 それから、花に出した手紙の返事がきた。一晩しかたっていないというのに、前回に負けない文量があってとても驚いた。夜、ちゃんと寝てるよね……? お姉ちゃんは心配です。

 あと、ゲームもあんまりやりすぎたら駄目だよ? お姉ちゃんは、やっぱり心配です。



「ひなみ、嬉しそうである?」



 きょとんとしながら、まろが私の顔を覗き込む。花から手紙をもらった私は、それはもう嬉しくて嬉しくて仕方がないのです! 



「うん。妹とね、手紙のやりとりができるようになったんだ」

「おぉ、遠くに住んでるっていう? よかったのであるっ!」

「えへへ、ありがとう」



 まろが万歳をして、まるで自分のことのように喜んでくれて、私はさらに気持ちが舞い上がってしまう。

 最初は、文通ってなんだ!? と、首を傾げた。リグ様から、「花ちゃんと文通ができるよ」と言われて……なんだろう、そのときの気持ちは上手く言葉にできない。

 家族のことを思い出して、泣いて。それから、ポイントを使ってレターセットと交換をした。

 植物の柄が入った可愛い便せんに、白い封筒。そして、返信用の封筒。この3セットだ。

 でも。いざ手紙を書こうとしても、何を書けばいいのか……言葉がでてこなかった。結果、たった3行の手紙になってしまったわけだけれども。



 そして、今日返事がきた手紙。

 書かれていたことは、まず1つ。私はしっかりと薬草や回復薬(ポーション)の管理をし、把握しておくべきということ。

 確かに、倉庫にしまってある回復薬(ポーション)はイクルのほうが把握しているし、もらった薬草もとりあえず庭に植えておいただけだった。

 なので本日は、まず庭をきれいに整えて、現在ある薬草の把握をしたいと思うのです!



「これ、おいしそう。甘い匂いがするのである〜!」

「わー! まろ、食べちゃ駄目だよ!?」

「むむっ! わかってるのであるっ!」



 いくら人の姿とはいえ、元は雪うさぎちゃん。まろがおいしそうというと本当に食べられてしまうのではと不安になる。

 お土産にと、エルフさんにもらったはちみつをまろにあげたら、すぐになくなってしまった。私はまろの食生活が本気で心配になってきますよ……。

 あとは、お菓子類。まろのおみやげは食べ物ばかりだけれども、仕方がない。はちみつを使用した甘いお菓子が多くて、お土産選びも楽しかった。


 しかしメインは、薬草たちです!

 今回、〈アグディス〉への旅で手に入れたものは次のとおり。



 守護ドラゴンの黄金花

 きらきらと輝く命の花。製薬の材料になる。


 旋律の花

 小さな紫色の花。ダッチョンや妖精の好物。


 記憶の花

 白と水色の、可愛い丸みを持った花。


 王子の実

 金色の花が咲く、きれいな球体の木の実。全体的に、金色に輝いている。


 菖蒲色草

 小さい花がたくさんついている薬草。菖蒲の回復薬(アイリス・ポーション)の材料。


 鈴の音色草

 色とりどりの花に、小さな鈴の音がする球体の実がついている薬草。


 雪色草

 触ると冷たい、結晶でできている薬草。


 闇色草

 黒く、禍々しい魔力を放つ薬草。



 最後、エルフさんにもらった植物がいろいろとすごい。私が知っている情報では、何に使えばいいのかがわならないものばかり。

 そして、どれも日本ではみたことのないような植物。なんとなく、わくわくしてしまう。闇色草はなんとなく怖いけれど、持っても別に変わりはないから問題はないだろう。



「んんと、レンガはこんなかたちでいいー?」

「うん、ありがとう」



 まろがレンガで花壇を作っている間に、私は植えているだけだったものを移植していく。

 街で手に入れられるものもあるかもしれないけれど、基本的にどれも希少なものばかりだ。大切に育てないといけません。

 スキルに頼りきってはいるけれど、すぐに必要でない場合は、ジョウロで水をあげて自然に任せている。



「種類がふえたねぇ」

「そうだね。私も、何に使えばいいかさっぱりわからないから勉強しないと」

「がんばるのである!」

「うん。ありがとう」



 土をスコップで柔らかくしながら、まろが応援してくれる。そんな応援を受けながら、花壇が出来上がったところから植えていくことにする。

 まずは、旋律の花と記憶の花。これは両方とも可愛い花なので、1カ所に纏めて植えてします。同じ種類だけというよりも、交互に咲いている場所があるのもいいのではないかと思う。

 スキルの《天使の歌声(サンクチュアリ)》を使い、それぞれ花が20本程度まで増やしておく。うんうん、なんだか庭が華やかになっていい感じです!



