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99話 アルテナ、星になる

勘違いで召喚して来たこの女神が強引すぎる 〜ふざけたチートスキルで女神をボコしながら冒険します〜


タイトルをこう変更しました。

読んで下さっている方これからもよろしくお願いします



 ダンジョンから帰った次の日の朝。

 私、アルテナ、ミラの三人で旧居住区にある空き地に来ていた。

 昨日浮き彫りになった私の欠点、体力不足を補う方法を考えるためである。


「と言うわけで、こんなものを作ってみたわ」


 そう言って二人に作って見せたのは、胴体に操縦席があるタイプの、手足がついた三メートルのゴーレムである。

 私自身の体力が上がらないのであれば、以前自転車や車を作ったように、乗り物で解決できないかと思ったのだ。

  

「へー、ロボットみたいで良いじゃない! でも……もうちょっとかっこよく出来なかったの?」

「ミラはかっこいいと思うよ?」


 二人に見た目に関して意見を言われるが、そこはどうでも良い。

 

「良いのよ、試しに作っただけなんだから。じゃあちょっと待ってて」


 ゴーレムを座らせ操縦席に乗り込み、再び立たせる。


「よし、じゃあ動かすわよ」


 操縦レバー(飾り)に手をかけ、頭の中でゴーレムに命令する。

 重いため少し動きは鈍いが、歩かせたり、走らせたり、ジャンプしたり、ちょっとした岩を持ち上げたり、岩で作った壁を殴ったりなど一通りの動きは出来た。

 ……けれど。


「はぁ……。まあこんなもんかしらね」


 少しため息を吐きながらゴーレムからすたっと降りる。

 

「とりあえずこれはボツね」

「そう? ゴーレムに乗ればあんたの体力不足を解決出来るじゃない」

「確かにそうだけど……私の戦い方と合わないわ」


 やはり重い分動きが鈍いため、自分の思い描いた動きとワンテンポ遅くなるし、巨体な分小回りも効かない。

 おまけに操縦席に座れば視野も狭まってしまう。

 サポート型の私にはとても向いてない。

 まあ良い、それはわかり切っていたこと。

 ここから試行錯誤していけばいいのだ。


「二人とも、何かいい案はない?」

「はーい! ミラの中に入るのはどうかな?」

「え?」


 元気に手を上げながらミラが本体(箱)を差し出してくる。

 いや、どうなんだろうそれは?


「私を収納するって事?」

「違うよ、ミラの本体は動かせるから、それに乗って移動するのはどうかなって」


 なるほど、そもそも生き物は収納出来ないんだった。

 試しにいつものミラのように本体に収まってみる。


「エレン様、行くね!」

「わわっ!?」


 ミラがそういうと、私を乗せた状態で本体が空中に浮かび始める。

 急に動き出すから驚いたがなるほど、これはいい。

「ミラ、これで動いてみてくれる?」

「うん、わかった」


 ミラが浮かびながら移動し、それに追従する感じで本体も動き出す。

 最初はゆっくりと、慣れてきたら徐々に速くしていく。

 なんだろう、遊園地にアトラクションに乗ってるみたいでとても楽しい。

 少しの間ミラと一緒に空中浮遊を楽しんだ後、私は本体から降りた。


「どう、エレン様? ミラの中(本体)に入れば疲れないし、ゴーレムより速く動けるよ!」

「……そうね、でもごめんなさいミラ。これは採用出来ないわ」

「え? そうなの?」


 ミラが不思議そうにこちらを見つめてくる。

 確かに空中を軽快に動けるのは魅力だ。

 けれど、本体を動かしてるのはミラだし、分身と本体はあまり離れられないから、私まで戦闘時、前線までいくことになってしまう。

 ただ、移動方法として空中に浮くのはいい案かもしれない。


「ごめんね。でもいいヒントを得られたわ。ありがとうミラ」

「ミラ、役に立てたの? えへへ、嬉しい♪」


 ミラの幼く可愛い満面の笑顔を見て、私は衝動的にミラを抱きしめ、美しい紫の髪を撫でる。

 ああもう、なんて可愛い生き物なんだろう。

 一生私のものに……っていけないいけない、ヤバい心が芽生えかけた。

 

「ちょっと、エレンばっかりずるいわよ! ミラ、あたしもあたしも!」


 アルテナが子供のように目を輝かせながら近づいてくる。

 どうやら空中浮遊を自分も楽しみたいらしい。


「その前にアルテナ、あなたも何かいい案を出しなさ……いや、なんでもないわ」

「ちょっとあんた!? 今あたしが考えても無駄だとか思ったでしょ!? あたしにだって良い案の一つや二つ思いつくわよ!」

「……じゃあ期待しないけど、何かいい案があるの?」

「それは……えっと……」


 急に勢いが無くなり、私から視線を逸らし始めるアルテナ。

 それをジト目でジーっと見ていると、何かを思いついたのか不適な笑いを浮かべ始める。


「ふ、あたしとした事が天才的な案を思いついてしまったわ」

「へぇ、どんな案を思いついたの?」


「聞いて驚きなさい! 背中にロケットブースターをつければいいのよ!」

「……ロケット?」


 なんというか、アルテナらしい突拍子もない提案だ。

 そんなので上手くいくのだろうか?  

 

「物は試しよ! あたしの背中にロケットをつけなさい!」

「え……まあいいけど」


 言われるがままに土魔法で背中につけるタイプのロケットと、腰に装着するベルトを作成。

 更に炎魔法をロケットの内部に仕込み、魔力を注げば炎が出るようにする。


「一応出来たわよ、でも止めといた方が……」

「流石エレンね! じゃあ早速飛ぶわよ!」


 私の話も聞かずウキウキしながらロケットを背中に装着するアルテナ。

 そして拳を突き上げるポーズをして……。


「アルテナ、飛びまーす!!」


 そう言ってカッコつけたその瞬間、背中のロケットからゴォオオオ!!という爆音と炎が吹き出し、飛行機雲を出しながら斜め上空へと吹き飛んでいった。

 ……あ、星になった。


「あいつ……魔力を注ぎ込みすぎたのね。だから止めとけって言ったのに……」


 全く呆れたものだ。

 ただ、あのロケットによる推進力は目を見張るものがある。

 

「あの推進力をコントロールしつつ、自在に空を飛ぶ事ができたら……」


 頭の中で何かが閃く。

 そうだ、これならどうにかなるかもしれない。

 

「ミラ、体力不足を補ういい魔法を思いついたわ。見ててくれない?」

「う、うん。でも、アルテナ様は大丈夫かな?」

「大丈夫よ、今頃お空で見守ってくれてるわ(女神だけに)」


その後、ミラに見守られる中新魔法を習得したのだった。


 ……その夜。


「おいエレン、ミラ。アルテナはどうした?」

「無駄な犠牲になったわ」

「お星様になった」

「はぁ?」


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