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強制的に転生させられたおじさんは公爵令嬢(極)として生きていく  作者: 鳶丸
本編

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079 おじさん講師としての第二回ダンジョン講習

 

 誰がおじさんと組むのか。

 問題はそこであった。

 薔薇乙女十字団(ローゼン・クロイツ)としては、誰もが希望するわけである。

 揉めに揉めて、結局は男性講師の鶴の一声で決まった。


 おじさん・聖女・アルベルタ嬢・パトリーシア嬢の四人である。

 女子組の中でも実力順に選んだ結果だ。

 もちろんのことだが残りの女子たちのヘイトが男性講師に向いた。


「ダンジョン講習は今回で終わりじゃないからなー。つまりだー。こう順番で回っていくことになるなー」


 その発言で男性講師は女子組のヘイトをそらしたのである。

 鮮やかな手なみであった。


「ふふん。じゃあリーに私たちの力を見せてあげるチャンスね!」


 ごきげんな聖女の言葉に深く頷くアルベルタ嬢とパトリーシア嬢である。


 ちょっとした波乱はあったものの、こうして第二回のダンジョン講習は幕を開けた。

 ダンジョンに向かう前、おじさんはちょっとした注意をうけている。

 講師扱いといっても学生なので、どのような振る舞いをするかのレクチャーだ。

 それにおじさんの使い魔はなるべく使わないようにとのことであった。


「では参りましょうか」


 本日のおじさんのお召し物は前回と同じである。

 軍服調の制服にスカートではなく、パンツスタイル。

 肩で留めるタイプのマントを羽織っていた。

 ただ髪型はお団子にして後ろでまとめている。

 あと講師扱いとわかりやすいように腕章をしていた。


 おじさんたち四人が初級ダンジョン入り口にあるストーンサークルに入る。

 

 おじさんたちが転移した先は、いわゆる古式ゆかしい迷宮といったイメージの場所だ。

 石壁で囲まれた通路のところどころに光る珠が設えられていて、足下までしっかり照らされている。

 事前に講師に配布される地図にも、しっかりと記載がある場所であった。

 さすがにおじさんと言えど、二回連続で未踏破区域を引くようなことはなかったのである。


「じゃあ行くわよ!」


 聖女が音頭をとって歩き出そうとしたところで、おじさんが待ったをかけた。


「念のために小鳥ちゃんを喚んでおきますわ」


 本来は使い魔であるトリスメギストスと連携させて使うものである。

 ただし、数が少なければおじさんだけでも処理できるのだ。

 そこでおじさんは二羽の式神を召喚した。


 最大で四羽程度までなら、なんとかなる。

 だが何かあったときの対処が遅れることも考えて、余裕が残せる二羽にしたのだ。


「これで準備万端ですわ」


 改めて迷宮を進んでいく。

 この面子であれば、武闘派僧侶(モンク)である聖女が前衛になる。

 アルベルタ嬢とパトリーシア嬢の二人は純粋な魔法使いだ。

 そこでおじさんが斥候としての役割を担うことにした。

 ただし戦闘には極力参加しない。


 迷宮のあちこちをウロウロとしながら、先へと進んでいく。


「次、曲がり角のむこうに魔物がいますわ」


 おじさんの言葉に三人が警戒の色をみせる


「エーリカ、私が牽制してパティが足止めするわ」


 アルベルタ嬢の指示に聖女が、“わかった”と短く答える。


 曲がり角にさしかかろうという場面で魔物が姿をみせた。

 低級のゴブリンである。

 すかさずアルベルタ嬢が強風を吹かせると、ゴブリンたちが転んでしまう。

 そこへパトリーシア嬢が火球を撃ちこんだ。


「ちょ! それはダメえええええっ!」


 聖女があわてて距離をとる。

 哀れなゴブリンたちは何もできずに火球に呑まれて消失してしまう。


「パティ! あれのどこが足止めなのよ!」


「リーお姉さまに教わってから調子がいいのです! なのでいい機会だったからやっちゃいましたの」


「やっちゃいましたの、じゃないでしょ!」


 てへぺろとしているパトリーシア嬢に喰ってかかる聖女であった。

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