「おおぉぉぉ〜! 可愛いのである!」

「だよね、可愛いよね! 次は、鈴の音色草を横に植えて、雪色草と闇色草を並べて植えよう」

「ん、手伝う!」



 私が鈴の音色草を手に持ち、そっと土へ植える。そのさいに、チリン……と、可愛らしい鈴の音が聞こえる。植物だというのに、不思議。でも、暖かい音色はすごく心を安心させる。

 その横では、まろが雪色草を植えてくれていた。やっぱり、雪うさぎだからこういった冷たい薬草が好きだったりするのだろうか?

 なんだか嬉しそうに雪色草を見つめるまろは、少し儚げに見える。感慨深い何かがあるのだろうか。



「まろは雪うさぎだけど、雪色草のこと知ってるの?」

「ん。知っているのである! これは、雪うさぎが産まれて一番最初に食べるご飯。これを最初に食べるから、強力な雪魔法が使えるのである! とても大切な薬草なのであるっ!」

「えぇっ! 雪うさぎにそんな習慣があるなんて、全然知らなかった」



 そういえば、雪うさぎは希少な魔物だという話だし、知っている人はすくないのかもしれない。

 私はさらにその横に菖蒲色草と闇色草を植えつつ、雪色草のことを考える。まろの好物なのかな? そうしたら、食べたかったりするのかもしれない。人間である私やイクルに食べれるのかは謎だけれども。



「ひなみ、スキルー!」

「っと、そうだった。《天使の歌声(サンクチュアリ)》!」

「んんん〜! 雪色草のいい香りがするのである〜!」



 私がスキルを唱えれば、ふわりと風がゆれて薬草が辺り一面に広がる。その景色はすごく綺麗で、圧巻だ。

 …………んっ?



「って、これは増え過ぎだよおおぉぉ!?」



 見れば、花壇を越えて私とまろの足下まで薬草が広がっていた。

 こんなに効果が出るなんておかしいなと思いつつ、まろと雪色草の話をしていたのが原因かもしれない。無意識に私がたくさん増えたらいいなと考えてしまったのだろう。



「ひなみってば、うっかりさんなのである」

「ははは……」

「ぷぷー!」



 くぅ、まろに笑われて私はダメージだよ! もともとまろのためにって祈った結果だというのに……!



「ひなみ、残りはこの2種類だけ?」

「あ、うん。守護ドラゴンの黄金花と王子の実だね」



 まろが王子の実と守護ドラゴンの黄金花を手にもって立ち上がる。

 辺り一面薬草になってしまったし、この2つはどこに植えようかなと思っていれば……まろが軽やかな足取りで魔力マングローブへ行き手招きをしてくる。

 そうか、王子の実を姫の木と同じ所に植えるのか。確かに、同種類のものだし近くがいいかもしれない。



「姫の木だから、王子の木が守るのである!」



 えへへと笑いながら、スコップで小さな穴を掘って王子の実を植えていく。なんだかまろがロマンチックなことを言い出して、変なものを食べたんじゃないかと少し心配してしまった。

 ここに王子の実を植える。それならば、守護ドラゴンの黄金花も植木鉢に入れて隣に置かせてもらおう。王子と姫を守るドラゴンの花って、そんな感じで。

 庭で物語が出来上がっていくようで、なんだかとても楽しい。



「物語のお姫様は、王子様に。それをそっと見守るドラゴンは、優しい花を咲かす……なんて。《天使の歌声(サンクチュアリ)》」



 優しく、しかし力強く。私がスキルを紡げば、地面に植えた王子の実が発芽して一気に大きな大樹となった。しかしそれだけでは終わらずに、姫の木をくるりと囲むように。守るように。大きく育ち、花が咲き乱れた。



