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女らしい女は、きらいですか?

最近、人工知能学会の学会誌のリニューアルが問題となった。

何も問題にするようなことではないと思うのだが、表紙の絵が「これが学会誌!?」と思えるようなかわいらしい、有体に言えば萌え絵なのだ。

それは黄色いワンピースを着た女性が片手にほうきを片手に本を持ち背中にアンビリカルケーブルのようにケーブルがつながっているというもの。

最近はやりのロボット掃除機あたりをモチーフにしたらしいこの表紙を「男の薄汚い願望を現した絵」「挑戦的と言いながら思想は守旧的」「オタクの妄想」とフェミニズム団体やシンパの個人が叩きまくったのだ。

で、落ちはというと書いたのは女性イラストレーターでコンペティションで優秀だったからだそうだ。

『フェミニズム』団体は、一人の『女性』の仕事や生き方を徹底的に否定したに等しいのだ。


まず、基本的に、日本の工学系はオタクの巣窟である。

フェミニズムにどっぷりつかる文系の人たちにはわからないかもしれない。

オタクである理由は志望動機にも表れている。ロボット工学を志望したなら大抵ガンダムか勇者シリーズ、はたまたマジンガーやエヴァを知っているはずだ。自動車工学なら好きなメーカーの一つや二つは上げるだろうし、コンピュータ工学だと攻殻機動隊が出てくるかもしれない。

工学部はまさにオタクの巣窟。そうじゃない人も多いだろうが、でもみんな意識の根底の共通理解の土台としてなにかへの執着がある。譲れないものは工学の基礎基本では重要だ。何か譲れないものがあれば、他にも譲れないものができるのだ。

たまにそこら辺を理解しないまま迷い込んだ人がいたりするが、教化されるか、はたまた精神に闇を抱えて周囲を軽蔑するか。

数学科なんて行ってみればいい。数式の解法や証明でエクスタシーを感じてる奴がいる。


さて、話を戻そう。

フェミニズム、というのは女性の権利を重視するという考え方だ。

日本においては明治のころの東京婦人矯風会や青鞜社の運動から本格化したと言ってもいいだろう。

これらは当時の日本の政策が、極端な男性社会政策だったために生まれた運動だった。

女は家を護っていてほしい。これが女性を檻に閉じ込めているという価値観として是正を始めた。結果、女性の地位向上は成されていった。

このようなことになったのは日本が明治以降の急激な変革の中、政治的な問題を富裕層、特権階級の中で決定することによって重要な問題をより早く解決するという姿勢があったこと、そして、国家の土台と屋台骨を作り上げる必要があったため、さまざまな革新熱を一挙に警察力と軍事力で鎮静化させ堅剛な制度を維持することが優先されたことが理由となる。

一応、女性選挙権というのは戦前において一時、家主に限って解放されたことがある。この当時、女性の選挙権は世界でも数例しか存在しなかった。

その後選挙制度の変化で女性の選挙権は全面凍結されることになる。


その後、幸か不幸か日本の女性の人権は太平洋戦争後大きく変わってしまう。

女性の参政権があっけなく認められ、家長制度も廃止。当面の目標を失った日本のフェミニズムはここから暴走を始めてしまったのかもしれない。

日本以上にフェミニズムが異常にみられる国はないかもしれない。

日本版アパルトヘイトといってもおかしくないほどに現代日本では女性優遇策が続いている。

その最たるものが女性専用車両と、親権裁判である。

女性専用車両というのは女性の痴漢被害を防ぐためとして作られたものである。ただ、その割にまだ痴漢被害は多いし、女性がなぜ専用車両にタコづめになろうとしないのかもわからない。これじゃアパルトヘイトの白人専用車両だ。

親権裁判もその多くが母親に親権が渡るという。母親の方がよっぽど育てられるというのは男性差別的としか言いようがない。

その他、商業的理由と言いながらレディースデイの連発とか強姦罪の適応が男性が女性を襲った時のみとかいろいろやっている。

これって男性差別じゃない?というと決まって「男性は強いからこの程度甘んじろ」という。それ自体が男性差別だ。男って意外と弱いのだ。しかも女は弱いという自己弁護。そりゃあきませんて。


フェミニズム団体は、舵を変えるべきだ。

今のままでは女性にまで批判されるだろう。

女は外に出るべきというのはもはや古すぎる。

最近専業主婦になりたいという層が増えてきたという。

共働きじゃないと子供が産めない世界ではなく、片方だけでも子供をパートナーを養える世界を作るべきだと誰も言えないのだろうか。私はそう思う。

専業主婦もキャリアウーマンも等しく女性だ。女性の保護が旗印のフェミニストが女性を差別し批判してどうするつもりだろう。


“フェミニストはそれこそ女性全体を護るべきだ。キャリアウーマンも専業主婦も、御淑やかな大和撫子も言うより手が早い活動派も、男の上に立ちたい人も男を支えたい人も、エロ嫌いもむしろエロで生計立ててるってのも、すべての生き方をを肯定しそれらの女性の権益全てを護るという動きに変わるべきだ。”

これは私がツイッターでつぶやいた言葉だ。

女性団体の最近の行動はもはや女性本位とは違う行動にしか見えない。

彼女らは男に利用されたくないと言いつつ、もっと気味の悪い領域に利用されつつある。

女性の権利を護るため。そして女性を護る男性を護るため。フェミニズムは変わっていくべきなのだ。

私は、そう思うのである。

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