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元就の野望~全国版~。わたしはガチャを駆使して補佐します  作者: 那田野狐
第25章 元就さま武家の頭領へ編

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第6話 越中へ侵攻準備

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 - 1539年(天文8年)4月 -

 - 近江(滋賀) 観音寺城 -

 -三人称-


 尾張(愛知西部)の斯波氏を従属させ、美濃(岐阜南部)の斎藤氏をほぼ支配下に収め、三河(愛知東部)の制圧を完了させた毛利元就は、本拠点を近江の観音寺城に移した。本拠地の移転を提案したのは畝方元近だといわれている。

 なお、摂津(兵庫南東部から大阪北中部)の大坂城は近畿での毛利氏の教育の拠点として運用される予定だ。

 そしていま観音寺城では、今川氏虎を討ち取り駿河(静岡中部から北東部)を奪還した今川元親が毛利元就に謁見していた。


「今川家は本日をもって毛利家に従属いたします」


 両手を床について今川元親は毛利元就に向かって頭を下げる。


「面を上げられよ。元近から話は聞いている・・・」


「はっ」


 毛利元就の言葉に、今川元親はゆっくりと頭を上げる。なお、スムーズに今川家が毛利家に従属を認められたのは、毛利家の重臣である畝方元近が今川元親の烏帽子親であるというのが大きい。

 他家の重臣が、足利将軍家に連なる名門の今川家の当主の烏帽子親になるというのは前代未聞の出来事だったが、今川家が分裂し今川元親が本拠地である駿河を追放された直後という状況だったので特に問題にはならなかった。(畝方元近のやることに文句を言う人間がいなかっただけともいう)


「大坂城で一定期間の研修ののち、希望の部署に配属となる。今後とも励め」


「ありがとうございます」


 毛利元就の言葉に今川元親はいま一度、大きくそして深く頭を下げた。



- 主人公 -


ー 佐渡(新潟佐渡島) 国府川陣屋 ー


「今川殿が駿河を平定した後、観音寺城の御館様との謁見を果たし。従属を許された上で、大坂の学校に入りました」


 服部半蔵くんが報告書に目を落としながら北畠晴具さんに報告する。


「で、駿河の代官は誰が?」


「相合殿です」


 服部半蔵くんのいう相合殿とは、元就さまの異母弟である相合元綱さんのこと。史実では1524年に元就さまに謀反を起こして討たれたんだけど、この世界では相合元綱さんが坂広秀に担ぎ出される前に俺が相合元綱さんに接近して、謀反を阻止したんだよね。そして今回の人事を外から見れば、毛利氏が駿河に一族の者を配置し、対武田の拠点として重要視していると見るだろう。


「相合殿を駿河に置いて相互不可侵の条約を締結すれば、武田は条約が切れるまでに東日本を完全制圧して、それから毛利と最終決戦を挑むことになるでしょうね」


 そう言うと北畠晴具さんも頷く。実際、既に三河(愛知東部)・遠江(静岡大井川以西)・駿河(静岡中部から北東部)の東海三国を復興するという名目で、武田氏の穏健派を通じて毛利氏と武田氏との間で三年間の相互不可侵を締結したい旨をこちらから打診している。

 既に伊逹征伐のために準備を進めている武田氏は、対毛利への時間稼ぎになるから、この提案は受け入れられるだろう。ただ、毛利氏と武田氏の間で不可侵条約が締結されても、毛利氏は武田氏が進出していない日本海側を北上する事が出来るから、伊達氏討伐に時間をかけると武田氏は北と南から挟まれるという大きなハンデを背負うことになるんだけどね。


「続いて、能登(石川県北部、能登半島)の制圧が完了しました。北陸方面軍は越中(富山)への移動を開始。来月の中旬には越中東部への侵攻が可能になります」


「うむ。では評定。いや、内閣に侵攻を開始する・・・報告だけでよかったか?」


 北畠晴具さんがこちらに顔を向けたので頷いておく。本拠地と前線が遠く離れるため、前線の方面軍司令官には自由に軍を動かす権限があるんだよね。元就さまが本拠地を近江に移したとはいえ最前線である佐渡(新潟佐渡島)は遠いから。


「では(それがし)は、侵攻が開始されるまでに越後(新潟本州部分)守護の上杉家と守護代の長尾家との間に楔を打ちこむことにしょうか」


 北畠晴具さんに提案する。ついでに越後の混乱に伊達氏を巻き込もう。伊達氏当主の伊達稙宗は、三男の伊達実元を越後守護の上杉定実に養子に入れて越後の実質支配する策を諦めてないからね。

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― 新着の感想 ―
[一言] >「相合殿を駿河に置いて相互不可侵の条約を締結すれば、武田は条約が切れるまでに東日本を完全制圧して、それから毛利と最終決戦を挑むことになるでしょうね」  となると武田家との勝敗がつけば、天…
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