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左遷錬金術師の辺境暮らし ~元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました~   作者: 出雲大吉
第6章

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第220話 本部「休日?」


 クリスとの話を終え、アトリエを出ると、そのまま本部を出た。

 そして、ホテルの部屋に戻ると、ベッドに横たわる。


「ふう……結構やることがあるな」

「試験問題作成に杖作りですもんね。でも、凱旋門とチョコレートケーキと楽器のお店に行くのも忘れてはなりません」


 遊びだな。

 まあ、気分転換にはなるだろう。


「わかってるよ。まあ、半分は休暇なんだ。適当にやる」

「それが良いと思います……んー? ん? んん?」


 ヘレンが扉の方を見て何回も首を傾げた。

 何故ならノックが3回も聞こえてきたから。


「クイズだな。アデーレ、レオノーラ、エーリカだ」

「1番と3番がわかりづらいんですよねー……」


 アデーレとエーリカのノックの音はちょっと似ているからな。


「開いてるぞー」


 そう声をかけると、扉が開き、3人娘が入ってきた。

 しかも、レオノーラを先頭にするという姑息さ。


「やあやあ、ジーク君。お疲れ様だね」

「お休み中でしたー?」

「本部はどうだった?」


 3人娘が矢継ぎ早に聞いてくる。


「今日は話だけだ。さっき帰ってきたばかりでベッドに寝転んでいただけだ。いつも通りだった」


 ちゃんと3人に答える。


「機械みたいだよー。それよりさ、誰がノックしたと思う?」


 ほら、クイズだ。


「アデーレ、レオノーラ、エーリカだ。そして、誤魔化すために入ってくる順番を変えた」

「おー! すごーい!」

「本当にわかるんですね。なんでわかるんですか?」


 エーリカが聞いてくる。


「お前らもよく聞けばわかると思うぞ。結構わかるもんだ」


 しょうもない能力だわ。


「へー……今度よく聞いてみます」

「コツは愛だよ、愛」

「愛ですかー。良いですねー。私もよく考えたらレオノーラさんはわかる気がします。愛ですかね?」

「愛だよー」


 お前はわかりやすいんだよ。


「買い物は済んだのか?」


 謎のやり取りを始めた2人を放っておき、アデーレに聞く。


「今日は見て回っただけ。買うのは後ね。そっちは?」

「本部長に仕事の話を聞いてきた。それとクリスと少し話したな。あ、受付でサシャとマルタに会ったわ」

「へー、元気そうだった? 手紙のやり取りはしているんだけど、マルタは忙しそうなのよね」


 アデーレって本当に手紙が好きだよな。

 電話でいいじゃん。


「忙しそうではあったな。でも、元気そうだったぞ。サシャも含めて食事に行きたいって言ってたし、時間を見て、行ってこいよ」

「そうしようかな……」

「その辺は明後日にでも話せよ。あ、そうだ。お前ら、仕事はどうする? 俺は明日から試験作成と杖作りに入るが、別に王都を回るなり、買い物に行くなりして遊んでてもいいぞ。できたらテレーゼのアトリエを奪いたいからついてきてほしいけど」


 あいつは絶対に3人娘がいてくれないと、アトリエを貸してくれない。


「一応、仕事の名目で来てますから行きますよー」

「うん。行く。マルティナちゃんに魚を持っていかないといけないしね」

「それもあったわね。となると、薬品生成チームに行くのか……」


 そうなるな。


「アデーレ、頼んだぞ。真っ先にエルヴィーラに話しかけるんだ」

「いや、ハイデマリーさんが絶対に覚えてないって言うと思うけどね」


 言いそうだ。


「とにかく、頼むわ」

「わかったわ」


 その後、少しゆっくりと過ごし、夕食の時間となったので俺の部屋で食べる。

 そして、この日は明日のことがあるので早めに就寝した。


 翌朝は例によってバイキングでテンション高めの3人娘に呆れながら朝食を食べる。


「あー、お腹いっぱいです」

「まさか追加でフルーツが出てくるのは予想外だったね」

「歩こ……」


 満喫してんなー。


「じゃあ、俺は本部に行ってくるから頑張れよ」


 そう言って立ち上がった。

 鑑定士の試験は午後からのため、こいつらはホテルで待機なのだ。


「はい。終わったらホテルでいいですか?」


 エーリカが聞いてくる。


「そうだな。多分、お前らの方が早いと思うから帰ったら声をかけるわ。それから夕食に行こう」

「わかりました!」

「いってらっしゃーい」

「サシャによろしく……あ、休み、かしら?」


 俺はお腹をポッコリさせ、一言も発せずに倒れているヘレンを抱えると、席を立ち、ホテルを出る。


「ヘレン、大丈夫か?」

「苦しいですー。これが幸福の苦しみってやつですかー?」


 ただの食べすぎだ。


「明日からは自重するんだな」

「そうしまーす」


 そう言いつつ、食べるのが食い意地が張ったウチの猫なんだよな。


 あまり振動しないようにゆっくりと歩き、本部にやってきた。

 そして、本部に入ると、受付にはサシャがいたので近づく。


「よう。お前は休みじゃないのか?」

「おはようございます、ジークさん。私は一昨日休んだので今日は出勤です」


 受付って休みも安定してないんだよな。

 大変だわ。


「お疲れさん。仕事なんで本部長のところに行くわ」

「あ、それなんですけど、本部長は急遽、大臣に呼び出されたとかで王宮に行かれました」


 あー、休みだというのに大変だな。

 権力を手に入れるとこういうこともあるか。


「わかった。そういうこともあるだろう」

「ですね……それで伝言なんですが、『部屋は貸してやるからもう一つの方の仕事でもしてくれ』だそうです」


 杖の方ではなく、試験問題の作成か。


「じゃあ、そうするわ。本部長の部屋にいるが、余計な電話は回すなよ」

「わかってます」


 サシャが頷いたので階段を昇り、本部長室に向かった。


いつもお読み頂き、ありがとうございます。

コミカライズが更新されておりますのでぜひとも読んで頂ければと思います。(↓にリンク)


よろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
連日更新ありがとうございます。 ヘレンちゃん。お腹ぽっこり。かわいい。美味しい満腹は幸せだね。よかったね~~~。
ノックイベントはしばらく擦れそうね。すき。 コミカライズねぇ。うーん 解釈不一致なんで没入感ないのよね あんなに感情や表情をデフォルメする世界観で朴念仁は成立し得ないし 何よりジークの飄々とした要素…
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