「うわあぁぁ、すごい!」

「きれいなのである……!」



 王子の木と、花を見たのはこれが初めてだ。

 それは気高い王子のように、黄金に輝く大きな花。それが木いっぱいに咲き乱れ、すぐに実を作り、その場に威厳をもたせる。

 それに寄り添うように姫の花も咲き乱れ、まるで舞踏会でダンスを踊っているかのようだった。



「あ、守護ドラゴンの黄金花も咲いてる!」



 鉢植えなので、そこまで数は多くない。

 希少な花なので、庭にそのままというのもあれかなぁと鉢植えにしてみました。これはひなみの回復薬ミニチュア・ポーションを作る材料になる。

 加えて、レティスリール様の涙からできる女神の真珠が必要になる。これは、あと2つだけある。ひなみの回復薬ミニチュア・ポーションを作ってもいいけれど、ほかに何か必要になってしまう可能性もあるためそのまま残してある。



「あ!」

「ん? どうしたの、まろ……あっ!」



 まろが声をあげて、どうしたのだろうと思えば。きらきらと、魔力マングローブに流れる水が輝いていた。いったいどういうことだろうと考えて、もしかして王子の木のせい?



「すごいのである! この水、すごい魔力を感じるのである!」

「ええぇっ!? 魔力マングローブがパワーアップしたっていうこと?」

「そうである! 今までの水もすごくきれいだったのに、それ以上魔力が上がるなんてすごすぎるのである〜!」



 顔をうーっとさせたまろが、ぽんっと雪うさぎの姿になって水へダイブした。私は突然のことで止めることができず、少し水しぶきを浴びる。

 そうすれば、しぶきのかかった部分がラメを塗ったように少し輝いた。きれいだなと、自分の腕をみてほぅと息をつく。

 何か特殊効果でもあるのだろうか? そう考えるけれど、身体の変化は感じられない。ただ輝くだけ、かなぁ?

 うぅーんと考えつつも、わからないので保留にしよう。まろが喜んで水浴びをしているくらいだし、害のあるものではないだろう。



「って、まろ! 身体がすごく輝いてるよ!」

『みっ!』



 ちょ、そんな可愛い雪うさぎ姿でどや顔しないで! 笑っちゃうから!

 とりあえず、まろと一緒にお風呂に入ってきらきらを落としておこう。イクルが見たらびっくりしちゃうだろうし。



「とりあえず、お風呂にしようよ。濡れたままだと風邪をひいちゃうかもしれないし」

「わかったのであるー!」

「うん。お風呂も増築したから、期待して!」

「おおぉぉ〜! さすがひなみ! お風呂は気持ちよくて好きなのである」



 まろが人の姿になって、るんるんとスキップをしながら私を家へとひっぱっていく。お風呂の増築をしたと伝えていなかったので、楽しみで仕方がないんだと嬉しくなる。

 かくいう私もまだ見ていないので、実はかなり楽しみ。もともとが可愛いお風呂だったので、どうなるんだろう。広くなったりするのかな?

 しかし増築したといっても一段階のみ。二段階ぐらい増築しておけばよかったかなぁ?



「あれ?」



 今後の増築をどうしようかと思いつつ、家へ入れば……お風呂の前にイクルが立っていた。どうしたのだろうと思えば、どうやらお風呂を凝視している様子。イクルが私たちに気付かないほど、すごいお風呂になっていると?

 ここまでなにかを凝視するイクルを初めてみたなぁと思いつつ、私もイクルの隣へ行ってお風呂を見る。



「……露天風呂っぽいのができてる!」

「あ、ひなみ様」

「一段階増築をしたんだけど、すごいね」

「そうだね……」



 今まで使っていた浴槽は消え、手前には広い身体を洗うスペース。そして2段ほど段差があり、切り株の家から枝として大きく飛び出た浴場スペース。

 中に入って見てみれば、外は木の枝や葉で見えない。けれど、真上を見上げれば空。透明なガラスのようなものがあるので、外ではないけれど。きっと、夜になると星空を見ることができるのだろう。



 こんなに贅沢な暮らしでいいのかなと、少しそわそわしてしまう私です。

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