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悪意と善意のこじれ

しばき隊がまたやらかしたか。

ツイッターを見ていて驚いた。

レイシストしばき隊の指導者層が高校生の実名をさらし糾弾していたのだ。いや。糾弾ではない。事実上の脅迫だ。高校にデモ行動をさらして退学に追い込むと脅したのだ。

これはもう人権論うんぬん以前の刑法の脅迫である。

それに、個人の思想信条によって教育の機会を奪うのは、思想信条の自由と教育を受ける権利を標榜する憲法を踏みにじっているのではないだろうか?


前々から「しばき隊」には薄気味悪さを覚えていた。草の根の反レイシズム運動を標榜しておきながらバックグラウンドには元有名コメンテーターで国会議員の有田芳生氏が存在し、メンバーには反グレやギャング、暴力団上がり、赤軍シンパなどなどがいるあたり、反社会的勢力による運動と言う印象が強い。真の草の根運動と言ってもいい在特会がそう言うデータが出ないのとは対照的で、まさしく作られた草の根運動の象徴と言えよう。


彼らの行動が暴力主義に根差しているのはまあ明白で、初のカウンター行動を宣言した時に銃器を持ってくるとかツイッターで書いているあたりなかなかに脳内のネジが吹っ飛んでいるようだ。しばき隊シンパは殴り込みや自転車による突撃その他を行い現行犯で逮捕者を出している以上彼らは犯罪者集団としか言いようがないといえよう。


反レイシズム本の中には在特会の論拠をひっくり返すともいうが、実際は論点のすり替えでしかなかったりする本も多い。

先ず、今の在日朝鮮人の殆どが朝鮮戦争以降の時代に密入国してきた人間であった。太平洋戦争云々とは全く関係ない領域できた違法移民である。無論入管法に抵触するから本来は韓国に送還されてしかるべきだが、彼らは戦争被害者を装って延々と弁済を求めるという手に出た。

これは昔、政府が正式なレポートで報告した内容でもある。

日本国籍の強制剥奪が生じたのは日本のせいだから日本政府が責任を持てとも言うが、国籍剥奪は何も日本の責任ではなく朝鮮独立を指示したGHQ≒アメリカの責任である。彼らが朝鮮半島を独立させた以上責任は独立を要請始動した側にあると考えるのは必然だし、実際、帰国事業を行おうと日本政府も努力していた。その名残が朝鮮学校である。そう。朝鮮学校の設立理由がもはやないのに、未だに設置されているのだ。

そして、帰国事業を破壊したのは韓国である。責任は全面的に韓国政府にあると入れるかもしれない。

しかも、民族教育を行う代償として政府からの援助を受けないことを確約してきたのに、それを反故にしようとしている。多くの国の外国人学校は現地政府の援助を受けていない。朝鮮学校の援助を行えば日本国内のアメリカ人学校にも同内容の援助が必須となる。そのことを意図的に忘れている。

さらに行政の不平等(朝鮮人による犯罪に対する不逮捕を決め込む警察など)が過去に存在したことが在特会と言う存在を形作ったとも言えよう。

ネット右翼は法の厳格な適用を求める層である。この原理原則がここでも認められるのだ。


それに加え日本と韓国の不平等感が彼ら在特会を一気に押し上げた。

韓国文化は日本国内では何ら障害を受けるわけでもなく紹介されるが、日本文化は韓国国内では検閲されてるのだ。文化的な価値観云々の領域における不平等を正せという在特会の価値観はある意味正しいし、それに関しては銃弾を送ることなく、デモ行進等の合法的手法でのみ行っている。

それを違法で暴力的な手段で対抗しようとした以上「しばき隊」は名実ともにテロリストグループである。鳩山邦夫氏が「友達の友達がアルカイダ」と言って大問題になったが、ならば有田芳生氏はテログループの首魁である。大問題だ。


しばき隊の行動は多くの矛盾をはらんでいる。レイシズムすべての排撃を訴えるなら沖縄の反米軍闘争も批判し糾弾せねばならないはずだ。反米軍闘争は、在特会の訴えより根拠に乏しい罵詈雑言が並んでいる。米軍人全てを殺人鬼の強姦魔といって家族にまで心無い言葉を叩き付ける手法は在特会並みかそれ以上に悪質と言えよう。

彼らの望む反レイシズム法ができ、そして沖縄の反米軍闘争が取り締まりの対象とならなかった場合、その法自体が一種の思想弾圧法案として憲法違反の立法であると糾弾される。

彼らはそうはならないというだろうが、これは間違いだ。反米軍闘争を正義とするならば在特会の行動もまた同じ正義だ。身の回りの根拠なき危険を訴えている以上、それは対象国で判別するのは法の下の平等に反する。

仲良くしようぜと言いながら在特会に中指を立てている。日本ではそう問題にならないがアメリカでやれば手首から先がショットガンでミンチになっても文句は言えない。彼らは在特会以上に排他的と言えよう。所詮はギャングスタに憧れた三流のチンピラの集まりである。


在特会の言動はそう褒められたモノではないかもしれない。実際彼らの言動は過激化の一途をたどっている。品がないという批判も、まったくと言える。

しかし、しばき隊はそれ以上に問題となる行為ばかりだ。在特会の主張が法による厳格な統治である一方、しばき隊の行動は法による統治の否定である。そして、法による統治の否定を標榜する団体のバックグラウンドに立法府の議員がいることは日本史上最悪のスキャンダルであろう。有田芳生氏は冒頭の高校生の名をさらしたツイートをリツイートしており、人権意識の希薄さを露呈している。そうである以上、国会議員としては失格であろう。

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