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強制的に転生させられたおじさんは公爵令嬢(極)として生きていく  作者: 鳶丸
本編

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087 おじさん学園長とともに王城へ行く


 学園の停車場へとゴーレム馬車を停める。


「じゃあね、リー。お先に失礼させてもらうわ。そ、それと今日はありがとね!」


 聖女に続いて、アルベルタ嬢とパトリーシア嬢も別れの言葉をつげようとしたときであった。

 

「待っておったぞ、リー!」


 学園長である。

 仙人が持つような(あかざ)の杖を手に、仁王立ちしていたのだ。


「学園長も王城へ?」


 しれっと誤魔化すおじさんである。


「うむ。ワシも行った方が話が早いと思うてな」


「ではご一緒しましょうか」


“頼む”と学園長が馬車に乗りこんでくる。


「学園長、リー様。私たちはここで失礼します」


 アルベルタ嬢たちは、厄介ごとの臭いを感じとったのだろう。

 そそくさとその場を離れていく。

 余計なことに首を突っこまない。

 さすがに貴族の御令嬢であった。

 

 おじさんは学園長とともに王城へとあがる。

 馬車の中でおじさんは、学園長から熱心な勧誘をうけた。

 上級ダンジョンを一緒に攻略しようと。

 

“好き放題やってよいぞ”との言葉に、おじさんはあやうく頷きかけた。

 が、なんとか苦笑いでお茶を濁したのである。

 

 恐らく通達が入っていたであろう、すんなりと王城へと入る。

 とおされたのは謁見の間ではなく、国王の執務室であった。

 そこには国王と父親、宰相の三人が揃っている。

 

「本日は拝謁の機会を賜り……」


 きちんと挨拶するおじさんをとめたのは国王陛下その人である。


「すまんな、リーよ。それよりも建国王陛下と会ったと聞いたのだが」


 おじさん以外のおじさん()たちの目がキラキラとしている。

 みんな大好き建国王なのだ。

 期待の目を向けられても困る。

 

 と言うかである。

 おじさん、今さらながらかなり塩対応をしたのではと思う。

 時間的な制約があったのだから仕方がないことではある。

 が、この面々の態度を見ていると、建国王に迷惑がかかりそうな勢いだ。


「ええと、どこからお話ししましょうか?」

 

「最初から!」


 おじさん()たちの声が揃った瞬間であった。

 

 リクエストどおりにおじさんは語った。

 ダンジョンに入り、順調に攻略したことからである。

 そして転移装置のある部屋にたどりつき、聖女が罠にかかったこと。

 聖女を救助しに行き、そこで建国王の残滓に会ったことがメインである。

 

「それで建国王陛下は?」


「陛下ご本人ではなく、その残滓ですわ」


 おじさんは一応、釘を刺しておく。

 だが、効果がないようだ。

 

 おじさんはひとつ息を吐く。

 

「これが建国王様の残滓から下賜されたものですわ」


 おじさんは指輪と鍵を取りだして、国王の机の上に置いた。

 

「おお! これは!」


「ご存じなのですか、兄上!」


 国王が大仰に頷いてから口を開く。


「この鍵は口伝にあるものだな」


「口伝?」


「王の座を引き継ぐときにな、重要な事項の申し送り事項が伝えられるのだ。その中には建国王陛下のものもあってな……」


 これは話が長くなりそうだと、おじさんが思ったときである。


「陛下、その話はまた後日に。ここは話を先に進めましょう」


 と、宰相が割って入ることで事なきを得たのであった。

 

「で、あるな。ではリーよ、後ほどその鍵を使う部屋に案内しよう。建国王陛下の御言葉どおり、中にあるものはそなたの好きにするがいい」


「御厚情ありがたく」


「いや礼を言うのはこちらの方だ。まさか建国王陛下と話ができる機会を得るなど、僥倖という言葉ではすませられん。別途、なにかしらの褒美をだそう」


「陛下の望まれるままに」


 おじさんが頭をたれる。

 そして話は本番に入っていくのだった。

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