15(チョコ美味しくない!)
うん! このチョコ美味しくないね!
あたしがバカだからって不味いチョコを食べさせてもバレないと思ってたんでしょ! 舌までバカだと思ったら大間違いなんだからねっ!
世界一可愛いアイドルであるあたしにこんなまっずーいチョコレートを食べさせるなんてほんッと重罪! プンプン!
⋯⋯あ、でも中身は美味しいかも。
うん、うん!
外が苦かっただけで、中身はおいしーっ!
ありがとねマネージャーさんっ!
えっ、外とか中とかないタイプ? 完全な一個体のチョコですって?
はい、味音痴確定しましたー。
お疲れ様でーす⋯⋯
崖から飛びます!
止めないでマネージャーさん! あたし恥ずかしくって生きていけないの! だからここから身を投げるの!
⋯⋯あたしが不味いって言った時、マネージャーさんすごく悲しそうな顔をしてた。
でもその時は不味いと思ってたから「へっ、そんな顔したからって許してもらえると思うなよこの紅白トリプルうんこハゲゲロゲボミサイルじじいが!」って心の中で暴言を吐いたの。え、聞こえてたの? 口に出てたんだ⋯⋯ごめんなさい。
本当は美味しいチョコなんだよね、これ。あたしが味音痴だから分かんなかっただけで。つらい思いさせちゃって本当にごめんなさい。じゃあね、さよなら⋯⋯
止めないでよ! なんで何回も止めるのよ!
ちょっと服引っ張んないでよ! 伸びるやん! いい加減にぃ〜〜〜〜しろっ!
あっ!!!!!!
マネージャーさん落としちった! なんつーこった! ショックで口調が変になっちったよ! でもま、いいか! うるさいやつがいなくなって清々したんにょ! ぴゃーっぴゃっぴゃっぴゃ!
その後フェニックスに転生したマネージャーから36分割で3年かけて復讐される自称世界一のアイドル、煮青木ミニャマ饅頭であった。
悪いことをしたら酷い目にあう。私にしては珍しく真っ当な話でしたね。
でしたよね?




